なあなあ父ちゃん、ひまなんですけど。
どっか行こうや。なあなあ父ちゃん。
アタシずっとここで退屈してますねん。
父ちゃんはいいよ、毎日毎日カバン持って一人で出かけてさ。
…
あっ、まさか…。
ひとりで川に行っているなんてことはないだろな。
おう、父ちゃんよぉ。
父ちゃん、ところで母ちゃんがな、アタシの前足の毛を見てな、
「にしきのあきらの衣装みたい」
って笑ってたんだけど、どういうことだ?
似てるのかその衣装と。
そうか、似てるのかやっぱり。母ちゃんひとりでウケてたもんな。
ところで父ちゃん、
にしきのあきらって、美味しいのか