ΓΝΩΘΙ ΣΑΥΤΟΝ-購書&購盤日記-

本やCDを買う日々の記録です。ツイッター:http://twitter.com/sr_azev

《読書》坪内祐三『酒日誌』マガジンハウス

2008-10-30 05:01:37 | 読書
●〔105〕坪内祐三『酒日誌』マガジンハウス 2006(2008.10.08読了)〈2008037〉

○内容紹介
締切りあっても連夜の深酒、男ツボちゃんどこへ行く。アルコール濃度100%、これは現代の奇書だ!ドリンキング・ダイアリー2002・11‐2006・7。

 厠上の書。『ダカーポ』連載中から読んでいました。

・(2004年)三月十日(木)
 七時から新宿ゴールデン街の「しん亭」で定例の読書会。少し早めに行くと『ダカーポ』の校了担当のO島さんがいる。0島さんに編集長のNさんが倒れたって本当ですか(その話を私はきのうUK君から聞いた)、と尋ねると、0島さんは、そうなんだよ、あいつ、酒の飲みすぎ飲みすぎ、と答える。Nさん、以前私に、ウチの主治医がツポウチさんの日記を読んでいつ倒れてもおかしくないと驚いていた、と言ってたけど、まず自分の体を大切にして下さい。(p.172)

 たしかに、これを読む限りでは、坪内祐三は鉄の胃袋と肝臓を持っているようですね。

・(2006年)二月二十四日(金)(中略)
私(たち)は泡盛を、ゆるゆると飲もうと考えていた。八人中四人が同じ泡盛だったから四合ビンを頼んでみた。すると店の若者は、人を見下した感じ(その時の私は既に昭如が入りつつあった)で、ウチはグラス売りしかやってません、と言った。その時私の中の何かがはじけ、私はテーブルの上に運ばれてきた泡盛のグラスを四杯立て続けに一気飲みした。その二巡目、七~ハ杯飲んだ所で、私の意識は飛んでいる、ホテルまで私を連れ帰ってくれた『エンタクシー』のイキ様に、翌日の朝尋ねたら、(筆者ではなく)ただの友達だったら途中で捨ててた、と言われる。(p.244)

 坪内祐三は酒乱!?

 この日記を読むと、坪内祐三は飲んだり食ったりばかりで、これで評論家がつとまるならば、いい商売なんですが。


《購書》 2008.10.04 ブックオフ福山野上店

2008-10-28 05:49:17 | 購書
ブックオフ福山野上店

●2008163,ボクたちクラシックつながり-ピアニストが読む音楽マンガ-,青柳いづみこ,,文藝春秋,文春新書,2008,¥400
 クラシック+マンガなので。

●2008164,獄中記-地獄篇-,ジェフリー・アーチャー,田口俊樹,角川書店,角川文庫,2004,¥105
 ジェフリー・アーチャーなので。

●2008165,ザ・大蔵省,佐高信(監修),,徳間書店,徳間文庫,1994,¥105
 官僚物なので。

●2008166,人脈学-「顔」のネットワ-クをつくる18章-,篠田雄次郎,,学陽書房,,1984,¥105
 昔、著者の『日本人とドイツ人』を読んだことがあるので。


《読書》藤原毅芳(監修)大谷更生(著)『情報整理術』秀和システム

2008-10-26 07:02:28 | 読書
●〔104〕藤原毅芳(監修)大谷更生(著)『情報整理術』秀和システム(ビジネス・スキルズベーシック〈7〉) 2007(2008.10.04読了)

○内容紹介
小さな仕掛けで大きな効果!!整理できないシンドロームから抜け出す。細分化する、期限を決める、優先順位をつける。

 中身は薄かったですが、初めてこのテの本を読む人にはいいかも。


《読書》高山文彦『霞が関 影の権力者たち』講談社

2008-10-25 06:37:52 | 読書
●〔103〕高山文彦『霞が関 影の権力者たち』講談社 1996(2008.10.03読了)

○内容紹介
「国家の大計はわれわれが決める」―省益第一を死守し、政治家をあの手この手で術中にはめ込む洗脳術。官僚の「組織の掟とマニュアル」とは。官僚支配の迫真ドキュメント。
政治家たちが官僚にいいように手玉にとられている様がよく見える。日本の権力の真の所在は官僚なのである。そして官僚のパワーの源泉になっているのが、情報の独占である。与党三党の行政改革プロジェクトチームが、九十二もある特殊法人を統廃合しようということで、その監督官庁からヒアリングしようとしたが、官庁側はしめし合わせてボイコット.....。(立花隆『ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術』91頁、より)

 かなり綿密に取材がされ、書き込まれていましたが、その分、くどく感じるところもありました。1990年代前半の連立政権の時期という時代背景が色濃く反映されていました。


