バネの風

千葉県野田市の「学習教室BANETバネ」の授業内容や、川上犬、ギャラリー輝の事、おもしろい日常を綴ります。

私の好きな浅間山

2023-03-18 14:57:54 | ギャラリー輝
ギャラリー輝の「浅間展」始まりました。
初日は雪が舞うお天気です。

ぐるりと浅間山が展示され、皆それぞれに表情が違う。
どこから描いたのか、いつ描いたのか、それぞれ異なる表情の作品を眺め、「私はこれが一番いい」「いや、私はこちら」などと皆さんそれぞれだからおもしろいですね。

私はこの「追分浅間」F8(455×380)です。




東京に向かう列車の窓から、また東京から帰省する時、見送りそして迎えてくれたのはこの浅間です。


長く伸びる浅間の稜線の向こうに、確かに存在する関東平野に憧れた子供の頃の思い。
これらを写し取った様に思える作品でもあります。

ギャラリー輝に来られたら、皆さんそれぞれの思いで「私の好きな浅間山」を選んでみてはいかがでしょうか。
そしてできたら、その理由を教えてください。
そしてお帰りにアンケート箱にホイッと入れてください。
皆さんのお好みやエピソードを伺うのが楽しみです。



今日初日トップバッターの方は、
「それはもちろん、1階のあれでしょ!」
即答でした。
F120(1940×1303)未完の浅間山。
今回展示のメインです。




アルファクラブ、今年度最終回の巻

2023-03-16 18:27:35 | NPO法人アルファバドミントンネットワーク
昨日は今年度最終回ののアルファクラブがあった。

水曜の夕方4時から6時までのバドミントンレッスン。
レッスンとは言うが、積極的に指導するわけではなく、小学生がゆるりと集まりバドミントンを通じてわいわいやる場所作り。
バドミントンの子ども食堂版。
この時間設定がミソ。夜ではいけない。平日の放課後であることがこだわり。
練習終え迎えに来たお母さんと帰り、それから風呂に入り夕食を食べる。
小学生の習い事はこうあって欲しい。
子どもの頃、「ごはんだよー」と母親の声がかかるまで、みんなと外で遊んでいたノスタルジーの再現といえば自分勝手なんだけどね。
体育館を引き上げる親子がぺちゃくちゃと話している様子を見るのも、好き。

大会に出るわけではないし、勝ち負けにこだわるわけでもない。
だから目標設定が難しい。
そんな問題を解決するために、ブラン君カレンダーを作った。
月のレッスン目標を、ブラン君がポーズするカレンダー。
一応、体の動きをイラストで覚えるよう、犬だけど人間の動きで描いてみた。
子ども達はこのイラストをもとに、毎月共通テーマで練習する。
「今月ははたうちだね」とか「来月は難しいぞ」などと練習を意識した会話を成立させやすい。




そうやって迎えた最終回。
6年生にとっては最後の日。
1年生から続けていた子が、先月からじわりじわりと最後感を漂わせている。
言葉の端々に、「あと何回」と挟む。
そしてついにやって来た最後の日。

手がかかる子ほどかわいいと言うとおり、その通りです。
いつまでも名残惜しそうな様子が垣間見え、それを照れ隠しする様子が見え、なかなか帰らないでまとわりついていて。

これだからやめられない。
夕方の二時間レッスン。
たいしたことできないけど、たいしたことしようと思っていないけど、また4月から新しい年度が始まるよ。

孫に会いに行く

2023-03-16 17:57:14 | ライフスタイル
一人娘が鳥取に行き7年経ったかな?
何年前のことだったか思い出せないのに、これから生活を始める娘の引っ越し手伝いに初めて鳥取に行き、娘と別れ、飛び立つ飛行機の窓から見た鳥取の景色は忘れられない。
海と山に挟まれたグレーの街。すぐに街並みは切れ、サンドベージュの砂丘が見えた。
この街で一人でやって行かれるのだろうか。
2年位で戻っておいでといった言葉を、「3年くらいはいるかな。4年かも。」とじわりじわりと流したあの子は、ここでどんな生活を送るのだろうか。
遠くに小さくなる鳥取の街は寒々しかった。

