ΓΝΩΘΙ ΣΑΥΤΟΝ-購書&購盤日記-

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《読書》小谷野敦『帰ってきたもてない男-女性嫌悪を超えて-』ちくま新書

2005-07-31 05:32:35 | 読書
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●〔51〕小谷野敦『帰ってきたもてない男-女性嫌悪を超えて-』ちくま新書 2005
(2005.07.16読了)
 あの『もてない男』が帰ってきました。期待通りに面白い本でした。突っ込みどころ満載。

★『もてない男』その後
ところで私的なことながら、私は『もてない男』を出した年の秋に「結婚」した。「裏切り者」などと言われたのは当然ながら、もともと無茶だった遠距離「結婚」生活は、三年ほど続いたあげく、終わった。(中略)どのような結婚生活だったか、あるいはどのようにして終わったのか、ということは、前妻が雇った弁護士から、書くな、書いたら訴える、と言われているから、書けない。(p.9)
 こう書かれるとかえって知りたくなるのが人情ですが…。

★文化人についてのゴシップ好きとジェラシーの素直な表出
「若いことはほんまにもてへんかった」と言っている井上章一は、しかし二十代で美しい女性と結婚しているから、私としてはとうてい認めがたいのだが、四十一の時からピアノを習いはじめて、ライヴハウスで演奏するまでになったのも、クラブなどで女性にもてたかったからだ、と『アダルト・ピアノ』(PHP新書)に書いている。(中略)今からピアノを再開しようか、と思ったのだが、井上さんのはジャズ・ピアノである。私は、別の本で書いたとおり、クラシック派であって、ジャズはどうも好きではない。まあ、井上さんの「もてる」というのは、せいぜいクラブホステスにちやほやされる、というレヴェルであろうし、特に羨ましくはない。(p.55)

柴田元幸は、そのエッセイで、自分は運動音痴であった、と書いている。のみならず、柴田は身長が私よりも低い。ところが、この柴田が、けっこうもてるらしいのである。なぜだろう、と思っていたら、やはり、柴田は、音楽ができるのであった。もちろん、アメリカのポップ・ミュージックである。(中略)そこへいくと、ただでさえ運動音痴なのに、好きな音楽はクラシック、趣味は歌舞伎と落語、などという方向へ行ってしまった私が、同世代の女性から浮き上がってしまったのもやむをえないか、とは思う。学生時代、友人に、ベンジャミン・ブリテンの話をしていたら、「君ねぇ、そんな話題持ち出したって女の子は白けるだけだよ」などと言われたことがある。(中略)カラオケへ行っても持ちネタはアニメと軍歌という私では、そりゃあもてまい。(p.56)

『もてない男』で私は、美人マンガ家の岡野玲子がマンガ界の神様のような手塚治虫の息子・手塚真と結婚したのがちょっと羨ましかった、と書いた。ところで、刊行後しばらくたって、読者から、この書き方だと岡野玲子が妬ましいように見えますが……。というお便りが来た。鋭い。私は岡野と結婚した手塚が羨ましいのではないのだ。同じように、猪口孝(妻・猪口邦子)や岩井克人(妻・水村美苗)が妬ましいのでもない。カップルに対して妬ましいのである。とはいえ、ちっとは妬ましくない有名人カップルというのもいる。まあ、さしさわりのないところで言えば、弘兼憲史と紫門ふみとか。その理由は、さしさわりがあるから言わないが……。(pp.67-68)

歌人の枡野浩一が、妻(漫画家の南Q太)から突然離婚と慰謝料を要求され、しかし裁判で自分の言い分が通って和解金を妻のほうが払い、月に一回子供に会わせる約束をしたのにどこかへ雲隠れしてしまった、という愚痴を延々とあちこちに書いている。(p.86)

宮台真司など、都立大助教授の身でありながら、テレクラで人妻狩りをしたとか、援助交際もしたかのように言っていたが、(中略)その宮台は二〇〇五年三月、東大名誉教授の娘で二十歳年下の、日本女子大卒の令嬢と結婚した。令嬢は敬虔なクリスチャンで、一度デートしたらそれ以外の人とはつきあわないということだと考えていたという(『週刊新潮』二〇〇五年三月十七日号)。宮台、これからどうするつもりだ(おそらく真面目な評論家社会学者になるのだろう)。(p.125)
 東大名誉教授というのは認知心理学の佐伯胖です。宮台真司と敬虔なクリスチャンの令嬢というカップルの今後は、小谷野敦でなくとも気になるところでしょう。

