ΓΝΩΘΙ ΣΑΥΤΟΝ-購書&購盤日記-

本やCDを買う日々の記録です。ツイッター:http://twitter.com/sr_azev

《読書》神田敏晶『Twitter革命』(ソフトバンク新書)

2010-08-13 11:59:55 | 読書
●〔14〕神田敏晶『Twitter革命』(ソフトバンク新書)2009(2010.01.29読了)

○内容紹介
爆発的成長を続けるツイッター。140字以内で自分の「今」を発信し、他者と共有し合う新しいタイプのコミュニケーションツールが、私たちのライフスタイルやビジネスのあり方を根本から変えようとしている。これはもはや単なる一過性のブームではない。今、私たちはツイッターとどのように付き合っていけばいいか?リアルタイムウェブ革命を生き抜くための指針がここにある。
 ツイッター勉強本の第3弾。やっぱり、ツイッターの「凄さ」はよくわかりませんでした。私自身は備忘メモとして使ったり、有名人を何人かフォローしているのですが、身近な知人で使っている人がいないからでしょうか。

○ブログからツイッターへ
 また、ツイッターを始めてからブログを書く機会が減ったという声もしばしば聞く。負担を感じることなく、思ったことを気軽に書ける心地よさは、ツイッターの大きな魅力なのだ。
 mixiにしてもプログにしても、人に読まれるためにはある程度の書き込みの量と質が必要になる。それを毎日続けるには、それなりの努力と強い意志が必要だ。
 ボクの感覚でいえば、プログを書くのにネタ2割、自分の分析コメントが8割と仮定すると、ツイッターはネタ9割、自分の分析コメントが1割くらいに感じられる。ブログにかけるよりはるかに少ない労力で維持できる。もっといえば「更新」しなくても、ページは常に新しい情報で満ちている。それらのツイートは、時間がたてばタイムラインの底へと消えていってくれる。RTされない、つまり特に重要でない書き込みを追いかける必要はない。(pp.100~101)
 私自身もホームページ→ブログ→ツイッターへと重点が移ってきました(ストックからフローへ)。だんだん更新が楽な方へシフトしていくのはやむを得ないかも。それからメディアマーカーも使っています。

○こういう使い方もあるわけです
追記 本書の感想をぜひツイートしてください。ハッシュタグは#twrevoで!(p.222)


《お知らせ》コンセール・ジャズ大衆舎 秋のコンサートのご案内

2010-08-12 05:58:32 | Weblog
コンセール・ジャズ大衆舎 秋のコンサートのご案内

 音楽CDの売り上げは減少の一途をたどっているというのに、コンサート・ライヴに集うお客さんは増えていると聞きます。その理由を論証することはできませんが、なんとなくわかるような気がします。
 現代に生きる私たちはみな、忙しく時間のやりくりに追われる日々を送っています。いつでも聴くことができるCDやいつでも観ることができるDVDなどは、そう思うがゆえに後回しになってしまいがちです。いつでも鑑賞出来るという安心から、結局何年も開封せずに棚に積んだままのCDやDVD、けっこうありますよね。ならば、そんな無駄なことはやめにして、買わない方が賢い、と。
 一方で、コンサート・ライヴはそうはいきません。心に留まった演奏会のチラシ、それを眺めながら、聴きに行こうかどうかと思案します。よし行こうと決めたとして、その時間をなんとか都合をつけ足を運びます。演奏は一回だけ、それゆえに、CDやDVDを鑑賞するのとはくらべものにならないほど、集中して耳を傾けます。そして素晴らしい音楽に触れ得た喜び、その場に自分が存在し多くの人とその喜びをわかちあうことのできたときの充足感、それはかけがえのないもので、どこか宗教的な体験にも似た崇高なものに違いありません。音楽を愛する人々は、そういった一回性の感動を求めているのではないでしょうか。

