すれっからし手帖

「気づき」とともに私を生きる。

イチロー選手とピンクのTシャツ。

2014-09-24 17:35:05 | 心理メソッド・生き方
通りかかったGAPで、バーゲンのTシャツを購入。


濃いピンクが、なかなか素敵です。1,200円にしては、デザインも悪くない。

ジム用にでもするつもりです(*^^*)




ピンクのTシャツで、イチロー選手が去年の年末にNHK の「プロフェッショナル」という番組で話していたことを思い出しました。


薄いピンクのTシャツを着てチームメイトに「女みたい」とからかわれるような時、僕は翌日もっと濃い色のピンクを着ていく。そうすると、もう誰もなにも言わなくなる。自分はそれを知っている。

強いともいえるけれど、自分は弱いから、チクショーと思うから、そうしている。強い人だったら、聞き流せる。本当に強い人は意識しないで聞き流せる。

(詳しくは、コチラを)

ざっくりと、こんな内容です。

彼の、その「屈したくない」という負けん気が、彼の一流勝負師としての根っこなわけです。

じゃあ、彼は強いのか、弱いのか、という点はどうなのか。

チームメイトは、あきらかにイチロー選手をからかう腹があって、ピンクのTシャツを「女みたい」と言っている。彼らにとって、イチロー選手は、まだからかうことのできる相手です。

イチロー選手が、ピンクのTシャツをやめたら、確かにそれはチームメイトのからかいを受け入れたことになるから、負けになります。

でも、イチローは負けたくない人です。ピンクがコンプレックスみたいなものだとすると、彼はそれをさらに大きくして相手に見せつける、「オレはそんなものに屈っするヤツではないんだよ」、「お前らがからかえる人間ではないんだよ」と圧倒する。

チームメイトたちは、イチロー選手の予想通りぐうの音も出ない。からかった方の完敗です。

凡人からしたら、これのどこがどう弱いのだ!となるわけです。

イチローにとっての強い人がどういう人なのかは、まあわかります。

他者の評価が全く気にならないくらいに悟っている人、といったところでしょう。

確かに、そういう人はからかい甲斐もないので、からかわれる事もないでしょうね。

ただ、そこまでの人は、もう人間の域を超えてます。強いとか弱いとかの土俵にはいない人です。

どんなに自己評価の高い人でも、普通はコンプレックスを刺激されたり、明らかにからかわれれば気持ちが乱れます。

自分大好きの甥っ子ナオ君も、小さい時のケガでできた頭のハゲを友だちにからかわれて泣いて帰ってきたとか。今では私にも見せてくれますが、それでもハゲが見えないように髪型には細心の注意を払っていますよ(^^;;


イチローは、「本当に強い人」にもなれる素質の十分にある人ですが、まだ彼はそこをめざさない。好きな野球で弱さと向き合うことを選んでいる。弱い自分が苦しむことを、楽しんでいます。

あー、ため息がでるほどカッコいい(o^^o)

彼は、全部わかってやってますよね。彼には、凡人には見えないものをしっかり見えている。

それにしても、イチローの言葉にはなんとも言えない臨場感がある。彼の言葉に触れると、涙がでます。

借り物の言葉、聞きかじった言葉は使わない。

自分で経験して、納得した事しか言葉で表現しないから、純度が高い。

力強くて普遍に向かうそのオリジナリティーが、美しい。

彼は、彼にしか操れない言葉を使っているのです。


苦しみが野球人としてのモチベーションを支えてきたというイチロー。まだまだ苦しめる余裕がある間は、選手でいるといいます。

苦しみ抜いてユニフォームを脱ぐとき、彼の人生は、どこに舵を切るのでしょう。

そこで初めて、彼の魂は、彼のいうところの本当の強さ、他人の評価を気にしない強さを求めていくのでは、という気がしています。



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