★ルサンチマンと断言
たとえこれ以後私がどれほどもてるようになろうとも、若いころもてなかった、三十まで童貞だったという怨念だけは忘れない。(p.11)

だから、もう断言してしまおう。二十代のうちは、処女童貞であっても、むやみに恥じる必要はないいが、それも三十歳になったら、三十まで処女童貞を守っただけで立派である、であるから今後はなるべく早く何とかするように、と。十六くらいで「早く処女を捨てたい」などと思う小娘も困りものだが、三十過ぎて「結婚式まで体は許さない」などという女も困りものなのである。(p.165)
 説得力があるようなないような。


★それでも、もてたい、結婚したい
そこで私も、一度この「七ヶ条の求婚条件」というのをやってみたい、と思ったのだが、まさか新聞には載せてくれないから、ここに載せておく。

一、一流または一・五流大学卒または大学院修了
二、二十五歳から三十四歳、初婚でなくともいいから子供はいないこと
三、専門でなくともよいが、文学や演劇に関心があること、ただし古典的なもので、『源氏物語』くら一般教養として原文ないし現代語訳で読んでいること、シェイクスピアも翻訳でいいから五、六点は読んでいること、谷崎や川端が好きというのが望ましく、村上春樹、江國香織などは不可。演劇は、歌舞伎、能楽、ギリシャ劇、チェーホフなど。宮藤官九郎が好きなどというのは不可
四、特に美人でなくともよいが、私の好みの顔だちであること
五、ちゃんと仕事をもっていてそれを続ける意思のあること
六、首都圏在住可であること
七、煙草を嫌がらなければ、性格は悪くてもよし

 なお、一流または一・五流大学というのを具体的に言うと、東大、京大、一橋、東京外大、東京藝大、慶応、上智、早稲田(学部による)、ICU、お茶の水大、日本女子大、東京女子大である。(pp.208~209)
 ちょっとハードル高過ぎ。

★エトセトラ
「ゆとり教育」の擁護者、特に文科省におけるスポークスマンだった寺脇研の発想は、「全ての子供には無限の可能性がある」という、(中略)そして実は、すべての子供に無限の可能性がある、といった能力差を認めない考え方は、スターリンのものだった。実は寺脇は、スターリニストなのではないかと私は思っている。実際、「大衆にわからないものは文化ではない」(『落語の世界2 名人とは何か』岩波書店)と寺脇は言っており、これはまさにスターリンが言っていたことで、こう言いつつスターリンは、ショスタコーヴィチなどの前衛藝術を弾圧したのである。(pp.31-32)
 いきなり「スターリニスト」と決めつけるところがすごいですね。
東大には、女子学生は他大学からでなければ受け入れないというようなテニスサークルがあるらしく、私は数年前、これを「従軍慰安婦を連想させる」と船曳建夫先生が東大教養学部報に書いているのを見て知った。(p.75)
 さすが東大!
私は数年前から気になっていることがある。小泉純一郎に、セックスの相手はいるのだろうか、ということだ。(p.112)
 私は特に気にならなかったのですが…。
ところで、避妊について、ちょっと気がついたことを書いておくと、セックスの前に前戯がある。この時、男の手に、わずかに滲み出た精液が付着することがあって、その手で女の陰部に触ると、危険ではないかと思う。必ずしも、挿入の際にコンドームを着ければいいというものではないので、注意していただきたい……そういう注意をすべき場所ではないかもしれないが。(pp.168-169)
 ホントなの? しかし、経験豊富な人が言うならともかく、小谷野敦が言ってもあまり説得力は無いと思います。