《読書》立川談春『赤めだか』扶桑社

2008-10-24 04:50:58 | 読書
●〔102〕立川談春『赤めだか』扶桑社 2008(2008.09.29読了)

○内容紹介
サラリーマンより楽だと思った。とんでもない、誤算だった。落語家前座生活を綴った破天荒な名随筆。

 えらく評判のいい本ですが、期待に違わぬ面白さでした。談春の落語を聴いてみたいものです。
 もう一人、談志と同じように舞台上を自分一色に染めてしまう芸人が古今亭志ん朝だった。志ん朝の出囃子が鳴った途端客席の空気がガラごこ変わる。志ん朝の出から一挙手一役足まで見逃すまいと観客全員か集中する。そんな気を受け止めるでなく、受け流すわけでもなく志ん朝が落語を語る。きれいで華やかで、明るくて面白い。ウットリしながらため息をついて、「やっぱり志ん朝はいいねェ」という空気が会場全体に流れてゆく。談志と志ん朝は好対照だったが、特に面白かったのは観客の緊張度で、談志の出囃子が鳴るとみんな息を呑む、談志か引っ込むと全員か息を吐く。志ん朝のように途中でブレスするスキを与えない。
 子供心にも談志、志ん朝の二人は他の芸人とはモノが違うことはわかった。(pp.14~15)

 志の輔をのぞく四人の前座の中で、一番大変だったのは関西だった。どの前座でも談志に用事を云いつげられれば、パニックになる。パニックになるような追い込み方、物の云い方を談志はする上に、一度に大量の用事を云いつげる。昼前に自宅に弟子が入り、ひととおりの掃除をしているうちに談志か起きてくる。揃って朝の挨拶に伺った途端、指示が飛ぶ。
「二階のベランダ側の窓の桟が汚れている、きれいにしろ。葉書出しとけ。スーパーで牛乳買ってこい。庭のつつじの花がしぼんで汚ねェ、むしっちまえ。留守の間に隣の家に宅急便が届いている、もらってこい。枕カバー替えとけ。事務所に電話して、この間の仕事のギャラ確認しとげ。シャワーの出か良くない上にお湯がぬるい。原因を調べて直せ。どうしてもお前達で直せないなら職人を呼ぶことを許すか、金は使うな。物置に写真か大量にある。外枠の白い部分か俺は嫌いだ、きれいにカットしろ。豚のコマ切れ百グラム買ってこい。戸袋に鳥が巣を作ったようだ、うまく処理しろ、これは談々にやらせろ。スリッパの裏が汚ねェ、きれいにふいとけ。家の塀を偉そうな顔して猫が歩きやかる。不愉快だ、空気銃で撃て。ただし殺すな。重傷でいい。庭の八重桜に毛虫かたかると嫌だから、薬まいとけ。何か探せばそれらしきものがあるだろう。なきゃ作れ。オリジナリティとはそうやって発揮してゆくもんだ」
立て続けにここまで云われると人間おだやかな気持ちになることを僕は知った。なんとか覚えようとはするが無理なものは無理。スーパーヘのお使いはこれとこれ、掃除はココとココ。急ぐ用事はあれで、時間をかけてもいいのは庭のものと、いくらか系統だててくれれば、覚えられる可能性を若干残すだろうか、談志は思いつくままに云い立てるからひとつも頭に残らない。一番恐ろしいことは、談志は云いつけた用事をひとつ残らず覚えていて、一日の終わりに全てチェックか入るという事実。(pp.45~46)

「春ちゃん。文字助はロ調はしっかりしているし、芸の骨格も正しい。学ぶべき点はたくさんある。しかしそれは芸の話で、私生活は一切参考にしなくてよろしい」
と後援会長ぱ静かに、はっきりと云い切った。(p.90)

立川流の特徴。それは談志が揺らぐ人だということである。(p.233)


※朝日新聞書評

《読書》岡本真『これからホームページをつくる研究者のために』築地書館

2008-10-23 04:26:22 | 読書
●〔101〕岡本真『これからホームページをつくる研究者のために-ウェブから学術情報を発信する実践ガイド-』築地書館 2006(2008.09.28読了)

○内容紹介
Web2.0時代の到来!研究者および研究者予備軍のインターネット上での表現と発表の機会が増大しつつある…。そこで、研究者のホームページにはなにがあればよいのか?研究の過程や成果を伝えるにはなにが必要なのか?多くの実例に基づき、そのノウハウを紹介する。270におよぶホームページを画像入りで紹介した画期的な本。

 紹介にある通り、研究者のためのウェブから学術情報を発信する実践ガイドでした。私は研究者ではありませんが、結構面白く読むことができました。

※ACADEMIC RESOURCE GUIDE (ARG)