 コンセール・ジャズ大衆舎では、これまでにみなさまにそんな音楽会を提供してきた、という静かな自負を持ちます。しかし、心高ぶることなく、これからも質の高い音楽をみなさまとともにわかちあっていきたいと考えています。
 さて、今年の秋は、二つの演奏会を準備しています。加えて、二つの演奏会をサポートすることにしました。これまでに私たちに信をおいて下さったみなさまの期待に、必ず応えるものに違いありません。

◎梅津和時KIKIBand
 梅津和時(sax) 鬼怒無月(g) 早川岳晴(b) ジョー・トランプ(ds)
 10月20日(水)19:30 ポレポレ 前3,500円 当4,000円
 主催:ポレポレ

 梅津和時は、故忌野キヨシローを長年に渡ってサポートし続けたことで有名ですが、アンダーグラウンドシーンでは知らぬ者のない大ヴェテランです。KIKIBandを率いての福山でのライヴは2回目ですが、前回の興奮を知る者として、ぜひみなさまに聴いていただいと思い、サポートします。
 梅津のアヴァンギャルドにしてどこかポップでユーモアセンスのあるサックスの素晴らしさはもちろんのこと、このバンドの持ち味は、なんと言っても早川~トランプの唸り粘るハードなファンク・グルーヴです。それに鋭角に切り込む鬼怒のギターも最高です。ぜひだまされたと思って聴きに来て下さい。ジャズ大衆舎は、絶対にだましません。ただし、当舎が普段手がけている古楽とは全然関係がないので、その点は悪しからず。

◎武久源造チェンバロ/フォルテピアノ・リサイタルⅡ
 10月30日(土)15:00
 曲:クーナウ:ヤコブの埋葬(聖書ソナタより)、
 スカルラッティ:ソナタK208/209、
 バッハ:パルティータ第6番BWV830

※関連イヴェント
 10月29日(金)19:00 会費:500円
  武久源造、ジルバ-マン・フォルテピアノ(バッハが演奏した初期のピアノ)を語る
 10月31日(日)10:30 入場無料
  延広教会 主日礼拝 武久源造:奏楽

◎若松夏美バロック・ヴァイオリン・リサイタルⅡ
 11月7日(日)17:00
 曲:バッハ無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータより
 パルティータ第1番、
 ソナタ第2番、
 ソナタ第3番

会場:日本キリスト教団福山延広教会
主催:延広教会+コンセール・ジャズ大衆舎

 武久源造は、8月2日に場所も同じ延広教会で演奏会をひらいたばかりです。延広教会にお目見えしたばかりの、カークマン・チェンバロの多彩な機能をフルに使って、めくるめく音世界を構築して、聴きに来て下さった方々を熱狂させました。その興奮も冷めやらぬ10月の終わりに、武久の申し入れによって、いわばアンコール公演が実現することになりました。今回は、チェンバロに加えて、バッハが晩年に用いたと言われているジルバーマン・フォルテピアノも演奏し、最初期のピアノの鼓動を聴かせます。
 なお、関連イヴェントとして、コンサートの前日に「武久源造、ジルバーマン・フォルテピアノを語る」と題して、武久源造にこの楽器の構造や魅力について、たっぷりと語ってもらうレクチャーを催します。演奏も少しだけするかもしれません。さらに、コンサートの翌日には、延広教会の礼拝で武久源造が奏楽を担当します。武久源造の伴奏でご一緒に讃美歌を歌ってみませんか。いずれもまたとない機会です。

 若松夏美も、福山での演奏は3度目で、すでにお馴染みの演奏家と言えるかも知れません。鈴木雅明バッハ・コレギウム・ジャパン、鈴木秀美オーケストラ・リベラ・クラシカという、我が国が誇る最高の古楽アンサンブルでコンサートマスターをつとめる、真の実力者です。そのソリッドで端正なスタイルは、古楽演奏の一つの規範となるものでしょう。今回のリサイタルは、6曲あるバッハ無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲演奏の後編です。2009年3月の前編から1年半、このリサイタルを待望していたファンの方々も少なくないと思います。今回取り上げる3曲は、地味ながらも高度な技巧を要求される難曲揃いで、演奏する方も聴く方も、ずしりとした手応えを感じさせる、充実した演奏会になること間違いありません。しかもこのコンサートは、東京でも大阪でも催されることのない、福山だけのほんとうに稀少な企画なのです。ぜひ、現代最高のバッハを聴いて下さい。