 その他、テレクラ、出会い系サイト、結婚情報サーヴィス業の体験記もあります。もはや学者の評論というより、身を切ってウケをとる芸のようにも思えます。

《読書》坂井博通『大学教授 コテンパン・ジョーク集』中公新書ラクレ

2005-07-30 04:56:19 | 読書
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●〔50〕坂井博通『大学教授 コテンパン・ジョーク集』中公新書ラクレ 2005
(2005.07.14読了)
 大学教授にテーマを絞ったジョーク集です。面白い試みだと思いますが、玉石混交なのはやむをえません。権威があると思われているものをバカにするというのは、ジョークの一つの常道でしょう。
 著者は埼玉県立大学保健医療福祉学部教授で専門は少子高齢化社会論とのこと。ジョークと専門的研究分野は直接関係ないようなので、趣味なのでしょう。一人ですべてのジョークをひねり出したのかと思ったら、最後に内外の参考文献があげてありました。

 本書の冒頭、「はしがき、または、はしりがき」には次のように書かれています。
「実るほど頭の下がる稲穂かな」の姿を見せてくれる大学教授は少なくありません。しかし、「専門馬鹿」を示してくれる大学教授の数にはとても追いつきません。(p.3)

※「専門バカ」と「ただのバカ」
全共闘団交の時、リーダー格の学生が居並ぶ教授連を見据え「お前達は専門バカにすぎない」と威圧的に叫んだ瞬間、私の尊敬する数学者が「お前達はただのバカだ」とやり返した実話がある。(藤原正彦『数学者の言葉では』(新潮文庫)1984より)


 私が面白いと思ったジョークを2つ。

 医学部の一般教養を教える物理学概論の教授である。ある日物理学の非常に難しい概念を論じていた。2年生の学生が「先生」と言って教授の話に割って入った。「こんな高度なことをどうして学ばなければいけないんですか?」
「生命を救うためだ」と教授は即答して説明を続けた。
 数分後に同じ学生がもう一度尋ねた。「先生、どうやって物理学は生命を救うのですか?」
「医学部から出来の悪い学生を追い出すことによってだ」と教授は答えた。(p.155)

 生理学の実地試験。最初に女子学生が入ってきた。
 教授は言った。
「ここにつばを吐いてみなさい。そして、顕微鏡を使って何が見えるかを言いなさい」
「精子です、教授」
「失格だ。次」
 次から次へと交代で学生が入ってきて、同じサンプルで同じ質問だ。
「つば」と答えた者は合格、「精子」と答えた者は不合格だ。試験が終わって教授は自分で顕微鏡を覗いて見た。見えたものは精子だった。教授は急いで部屋を出て、最後の学生に向かって大声で叫んだ。
「すまないが正解は精子だった。合格と不合格は逆転だとみんなに伝えてくれ。そして、最初の学生に朝は歯を磨くように伝えてくれ」(pp.200-201)


《読書》いしかわじゅん『業界の濃い人』角川文庫

2005-07-29 05:28:56 | 読書

●〔49〕いしかわじゅん『業界の濃い人』角川文庫 2005
(2005.07.10読了)

 「[書評]のメルマガ vol.219 ■本の周りで右顧左眄(うこさべん) 蕃茄山人(8)業界交遊録のケッサク」
でこの本のことを知りました。読んでみると、予想通り面白い本でした。
 帯に「“あそこまで書く?!”大沢在昌氏も絶句の爆笑エッセイ!」とあるよう、著者への風当たりも相当きつかったと思います。それでも書いてしまうのが物書きの業でしょうか。

(岡田斗司夫が東大でマルチメディアゼミの非常勤講師をすることになって)初日に東大に出勤した岡田は、名刺ができているから取りにいくようにといわれた。事務室で名前を名乗ると、刷り上ったばかりの<東京大学講師>の肩書きの入った名刺を手渡しながら、職員は、あなたはもうこれで一生食べていけます、といったという。(pp.58-59)