やはりというか、そうなるだろうと予感はしていたが、数年でキリを付けることなくやるだけのことを存分にやり、更には鳥取で結婚し、家族ができた。
先日生後3ヶ月の孫に会いに行ってきた。2ヶ月になるまで里帰りしていたので、一月ぶりに会う孫。
「お孫さんはかわいいでしょう」
と皆さんに言われるが、まだ孫よりも娘のほうが気にかかる。
ちゃんと生活しているのだろうか、と。

新居に行ってみれば、丁寧に生活している様子がうかがい知れた。

帰路久しぶりに午後のフライトだったので、窓外に鳥取の街が見えた。
調度初めてきた時と同じころなので、海も街の色も同じだった。
一瞬、あのグレーな気持ちがフラッシュバックする。
しかし、なんだろう、この安心感。
全く同じ色と景色なのに、一瞬思い出したのに、口元はほくそ笑んでいた。
ペットホテルに預けているブランへとすぐに思いは飛んだ


池田輝の浅間展

2023-03-07 22:23:40 | ギャラリー輝
周囲をぐるりと山に囲まれた信州。遙か東方に稜線が延びる浅間山の麓だけ、ぐるりと一周する山が切れる。
その山の切れ目の先、そこは関東。
子供の頃から思っていた。
あの先に広がる向こう側。そこには新しい何もかもがあるだろうという思い。
私にとっての浅間山は、向こうとこちらを分ける稜線であった。




父にとっての浅間山は。
父は画家としての生涯50年間、浅間山を描き続けた。
父にとってのビューポイントならぬ、制作ポイントがぐるりと浅間山の周囲に点在する。
「ここから眺める浅間山が最高だ」と教えてくれたポイントがあった。
そうやって最高の浅間山を追い求めた50年間の作品。

今回ギャラリー輝で浅間展を開く。
記録を残している浅間山作品は100点あまりある。その中から40点を一挙展示する。
どちらも見ても浅間山。キャプションのタイトルも浅間山だらけ。
全部同じ山。
でも全部違う。
山に向かったときの作者の心意気、空気感、そして浅間の機嫌というのか何か山が放つ「気」がそれぞれである。

早く皆さんに見せたい。
展覧会スタートまであと10日。






おばちゃん、万歳

2022-08-14 14:54:54 | ライフスタイル
近所に親切なおばちゃんがいる。
犬の散歩で知り合った人で、最近表札確認して名前覚えたので、長いこと「おばちゃん」と呼んでいた、家族内で。
このおばちゃんの親切が加速したのは、鍵盤断裂手術終え退院してしばらくの頃。
いつもの様にワンちゃん連れて門の前を通りかかったので、草むしり終えスッキリきれいになった庭を披露すると、
「奥さん、しばらく草取りできないでしょ。」
草一つ無い、おまけに花もハーブも見事にスッキリサッパリ無くなり土だけになった庭の一角や、何も植わっていないプランターを見て思うことあったらしい。
翌日からおばちゃんの庭造り通いが始まった。
まともにガーデニングできるようになるのは9月からだろうから、今夏は庭諦めていた。草むしり業者が徹底的に庭きれいにしてもこのままの状態は一月ももたないだろうなと。
おばちゃんの脳内には同様のことが浮かんでいたのだろう。
「この状態キープしなきゃね」
と更に、元気に花咲き乱れる花壇が描かれたらしい。
「うちで育てた花と野菜の苗、こちらに植えたから」
と朝起きると作業が終わっていること度々。涼しいうちにやるからと早朝やって来て、草取りや苗移植、野菜の手入れをして、知らないうちに帰っていく。





