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ΓΝΩΘΙ ΣΑΥΤΟΝ-購書&購盤日記-

本やCDを買う日々の記録です。ツイッター:http://twitter.com/sr_azev

《読書》恩藏茂『FM雑誌と僕らの80年代-『FMステーション』青春記-』河出書房新社

2010-04-14 05:40:42 | 読書
●〔119〕恩藏茂『FM雑誌と僕らの80年代-『FMステーション』青春記-』河出書房新社 2009(2009.12.13読了)

○内容紹介
レコードもオーディオも高価だったあの頃、FMとラジカセこそが、音に飢えた若者たちの音楽入門だった。80年代の伝説的雑誌『FMステーション』元編集長が語る、百花繚乱の音楽シーンを駆け抜けたFM雑誌の青春記。
パソコンもケータイも持っていなかったあのころ、FM雑誌片手に“エアチェック”に熱中していたすべての音楽ファンに捧ぐ。『FMステーション』元編集長の音楽まみれ80年代奮闘記!

 何度も「ああ~、懐かしいな~」と思いながら読みました。
 私も御多分に漏れず、昔はエアチェックに熱中していました。自称“和製エアチェックの鬼”(笑)。私が聴いていたのはクラシックだったので、FM雑誌は『FMfan』と『週刊FM』を買っていました。私の音楽経験の基礎はエアチェックで作られたといっても過言ではありません。
 本当に懐かしい本でした。

○「餅をついたような性格」
なにしろ、ある人に「竹を割ったような性格とはよくいうけれど、オンゾウさんの場合は“餅をついたような性格”ですね」と言われたくらいである。(pp.161~162)

○CD登場
「この世のものとは思えない音ですな」初めてCDを聴いたとき、オーディオ評論家のⅠ先生はそうつぶやいた。(p.164)

○トリビア
これでアナログ・レコードの命運もつきたかに思えた。あるレコード針(カートリッジ)のメーカーは、この状況に対処するため、意外なことに家庭で握り寿司ができる“自動寿司握り機”を開発し、発表会を行った。おもちゃのパチンコ台のような機械に酢飯と寿司ネタを入れると、出口からコロンと握りが出てくるのだ。パネルが透明で、機械が“握る”プロセスが見えるようになっている。オーディオ関連マスコミの人間はリアクションに困ってしまった。コロンと落ちてきた拍子に寿司ネタがはがれて落ちてしまったりすると、目のやり場にも困った。
 ところが、これがいまではちゃんと業務用“寿司ロボット”としてビジネスになっているらしい。
 大したものです。ちなみに、このメーカーはマイクやヘッドホン、光学ピックアップなどの方面で、相変わらず確固とした地位を保っているのでご安心ください。一時はすっかり消えてなくなるものと思われていたレコード・プレーヤーも、その後のクラブDJのおかげもあって生き残っているのはご存じのとおり。(p.167)

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《読書》仲正昌樹『Nの肖像-統一教会で過ごした日々の記憶-』双風舎

2010-04-13 06:10:05 | 読書
●〔118〕仲正昌樹『Nの肖像-統一教会で過ごした日々の記憶-』双風舎 2009(2009.12.13読了)

○内容紹介
現代思想や哲学に関する多くの著書で知られる仲正昌樹(金沢大学教授)は、東大入学と同時に、統一教会に入信した。信仰の深さを証明するために、入信後は布教や物売りにはげみ、合同結婚式にも参加。原理研究会では左翼と闘い、統一教会系の新聞である「世界日報」では第一線の記者として活躍した。そして、入信から11年半後、仲正は自力で脱会する。誰もが疑問に思うことがある。現役で東大に入った著者が、なぜ学問を放棄して宗教に走ったのか。統一教会では、どんな暮らしをしていたのか。そして、どうやって脱会したのか。いま第一線で活躍する政治哲学者の仲正が、これまで語らなかった数奇な半生をつづりつつ、みずからの宗教体験を深くかえりみる。