 非常勤講師をするだけで一生食っていけるとは。恐るべし!東大。

《購書》 2005.07.09 啓文社ポートプラザ店

2005-07-23 14:43:18 | 購書
啓文社ポートプラザ店

●2005173,業界の濃い人,いしかわじゅん,,角川書店,角川文庫,2005,¥580
 面白そうだったので。

●2005174,帰ってきたもてない男-女性嫌悪を超えて-,小谷野敦,,筑摩書房,ちくま新書,2005,¥735
 『もてない男』が面白かったので。

●2005175,大学教授コテンパン・ジョーク集,坂井博通,,中央公論新社,中公新書ラクレ,2005,¥798
 ジョーク集なので。

●2005176,「ダメな教師」の見分け方,戸田忠雄,,筑摩書房,ちくま新書,2005,¥903
 職業上の興味と関心から。

《購書》 2005.07.08 ブックオフ西条中央店

2005-07-23 06:01:01 | 購書
ブックオフ西条中央店

●2005166,社会科重要用語300の基礎知識,森分孝治・片上宗二【編】,,明治図書,重要用語300の基礎知識〈4〉,2000,¥1400
 職業上の興味と必要性から。

●2005167,反社会学講座,パオロ・マッツァリーノ,,イースト・プレス,,2004,¥750
●2005168,しのびよるネオ階級社会-“イギリス化”する日本の格差-,林信吾,,平凡社,平凡社新書,2005,¥350
●2005169,ファスト風土化する日本-郊外化とその病理-,三浦展,,洋泉社,新書y,2004,¥400
●2005170,戦争論,多木浩二,,岩波書店,岩波新書,1999,¥105
 知的興味関心から。
 私がよく行く福山のブックオフでは新書は一律¥250ですが、この店では違うようです。たしか鳥取のブックオフでもそうでした。ブックオフは全国一律で規格化されていると思っていましたが、そうではないんですね。

●2005171,幻惑の死と使途-Illusion Acts Like Magic-,森博嗣,,講談社,講談社文庫,2000,¥450
●2005172,数奇にして模型-Numerical Models-,森博嗣,,講談社,講談社文庫,2001,¥500
 森博嗣なので。

《読書》佐藤優『国家の罠-外務省のラスプーチンと呼ばれて-』新潮社

2005-07-21 06:59:20 | 読書

●〔48〕佐藤優『国家の罠-外務省のラスプーチンと呼ばれて-』新潮社 2005
(2005.07.05読了)
 話題の本です。面白く読めました。
◎拘置所での生活
 著者は512日間、東京拘置所に拘留されましたが、その拘置所での生活(食事など)が微に入り細に穿って書かれています。
「僕を拘留し続ければいい」
「エッ。本気か」
「本気だ(中略)」
「ほんとうにそんなことでいいのか。変わってるな。」
「別に。僕はここの生活をそれなりに気に入っている。メシはうまいし、外で読めなかった本も読める。語学の勉強にも集中できる」
これは半分私の本心だった。(中略)獄中では難解な神学書・哲学書の理解が外界では考えられないほど深くなる。戦前、無政府主義者の大杉栄が「一犯罪、一語学」といって獄中で各国語を次々とマスターしていったが、神学部を離れてから疎遠になっていた古典ラテン語、古典ギリシア語の復習もしたかった。(pp.261-262)
今から思えば五百十二日間の独房生活は、読書と思索にとって最良の環境だった。学術書を中心に二百二十冊を読み、思索ノートは六十二冊になった。(p.394)
 読書と思索にふけれるならば、拘置所に入るのも悪くないなと1%くらいは思いました。

◎検事の取り調べについて
 取り調べにあたったのは西村尚芳検事ですが、その取り調べの様子が詳細に描かれていました。
西村氏の目が挑戦的に光った。
「あなたは頭のいい人だ。必要なことだけを述べている。嘘はつかないといういやり方だ。今の段階はそれでもいいでしょう。しかし、こっちは組織なんだよ。あなたは組織相手に勝てると思っているんじゃないだろうか。」
「勝てるとなんか思ってないよ。どうせ結論は決まっているんだ。」
「そこまでわかっているんじゃないか。君は。だってこれは『国策捜査』なんだから」(p.218)
「これは国策捜査なんだから。あなたが捕まった理由は簡単。あなたと鈴木宗男をつなげる事件を作るため。国策捜査は『時代のけじめ』をつけるために必要なんです。時代を転換するために、何かの象徴的な事件を作り出して、それを断罪するのです」
(中略)
「しかし、法律はもともとある。その適用基準が変わってくるんだ。特に政治家に対する国策捜査は近年驚くほどハードルが下がってきているんだ。(後略)」(p.287)