 両公演は、期日が接近しているということもあって、共通券をつくることにしました。また、両公演を聴くことのできる、あるいはペアで一公演を鑑賞いただける、かなりお得な切符も用意しました。この秋は、ディープなバロック、ディープなバッハの世界を堪能していただきますように。

2010年秋
コンセール・ジャズ大衆舎

《お知らせ》カトリック福山教会第4回パイプオルガン定期演奏会

2010-08-11 05:26:07 | Weblog
カトリック福山教会第4回パイプオルガン定期演奏会

■日時:2010年9月19日(日) 17:00開演

■会場:カトリック福山教会聖堂(福山市昭和町7-26)

■曲目:前奏曲とフーガ BWV552  (J.S.バッハ)                                             
    シャコンヌ BuxWV160 (ブクステフーデ)
    パッサカリア BWV582 (J.S.バッハ)他

■演奏:仲谷沙弥香

■入場料:無料(駐車場有 約40台)

■主催:カトリック福山教会 (084)923-0614
 カトリック福山教会では、市民のみなさまにパイプオルガンに親しんでいただくために、エリザベト音楽大学在学生による、演奏会を催してきました。
 今回演奏する仲谷沙弥香さんは、同大学を卒業後、アメリカ、ボストンのニューイングランド音楽院で学び、現在は、日本キリスト教団福山延広教会、同福山東教会で奏楽を担当しています。同時に我がコンセール・ジャズ大衆舎のメンバーでもあります。今回の演奏会では、彼女がもっとも大事にしている、ドイツバロックの巨匠、ブクステフーデとバッハをとりあげます。
 演奏会は1時間程度のものですが、私たちの街ではなかなか聴くことの出来ない、パイプオルガンの音を聴いていただくには絶好の機会です。加えて、バロック期のポリフォニー音楽を愉しむのにも最良のプログラムであると思います。(コンセール・ジャズ大衆舎主宰)
 

《読書》池澤夏樹『ぼくたちが聖書について知りたかったこと』小学館

2010-08-10 06:04:12 | 読書
●〔13〕池澤夏樹『ぼくたちが聖書について知りたかったこと』小学館 2009(2010.01.26読了)

○内容紹介
秋吉輝雄教授(聖書学)との対話。「ぼくにとって宗教は知識だ。素人代表として、ぼくは碩学の門を叩いた」。その成り立ちから現代社会との関わりまで、いま、人類最大のベストセラーを読みほどく。
「聖母マリアは処女ではなかった」「最後の晩餐でイエスが飲んだのはワインではない」など、パリ在住の池澤夏樹氏が従兄弟である聖書学の泰斗・秋吉輝雄氏と語り尽くした目からウロコの聖書・キリスト教の姿。
 旧約聖書中心でした。いろいろ勉強になりました。

○「だから子孫が残らない」
秋吉 (中略)ユダヤ教では性というのはタブーじゃないです。むしろ讃えるべきものとされています。
 貞操とか貞節とかいう、ことにピューリタニズムと一緒になってキリスト教で非常に厳しく言われるようになりましたけれども、旧約聖書のなかの十戒というのは、何もあの有名な「モーセの十戒」 だけじゃなくてたくさんあるわけです。そのなかに性的十戒(「レビ記」18章6-15節、同16-23節)というのがあって、事細かに、こんなことまで禁じなければならないのかというほど、いろいろ書いてあります。それはさっきの話と同じで、裏返せば、みなそれをしていたということです(笑)。これは牧畜を知らないわれわれには考えもつかないことですが、獣姦まで含めている。いたずらな性欲の処理、それは当然禁じています。禁じていますけれども、少なくとも一夫多妻とか子孫繁栄とか、そういう面で性がタブー視されているということはありません。だからユダヤ教のラビは、「カトリックの聖職者は優秀だけど、みんな枢機卿にしてしまうものだから子孫が残らない」なんて言っています。(pp.235~236)