 興味深く読むことができました。
 結論から言うと、やっぱり著者は変わった人だということです。

○広島県出身
 私が通った広島県立呉三津田高校は、けっしてエリート進学校ではなかった。以前は、東大に年間一〇人くらい送りだす進学校だったが、七六年に広島県は総合選抜という入試制度を採用して、それ以降、同校のレベルは落ちたようだ。
 総合選抜というのは、呉市だったら、呉市内にある三つの普通科高校を同じものと見なして受験させ、合格者のなかから、志望校ごとの抽選で選ぶシステムである。当時の三津田高校は、広島大学への合格者は多く出していたが、私が東大に入るまでの二年間は、東大の合格者がいなかったと記憶している。
 当時の広島県内では、広島大学付属高校と修道高校、そして広島学院高校が、東大や京大などに多くの合格者を出す進学校と認知されていた。私がそれらの高校を選んだ場合、入試自体は問題なかったかもしれない。しかし、体育と音楽、そして技術・家庭の成績があまりにも悪かった。そうなると、入試で受かっても内申で落とされることになったと思う。
 そんな理由があって、入れそうなところで一番高いレベルの呉三津田高校に進学することになった。同校は、総合選抜以前は有力な進学校だったので、その勢いが残っていた。また、私の家から一番近くなので、志望してみたところ、うまくクジに当たった。(pp.43~44)


○まとめ
 もう一度、自分に問いただしてみよう。統一教会で過ごした一一年半は、私にとって何だったのだろうか。
 よいこともあった。悪いこともあった。楽しいこともあった。つらいこともあった。一一年半の宗教体験を、単純な言葉で言いあらわすことはできない。
 いずれにしても、そこで得た多くの体験は、私の記憶にいまも残っており、私の思考に影響を与えている。
 いまさら統一教会を賞讃したり擁護する気にはなれないし、おそらく二度ともどることはないと思うが、とくに強く糾弾する必然性も感じない。
 他人に迷惑をかけない範囲で、宗教を信じたい人は信じればいいし、辞めたくなった人は適当な時期に辞めればいい、と思う。
 ただ、それだけのことなのである。(p.254)

 上記は本書の最後の部分です。無責任な、と怒りだす人がいるかもしれません。
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《読書》濱嘉之『電子の標的-警視庁特別捜査官・藤江康央-』新潮社

2010-04-11 19:56:16 | 読書
●〔117〕濱嘉之『電子の標的-警視庁特別捜査官・藤江康央-』新潮社 2009(2009.12.07読了)

○内容紹介
著者は元公安部――その経験だけで、小説がこんなに面白くなるはずがない。本庁の捜査は「24」を超えた! パスモ、Nシステム、監視カメラに偵察衛星。臨場した捜査官が発した至急報は、誘拐犯を追尾する、視えない静かな大捜査網の開幕を告げた――。華麗な一族の蹉跌、大企業が墜ちた奈落、腐臭を放つTVキー局幹部。驚愕のリアリティが疾走する、次世代警察小説の誕生!

 相変わらず小学生が書いた小説みたいでしたが(←だったら読むなよ)、最新のIT捜査についてのお勉強という意味では面白い面もありました。
 ネットでいろいろ検索していると、 杉田和博「特別捜査室は警視庁のイージス艦」(『波』2009年10月より)を見つけました。
 評者は元内閣危機管理監ということで、警察キャリアとしてそれなりに登り詰めた人でしょう。それにしては軽い感じの書評でした。
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《読書》野口悠紀雄(監修)『図解「超」勉強法-最小の努力で最大の結果を得る!-』講談社

2010-04-10 19:40:12 | 読書
●〔116〕野口悠紀雄(監修)『図解「超」勉強法-最小の努力で最大の結果を得る!-』講談社 2009(2009.12.05読了)

○内容紹介
成果があがらないのは、頭が悪いからではない、方法が悪かった! 努力が確実に成果につながる勉強ノウハウを、わかりやすく図解化! 「勉強」を続けよう!そうすれば、チャンスは開ける!
野口悠紀雄スペシャルエッセイ 「勉強するのは楽しいから」
野口教授の講義レポート! 早稲田大学大学院ファイナンス研究科
<働きながら学ぶ!>
MBA、公認会計士、教員採用試験……勉強中の社会人9人の勉強スタイルを大公開!
文具王・高畑正幸推薦! 「資格試験ベストマッチ文具特集」
中学校や医療現場にも! 広がる「手帳で勉強スケジューリング」
読めば世界が見える!明日が変わる! 野口悠紀雄おすすめ ビジネスブック15

 いろいろとためになりました。
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《読書》奥野宣之『だから、新書を読みなさい-情報を逆張りでインプットする技術-』サンマーク出版

2010-04-06 05:40:37 | 読書
●〔115〕奥野宣之『だから、新書を読みなさい-情報を逆張りでインプットする技術-』サンマーク出版 2009(2009.12.03読了)

○内容紹介
最小限の労力で、最大限のインプットができる。問題解決の新たな方法「新書ザッピング術」とは?