最初は庭を手入れしていただくことに遠慮とためらいはあったが、とても楽しんでやっている風なので100%頼った方が良いと思う様になった。

私はおばちゃんと同じ。
他人のこととはいえ、気になるとつい手を出したくなる。
しかし手の出し方が下手だったのだろう。親切にするって難しいと思うことも多かった。
何度か「あれっ?」ってリアクション体験してからは、この行為はあの人のためではなく自分のためにやっている、自分が納得するためにやっていると思うようにすることにした。
そうして人との距離の取り方上手な人の真似したり、できるだけ余計なお世話はしないように努めているうち、最近は人のことが気になって仕方なくやってあげたくて仕方ない気持ちを必死に抑えるのではなく、
いつの間にかやってあげたいと思っている自分がいないことに気づいた。
困っているかも?と察知できても、「余計なお世話はやめておこう」とスルーしている。私は今忙しい等と理由を付けたり、世間の目を気にしたりして。

庭でおしゃべりするうち、おばちゃんも親切のしっぺ返しを経験しているということがわかった。
でも笑顔で溌剌と立ち話続けるおばちゃん見ていると、日本は「おばちゃん」で回っているなとつくづく思った。
おばちゃんのことを90歳になる母に話すと、「そういえば隣のうちの庭にも近所のおばあちゃんが花植えにやって来て、せっせと手入れしていつもきれいな花咲かせていたね。」

私もめざそう!何をためらうことなく、日本のおばちゃんを。

対面型オンライン授業

2022-08-09 06:43:20 | 学習教室バネ
鍵盤断裂手術終え、ようやく10週が経った。
3ヶ月間は黒板に字を書いてはいけない、小さいペットボトル以上の重さのものを持ってはいけない、等と言われていたから、3ヶ月が完治の目安かと思うとそうではなく、
3ヶ月経てば再断裂の危険が少なくなるのだという。
とりあえずあと2週で3ヶ月。

とはいえ、つい右手使ってしまう。
左に荷物を持ち、玄関ドアを右手で開ける。
少しひねりながら手前に引く。この動きは肩に来る。
車のドアも同じ。ひねりながら力を入れる動作はあやゆい。

できるだけ無理な動きをしないで3ヶ月乗り切ろうとここまで来たが、危ない時もあった。
それは黒板。
どうしても書いて説明したい。
術後4週の頃。右手は肩まで上げられるからできそうだと板書説明した。3日続けて。
その後不穏な痛みが続き、板書は絶対ダメだと判明した。

「この時期に黒板書くなんてとんでもない。また切れたら何のために手術したかわからないでしょ!!!」
と医者に激怒され、
「左手で書きなさい」との指示。

この際左手使える用にトレーニングすっかと左手書きに何度かチャレンジしたけど、話しながらスラスラ書くには到底至らず、イライラが募るだけで断念した。
それならと、机に広げたノートに書くことはできるのだからオンライン授業の時のように手元をカメラに写し、各自スマホを見ながら学習することにした。
ハウリングを避ける為に、全員がミュートにして。

対面型オンライン授業初日。
「先生、ギガ使っちゃいます。ママに怒られます。」
教室内Wi-Fi使える様に変えると、
「先生、スマホ充電してくるの忘れました。」
なんて日もありながらなんとか夏期講習2クール最終日。

肩180度上がるし、いけそう、大丈夫そうと。久しぶりに板書した。
ひねりが入ると危険なので、腕を左右に動かさないで書けるよう小さめの文字で体移動しながら書く。これならストレスフリー。
説明しながらジャンジャン書ける。
体に隠れた板書が見えないと子ども達が身をくねらせている。
前回はそうならないようにこちらが身を反らせて書いたのがいけなかった。
今回は同じミスはしない。子ども達がよく見えないことは承知で書き続け、「さぁ、写して」と脇によると、
「先生、眼鏡忘れてきたから全く見えません」
だって。