《購書》2010.01.24 ブックオフ福山野上店

2010-08-09 05:25:03 | 購書
ブックオフ福山野上店

●2010008,ハイスクール1968,四方田犬彦,,新潮社,新潮文庫,2008,¥105
●2010009,やせれば美人,高橋秀実,,新潮社,新潮文庫,2008,¥105
 以上、面白いかと思って。

●2010010,古事記物語-若い人への古典案内-,太田善麿,,社会思想社,現代教養文庫,1971,¥105
 知的興味関心から。

《読書》原田康夫『行け、わが思いよ、大風呂敷にのって』文藝春秋

2010-08-08 04:56:06 | 読書
●〔12〕原田康夫『行け、わが思いよ、大風呂敷にのって』文藝春秋 2009(2010.01.22読了)

○内容紹介
私はいつも「大風呂敷」を広げて、すべての夢をかなえてきた――戦後の闇市で買った2枚のレコードから、不可能を可能にしていく人生の幕が上がった。耳鼻科医、テノール歌手、そして広島大学学長となり、次々と夢をかなえ、変革を成し遂げていく男の勇気と笑いの奮闘記。
著者について
1931年広島県生まれ。広島大学名誉教授、日本予防医学会理事長。
1993年、広島大学長就任。2001年、広島市病院事業管理者、病院事業局長。2008年~現在、広島市現代美術館館長。
主な受賞歴 1994年、バラニーゴールドメダル。2009年、瑞宝重光章。
 まあ、大したもんですね。
 蛇足ながら付け加えると、タイトルはヴェルディの歌劇「ナブッコ」の中の合唱「行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って」にちなんでいます。


《読書》加藤陽子『それでも日本人は「戦争」を選んだ』朝日出版社

2010-08-06 05:59:45 | 読書
●〔11〕加藤陽子『それでも日本人は「戦争」を選んだ』朝日出版社 2009(2010.01.20読了)

○内容紹介
かつて、普通のよき日本人が「もう戦争しかない」と思った。世界最高の頭脳たちが「やむなし」と決断した。世界を絶望の淵に追いやりながら、戦争はきまじめともいうべき相貌をたたえて起こり続けた。その論理を直視できなければ、かたちを変えて戦争は起こり続ける。だからいま、高校生と考える戦争史講座。日清戦争から太平洋戦争まで。講義のなかで、戦争を生きる。
生徒さんには、自分が作戦計画の立案者であったなら、自分が満州移民として送り出される立場であったならなどと授業のなかで考えてもらいました。講義の間だけ戦争を生きてもらいました。そうするためには、時々の戦争の根源的な特徴、時々の戦争が地域秩序や国家や社会に与えた影響や変化を簡潔に明解にまとめる必要が生じます。その成果がこの本です。
 高校生相手に話した内容ということでしたが、結構歯ごたえがありました。

○「歴史は繰り返さない」
 ここまでで述べたかったことは、国民の正当な要求を実現しうるシステムが機能不全に陥ると、国民に、本来見てはならない夢を擬似的に見せることで国民の支持を獲得しようとする政治勢力が現れないとも限らないとの危倶であり教訓です。戦前期の陸軍のような政治勢力が再び現れるかもしれないなどというつもりは全くありません。『レイテ戦記』『俘虜記』の作者・大岡昇平も『戦争』(岩波現代文庫)のなかで、歴史は単純には繰り返さない、「この道はいつか来た道」と考えること自体、敗北主義なのだと大胆なことを述べています。(p.5)