 ここまではっきり書いて問題にならないのでしょうか?(実際、この取り調べの問題点を指摘している文章もあります※)
 西村検事とは心の交流(?)もあったようです。

※『司法ジャーナル』2005年06月20日号「【ここが問題】佐藤優著『国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて』(新潮社)で公開された西村尚芳検事の問題発言について何の動きもしない南野法相の姿勢」


◎某死刑囚について
ところで、拘置所では、毎週月曜日と木曜日が髭剃り日で、電気カミソリが貸し出されるが、自費で電気カミソリを購入すると毎日一回、髭を剃ることができる。カミソリが紛れてしまわないように独房の番号と氏名が記されているのであるが、ある日、間違えて「三十一房、誰某」と書かれた電気カミソリが私の独房に差し入れられた。これで私は隣人の氏名を知ることになった。
三十年以上前、共産主義革命を目指して大きな事件を起こした人物だった。この事件については、当時の警察関係者が手記を書き、それが映画化されたり、種々の評論もでており、この事件をモデルにした小説もいくつも書かれている。(p.363)

 この三十一房の人物は連合赤軍事件の坂口弘死刑囚のようです。

 この本では著者は、自分は私心を持たずひたすら国益のために活動した外交官であり、また鈴木宗男も同じく私心なく国益のために活動した政治家であることを執拗に主張しています。果たしてこれが真実なのかどうか、私にはわかりません。歴史が審判を下すのでしょう。
 著者は徹底して自己の主張を貫き、拘置所にも長期拘留されることも厭いませんでした。彼に妻子がいない(と思われます)ことが、それを可能にした一因ではないかと思いました。



《購書》 2005.07.01 古本市場福山春日店

2005-07-18 06:26:51 | 購書
古本市場福山春日店

●2005161,昭和天皇の終戦史,吉田裕,,岩波書店,岩波新書,1992,¥105
 知的興味関心から。

●2005162,寅さん学のススメ,馬本誠也(監修),,飛鳥新社,,1993,¥105
 BS2で8月6日から「男はつらいよ」の放映がはじまります。2年間かけて全48作品放映予定。

●2005163,海軍入門-桜と錨にしるされた感動の航跡-,田畑正美,,廣済堂出版,Kosaido Books,1976,¥105
●2005164,ナチ・ドイツの秘密兵器 陸軍編,小橋良夫,,池田書店,,1978,¥105
●2005165,ナチ・ドイツの秘密兵器 空・海軍編,小橋良夫,,池田書店,,1978,¥105
 以上、軍事物なので。

《読書》横田増生『潜入ルポ アマゾン・ドット・コムの光と影』情報センター出版局

2005-07-18 05:34:32 | 読書

●〔47〕横田増生『潜入ルポ アマゾン・ドット・コムの光と影-躍進するIT企業・階層化する労働現場-』情報センター出版局 2005
(2005.06.28読了)
 急成長を続けるAmazonの秘密を、時給900円のアルバイトとして物流センターに潜入し、ルポした本です。Amazonは便利で時々利用しますが、その裏にはこんな秘密が隠されていたとは……、という程大げさなものではありませんが、大変興味深く読むことができました。
 これからの日本は一部の正規雇用者と大部分の使い捨て労働者に二極化していくとも言われていますが、Amazonはまさにこれを象徴しているのではないでしょうか。やや暗澹たる気持ちになりました。

《読書》家近良樹『孝明天皇と「一会桑」-幕末・維新の新視点-』文春新書

2005-07-10 06:12:27 | 読書


●〔46〕家近良樹『孝明天皇と「一会桑」-幕末・維新の新視点-』文春新書 2002
(2005.06.26読了)
 日本史については、どちらかといえば素人ですが、面白く読むことができました。
 この本の内容紹介には「薩摩・長州が坂本龍馬の仲介で武力倒幕を目指す同盟を結び王政復古をなし遂げた──このような従来の「常識」は完全に否定された!」とあります。たしかに知的刺激に富んだ内容でしたが、なにぶん幕末の各勢力(幕府、薩摩、長州等)の動きが複雑過ぎるので、スパッと割り切れて、目からウロコが落ちるというところまではいきませんでした。