これじゃドリフのコントじゃん。
等とやりながらあと10日で3ヶ月が経つ。
「あー、あの時黒板書けなくて不便だったけど、色々工夫したよね」
と後に笑い話となり、想い出を共有できるかな。


部活万歳

2022-07-27 16:05:31 | 学習教室バネ
バネの朝自習で小学生の夏休み読書感想文のお手伝いをするにあたり、各自が選んだ課題図書を借りて読む。
小学生の読み物だからたいした時間かけずに読破できる。
それに、自分では選ばない本を読む機会に恵まれるから、それはそれで楽しい。

子ども対象の物語良書は、「チャレンジ、克服、成長」が3点セットになり、大人だってワクワクしながら読み、主人公と共に達成感を得ることができる。
「読書感想文きらい」とか「何書いて良いかわからない」って子多いが、まずは「あーおもしろかった」とか「どきどきした」、「ほっとした」等と心が動けばそれで十分だと思う。
でもそこから一歩進んで、その気持ちを言葉にまとめることができれば更に思いは深まるから、そこで感想文書きましょうとなり、そもそも本読む機会を作るために宿題にするのです。
自分も小学生の時、そう理解して感想文書いていた訳ではない。
大人になってわかること多いね。

部活動はまさにこれ。
「チャレンジ、克服、成長」の3点セット。
大人になってわかる、その成果。

毎週通っている肩リハビリの担当に高校時代の部活を尋ねると、
「朝5時から夜10時まで、あんなにきついことはなかった。でもおもしろかった。」「実家帰るのはチームメイトに会うため」
日頃言葉少ない青年が、部活ネタを振ったら饒舌に話してくれた。

インハイTVでバドミントンを観戦した。
ここにもいるよ。青春ど真ん中が。

プップー

2022-07-15 14:36:03 | Badminton
先日夫の部活動の卒業生達が集まった。家族連れの人もあり、総勢150名くらいだっただろうか。
懐かしい人との再会に、想い出は一気に35年遡る。
お互いあの時は無我夢中だった、今以上に、と思う。

皆で現役生とバドミントンに興じ、懐かしい映像を鑑賞し、来年の再会を誓い散会となった。
コロナ禍もあり、その後全員で懇親会というわけにはいかず、実行委員の労をねぎらいつつ初期の卒業生を中心に簡単な食事会をした。

さてこの会が終わり「先生、ご自宅までお送りしますよ」
と店の駐車場に車が用意され(私が右手負傷中にて運転できないこともあり)さて帰ろうという時、わらわらと店内からOBが出てきた。
そして出発する車の両脇に立ち並んだ。まるで花道を作るかのように。
その様子にピンときた夫は、クラクションを鳴らす。
「プップップ プップー」
すかさずOBが声を合わせて、
「プップー!」

「なつかしいー」
「久しぶりにこれをやりたかったー」
等と口々にいう声が開け放した車の窓から拾えた。

鮮やかにあの時が蘇る。
東川口でそして船形で過ごした日々。
はっきり言って、あの頃の生活はめちゃくちゃだった。でも今こうして穏やかに振り返ることができ、彼らがそれを懐かしんでいることが伝わり、あの時はあれでよかったんだとそんな思いが染みていく。

さて、彼らは久しぶりに声を合わせ何を味わったのだろうか。
高校時代、部活動が終わり、先生の車を見送り、車がその先のカーブを曲がるのを見届けた瞬間に訪れた、彼らだけの時間。
その開放感も共にフラッシュバックしたのだろうか。




春爛漫

2022-04-16 14:19:05 | ギャラリー輝
ギャラリー輝、展示替えした。
大作8点、小品51点展示し、輝の世界に思いっきり浸れる空間になった。
代表作「馬上の人」F200は当面常設展示とするので、今回の展示替えで大作は新しく7点出たことになる。
こうやって1年に一度このペースで展示替えしたならば、10年で所蔵の大作が1回転することになる。
フーって感じ。