 まあ、ありきたりか。今まで全く新書を読んでこなかった人にはいいかもしれませんが。
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《読書》佐高信『『官僚たちの夏』の佐橋滋』七つ森書館

2010-04-05 05:45:01 | 読書
●〔114〕佐高信『『官僚たちの夏』の佐橋滋』七つ森書館 2009(2009.12.01読了)

○内容紹介
『官僚たちの夏』(TBS系・日曜劇場で放映)の主人公・風越信吾こと佐橋滋に「ボクのことはサタカ君の方がよく知っている」と言わしめた佐高信が、異色官僚の人と思想を描き切る。原作者・城山三郎と主人公・佐橋滋の対談を収録。

 テレビドラマの便乗本。まあ、それなりには面白く読めました。
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《読書》小川浩『仕事で使える!Twitter超入門』青春新書INTELLIGENCE

2010-04-02 06:09:03 | 読書
●〔113〕小川浩『仕事で使える!Twitter超入門』青春新書INTELLIGENCE 2009(2009.11.29読了)

○内容紹介
たった「140文字」で起こせる仕事革命!時間とコストを大幅カット、リアルな情報が集まる、お客がお客を呼ぶ宣伝効果…―2時間でわかる、使える、得をする。

 世の中が、ツイッター、ツイッターと騒いでいるので、どのようなものかと思って。でも、イマイチ、ピンときませんでした。
 実は私もツイッターを始めました(2009年11月4日より)。ただし、個人的な備忘用としてなので非公開にしています。これはこれで結構便利です。
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《読書》奥田英朗『オリンピックの身代金』角川書店

2010-03-30 05:00:21 | 読書
●〔112〕奥田英朗『オリンピックの身代金』角川書店 2008(2009.11.25読了)

○内容紹介
昭和39年夏。10月に開催されるオリンピックに向け、世界に冠たる大都市に変貌を遂げつつある首都・東京。この戦後最大のイベントの成功を望まない国民は誰一人としていない。そんな気運が高まるなか、警察を狙った爆破事件が発生。同時に「東京オリンピックを妨害する」という脅迫状が当局に届けられた!しかし、この事件は国民に知らされることがなかった。警視庁の刑事たちが極秘裏に事件を追うと、一人の東大生の存在が捜査線上に浮かぶ…。「昭和」が最も熱を帯びていた時代を、圧倒的スケールと緻密な描写で描ききる、エンタテインメント巨編。

 文句なしに面白い作品でした。キャラは立っているし、当時の状況も緻密に描写されていました。
 当時は官民あげてオリンピック成功のために協力しており、ヤクザですら、オリンピックの期間中はどこかの温泉に身を隠すということでした。
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《読書》坪内祐三『一九七二-「はじまりのおわり」と「おわりのはじまり」-』文春文庫

2010-03-29 05:26:26 | 読書
●〔111〕坪内祐三『一九七二-「はじまりのおわり」と「おわりのはじまり」-』文春文庫 2006(2009.11.24読了)

○内容紹介
連合赤軍があさま山荘にたてこもり、宮の森シャンツェに3本の日の丸が揚がった年は、今太閤が列島改造を叫び、ニクソンが突如北京に赴いた年でもあった。高度成長期の生真面目さとエンタテインメント志向の萌芽が交錯する奇妙な季節。3億円事件を知らない世代に熱い時代の息吹を伝える、新感覚の文化評論。

 厠上の書。私も朧げながら記憶がある出来事について、念入りに綴られていました。坪内祐三はロックが好きなんですね。
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《読書》川村二郎『孤高-国語学者大野晋の生涯-』東京書籍

2010-03-28 05:17:10 | 読書
●〔110〕川村二郎『孤高-国語学者大野晋の生涯-』東京書籍 2009(2009.11.23読了)

○内容紹介
「抜き身の刀」と呼ばれた学者。我々の言葉はどこからきたのか。学問に生きるとはどういうことか。日本語に命を捧げた波乱の人生を描く傑作評伝。

 読みやすく、面白い本でした。エネルギッシュな人です。家庭的にはあまり恵まれなかったか。
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