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《読書》佐々木譲『警官の血』〈下〉新潮社

2008-09-29 04:14:10 | 読書
●〔89〕佐々木譲『警官の血』〈下〉新潮社 2007(2008.09.07読了)

○内容紹介
過激派潜入の任務を果たした民雄は、念願の制服警官となる。勤務は、父と同じ谷中の天王寺駐在所。折にふれ、胸に浮かんでくる父の死の謎。迷宮入りになった二つの事件。遺されたのは、十冊の手帳と、錆びの浮いたホイッスル。真相を掴みかけた民雄に、銃口が向けられる…。殉職、二階級特進。そして、三代目警視庁警察官、和也もまた特命を受ける。疑惑の剛腕刑事加賀谷との緊迫した捜査、追込み、取引、裏切り、摘発。半世紀を経て、和也が辿りついた祖父と父の、死の真実とは―。

 面白く読めました。
 「和也が辿りついた祖父と父の、死の真実とは―」…これは、〈上〉のうちから、だいたい予想がつきました。
 和也と疑惑の剛腕刑事加賀谷との絡みは、それまでの流れからするとちょっと唐突な感じがありました(それはそれで面白かったのですが)。

 この本をめぐって、産経新聞のコラム「断」で、呉智英と著者が論争していました。
※【断 呉智英】その時代にこれはないぜ
※【断 佐々木譲】小説は時代をどう描くか
※【断 呉智英】編集者・校閲者の見識は?