大作はすべて春陽展に出品したもの。
春陽展とはその名の通り、春の展覧会。
東京の展示を皮切りに全国何カ所か回る。東京展は以前はゴールデンウィーク中だった。最近は少し前倒しになり今年だったら4/20から5/2の開催。
いつも大体この頃展示なので、出品は3月下旬から4月上旬あたり。

出品のその日まで、ギリギリまで根を詰めて描き、搬出トラックに乗せ肩の荷を下ろすのは春先。
ちょうど今。
だから、今展示している大作の全ては、今と同じ時期に描き上げたことになる。
信州の3月はまだ凍てつく日が続き、そんな中でも春の訪れが感じられる日があり、公立の学校は卒業式を終える。
そんな空気の中で描き上げた作品たち。

展示替えオープンし並んだ8点に、春の兆しが感じられるのはそのせいか!などと改めて気づいた今日この頃。

春爛漫、作品No.60「奏でる」F100 1973年 41歳の時の作品


10回目の総会資料作り

2022-04-06 21:12:20 | NPO法人アルファバドミントンネットワーク
NPOの総会が近い。
ギャラリー輝の展示替えも一大事だけど、総会も一大事。
まだ何も資料作っていない。
活動報告書、決算報告書、活動計画書、予算など等。

初めての総会は10年前。
あの時は大変だった。
NPOのひな形あるけど、何から何まで初めてだから時間ばかりかかって、さらに経理の知識全くないこともあり決算報告書うまく作れなくて、県に問い合わせしながら何とか仕上げた。
決算報告書作りは難航したから、翌年は会計ソフト入れ、有料サポート契約し、まあなんとかできるようになった。
そうして10回目の決算報告書作り。

今年はすごい。自分で自分を褒めたい。
これまで会計ソフトにコツコツ入力したおいたということもあり、手持ち金額のチェックはたちまち終了。
チャチャっと口座連携して自動取り込みし、口座記録もたちまち終了。
それぞれの残高整合確認し、最後に決算をクリックすると。
できた!
10回目の決算報告書はトータル2時間で終了。

会計ソフト使っているから当然なんだけど、一番面倒だと思っていた書類作りが終わって、ほんとーに良かった。
残りの資料は木曜、金曜で仕上げたい。

あわや、大惨事。

2022-03-31 18:28:33 | ライフスタイル
明日から長野入りし、ギャラリー輝展示替えすべし!と張り切っているんだけど、午後から天気崩れるから朝っぱらに車洗っちゃおうとしたところ…。

洗車用の台形脚立、これは便利です。

足を骨折した人がいてその理由を聞いたら、家の電気取り替えるのに脚立に乗って、ストッパーしっかり止めなかったからだとのこと。
「私が悪いんだけど」って言ってたこと思いだし、2箇所のストッパー何度も確認して、他にも隠しストッパーないかもグルリと一周して確認して、いざ洗車。

暫くぶりだから白い屋根、真っ黒。
ホースで流しながらスポンジでこするとおもしろいように白くなる。
掃除は何でも上から。
まずは屋根を終えようと右半分終了したので、脚立を引っ張って左半分へ移動。
フンフンと調子よく屋根を白くし、2歩ほど横に移動したときほんの少し体が浮いた。
浮遊感。
まずい!
脚立崩れる。
どうする、背後に飛び降りるか?
いや、背後の安全確認できない。洗車グッズ広げてあると思う。
それより、今ヘップサンダルだし。足濡れるから、裸足にサンダル履き。しかもかかと2㎝の。
なんてことをほんの0.5秒間で逡巡し、スローモーションで崩れ落ちるように、真右にアスファルトに叩き落ちた。

やっちゃった。が最初に浮かんだ一言。
ここでケガしてしまうなんて。
大人になって転ぶって衝撃だし、地面に横たわっている自分が全く許容できない。痛いし、大けがしているかもしれないけれど、とにかくこの姿勢を何とかせねばとひょいっと立ち上がる。
なにしろ脚立が崩れ、自身が叩きつけられた音は相当なものだったから、それを聞きつけて近所の人に地面に崩れている姿を発見されてしまう。
と思うが、近所の人、誰一人出てこない。
誰にも気づかれなかったようだ。
そして、意外にもどこもたいして痛くない。強いて言えば、着地の際付いた手のひらがじんじんする程度。
右肩負傷中だから、これで肩から落ちていたら最悪な事態だったな、と思う。

なぜ脚立は崩れたのか。
どうやら移動する際アスファルトを引きずったのがいけなかったようだ。
次は念入りにストッパー確認し、何度も、何度も、確認し、残り部分を洗い終えワックスがけに入る頃ようやく近所の人が畑仕事に出てきた。
「きれいになりますね」
と声かけられた。
誰にも見られていないし、気づかれていない。
けど、まだずーっと、バクバクしてる。


逃げる脳を認める脳

2022-03-29 15:40:37 | ライフスタイル
仕事が立て込むと、To do list 三昧になる。
やることをダーッと打ち出して、締め切り順にソートして、チェックして。
こうして書き出してその通り進めれば、とりあえずその作業中は脇目も振らず集中できるから、いい

子どもの頃から夏休みの宿題は残り3日でなんとかするタイプだった。
お尻に火が付かないと頑張れない。
だから締め切り設定があるやり方が性に合っているのだけれど、なんとも貧乏性なねずみ年だなと思う。

もうこうやって日時に追われる生活いい加減やめたらどうかと思うけど、これまでの自分を振り返ると、暇ができると何かをわざわざ始めてしまい、その後大きく自分の時間を潰すような大きなものに発展してしまい、結局毎日時間に追われる生活を送る。
これが、C'est ma vie.

しかしこうやって忙しいときほど、なぜかブログを毎日書いてる。
これも昔から一緒。
忙しいのに、積ん読本読んだり、部屋の模様替えしたり…。
脳が今やるべきことから逃げている、のだということ。
今逃げているのか、と認めるけど、今回はいつもより予定前倒しでTo do listチェック入っているからヨシと言うことで。
ただ一つ、今日やるべきでできていないことがある。
それは、洗車。
今日洗う予定にしていた。
今日は寒くてできない。

ギャラリー輝 春の展示替え

2022-03-28 15:23:31 | ギャラリー輝
 昨秋リニューアルオープンしたギャラリー輝、4月に展示替えします。
 大作8点、小品30点展示予定です。



 最期の作品となった「座す女」(未完) S80 2005年 73歳

 この作品は父が至極元気でスケッチ旅行だ絵画教室だのと走り回っていた時に描き始めたように記憶しています。
 久しぶりに帰省した際、「おい、写真撮るからそこに座ってくりや」
と言われ、アトリエのキャンバスの前に用意された椅子に座ると、手はこうやって膝の上に乗せろ、足は斜めに流せだのとポーズを指定され、あげくにファインダーを覗きながら。
「おいも老けたな」
と言ったのです。
だからこの作品、モデルは私です。

それから数年後。
父は脳梗塞で倒れ、おまけに癌を患い、闘病生活が始まりました。
体に麻痺が残りながらも制作を続けたものの、「絵を描くと頭がキーンと痛くなる」のでした。一番酷使してきた造形を司る脳がやられたようでした。
画家はのんびり生きているから長生きするものだと思っていました。恐らく99歳まではいけると。
父亡き後作品や資料を整理し、いかに制作と格闘してきた人生だったのかを知りました。万年受験生として、自分との戦いを続けていたのでした。
ギャラリー輝リニューアルオープンするにあたり、父の生き様を調べれば調べるほど、知らなかったもう一つの父の側面を知るようになりました。
それは教師としての父の姿です。
それはまた次の機会にまとめます。

そうして体に麻痺が残りながら、入退院を繰り返しながら画業に専念する信州の洋画家池田輝の生き様を、地元ケーブルテレビがドキュメンタリー番組にして収めることになりました。
作品を完成させるまでの道のりを追う形で。
その作品が「座す女」です。

一筆一筆じっくり考えながら色を置く姿。
筆を持ちながら画業について語る姿。
そして制作半ばで筆を置く姿。
それらがつぶさにドキュメンタリーに残され、だからこそこの作品はいつまでも記憶が薄れず、美化もされず、目の前に残り続けます。
そんな重たいものを一杯背負っているので、ギャラリー輝リニューアルオープンには展示しませんでした。

父が精魂込めた作品は倉庫に多数眠っています。
それを一つ一つ順番に外に出していくのが私の使命と思っています。
あえて最初の展示から外した最期の作品を、思うことあって2022年春は展示することにしました。

「座す女」は未完の作です。
ある夜父は電話してきました。
もうこれ以上描くことができないから、撮影を終わりにしたいと宣言するのだと。

父はそれから程なくして亡くなりました。

母が最期の一筆を目撃していました。
アトリエで絵の前に立ち、親指に赤い絵の具をべったり付けると、「これでおしまい」と言って絵の具を女の鼻にギュッと押しつけたそうです。
最期の一筆が鼻の赤です。

「逃げるな。しっかり見定めよ」と言ってる父の声が聞こえてきます。

2022年4月16日
ギャラリー輝、展示替えにて。
是非ご覧いただき、赤い絵の具の気を一緒に受け止めて下さい。



脳トレ視力検査

2022-03-26 15:28:23 | ライフスタイル
目がゴロゴロするし、最近ものが見えにくくなったから眼科に行った。
元々眼性が良くなく、子どもの頃から医者といえば眼科通いばかりだったから、久しぶりといっても一般的にいえばそれほど間隔空いていないかもしれない。
いつも行く眼科は、少し間が空くと必ず眼の検査を一通りする。
これは医療点数稼ぎか?と思わないでもないが、有無を言わせぬ流れで診察前に必ずセットとして検査が付いてくるので拒みようがない。
久しぶりだから、そうでなくてもセットされがちな検査、今日はマストだと思う。
案の定、受付済ませると程なく中待合室に呼ばれ、検査から始まった。

遠くに見える木をしっかり見るよう言われ、次に眼にヒュッと風をかける、あれです。
そして次は、視力検査。

Cのマークの穴を上下左右言う。
これがどうにも苦手で、右と左を言い間違えたり、「みだり」になったり、一瞬考えながら言ったりしてしまう。
「はい、これは。これは。」と明るくなった枠の答えを瞬時に、正確に答えないといけないと思わせる検眼に挑むにあたり、心の中でこっちは「右」、こっちは「左」と事前に唱えて確認しておく。

おじいさんが検眼の際、「右」、「左」と言わず、指で方向を指しているのを見たことがある。
あー、やっぱり高齢者にとっては瞬時に言うのはしんどいよね。あーいうやりか方もありか、とは思うけどその指の出し方が、「ふんっ!」って声が乗っていそうな、なんかこう傍若無人で機嫌悪そうに見えて、検査のお姉さんびびっていそうで、なんかあんな風にやりたくはないな、と思わせた。

さて本番。
「これは?」
「右」
「これは?」
「左」
まだ上の方だからはっきりくっきり見えるし、滑舌良く言葉に詰まることもなく即答していると、
もう「これは?」の声かけなく次々と明るい小部屋が移動していく。
それに、ほい来たと間髪を入れずに即答していると、どんどんスピードが上がっている、感じがする。
しばしの脳トレであった。

次の視力検査椅子に座ったのは中学生風の少年。
診察待ちの間その様子を後ろで見ていると。
なんとこの子は、例のおじいさんみたいに指で答えていた。しかも声出さないで指で上下左右やっているから感じ悪さまで一緒。
それに対して検査のお姉さんは、答えが合っているかいちいち目視しないといけないから、スピード乗って目視しながらじゃ検査する方の脳トレだ!
少年の背中から検査見ていると、彼は80点くらいだったな。検査終了後に、少年はちょっと首をかしげていたから、感じ悪いおじいさんみたいではなく、「がんばれ、少年!」に変わったよ。


次はおばあさんだった。
きっとこの人も指だなと思うと
違う。ゆっくりと小さい声で「右」、「左」と遠慮がちに言っていた。
さっきどんどんスピードあげた検査のお姉さん、「こーれーはー」と申し訳なさそうに聞いている。
おばあさん的には指で答える方法は選択肢にはなかったのですね。

こんな風に中待合室で長いこと待たされ、診察は「ものもらいですね」
で前回と同じ薬処方され終了。



指先トレーニング

2022-03-26 13:04:22 | 学習教室バネ
バネ入塾説明や三者面談の折に繰り返し伝えていることがある。
それは、
「文房具にはこだわりましょう」
特に筆記用具は書きやすいものを意識して選ぶようにと。
100円ショップで安易に買うのではなく、良いものを買うようにと。
さすがに毎回言っているので,キティちゃんなんかがジャラッってなる、余計なものが付いたシャーペン使う子はいなくなりましたね。
以前はいました。観光地土産のキャラシャーペン使っている子。字を書く度に手にキティちゃんがあたる。
芯も薄い子が多かった。
大げさだけど、書く度くらいに芯が折れる。これってストレスでしょと指摘しないと、意外とこだわらず無頓着に使いにくい筆記具使い続けている。
最近は芯は軟らかく濃い目を推奨し、実際に先生愛用の1.3㎜ 2Bのシャーペンを試し書きしてもらいながら持ち物説明するから、小学生は皆1.3㎜使うようになっています。
近所のホームセンター文具コーナーに行くと、1.3㎜シャーペンだけ欠品しているから、先日の三者面談後皆さんこちらでお買い求めでしたね。

さて問題はというと、先生推奨1.3㎜ 2Bですが、あくまでもこれは私の筆記用途と筆圧にあっているのです。その子に合っているとは限りません。
近年子ども達の筆圧が弱くなったので、学校指定の鉛筆が2B,4Bと濃くなり、さらには6B指定となっているそうですが、1.3㎜シャーペン推奨してから、文字が薄くて読みにくい子はいなくなりました。
しかし皆が皆筆圧が弱いのではなく、強すぎる子もいます。
その筆圧強しが右にならえで1.3㎜使ったらどうなるか。
真っ黒です。
大抵筆圧強い子は、小さい文字も書けないし消しゴムも上手く使えない。
だからノートもテキストも、手も、机も真っ黒です。
ちょうど良いが指先でコントロールできないのです。

小3用の教材に、指定されたマスに色を塗るというのがあります
2022年春期講習では新4年生から6年生対象に、マスを鉛筆で塗りつぶしてもらいました。
ミッションは、はみ出さないように、ムラがないように2分以内できれいに塗ること。
「ぼく、こういうの苦手なんだよな」
とか言いながら塗り終え手をブルンブルンしている。


これで終わりと思いきや、次は全てきれいに消すこと。

紙がよれたり破れたりしないように丁寧にしかも素早く、1分以内で消すように。
小学生のいいところは、塗ったものを消すという徒労の作業に文句も言わず懸命に取り組んでくれるところ。
こうして自然と消しゴムを小さく動かしながらコシコシと消すことができました。



帰る際、机の上の消しゴムのカスをこのプリントに乗せてまとめて、ゴミ箱に捨てるようにというと、
「この紙、持ち帰ります」
だって。
しなやかな子ども達よ。いい子だね。