すれっからし手帖

「気づき」とともに私を生きる。

1番になりたい!

2016-01-25 12:53:26 | My メソッド
子どもって、1番大好きですよね。うちの息子も、1番が大大大好きです。

かけっこ、ゲームから、幼稚園の登園順位、お迎えの順番(最後の1番)、お着替えまで、ホント何でも1番が好き。

これ、どうしてだろ、って考えてみたんです。別に子どもだから、ってわけじゃないんじゃないかって。

大人も本当は1番が好き。自分は1番になれないから、とか、1番になれなかったらダメージが大きい、とか、の自動思考が働いて、1番に意識が向かわなくなっている。向かわないように仕向けている。

でも、子どもに現れている欲求や願望って、人間の本質そのものです。人間の本質、本能、心理学的に言えば、心の無意識からの声です。

じゃあ、どうして人間は、1番になりたいのか。息子に聞いたら、

「1番になりたいから!理由はありませんっ」


ですって。笑

まあ、そんなんでしょうね。

でね、私はこんな風に感じました。

人の無意識は、極みを見たい、体験したいと切望しているんじゃないかなって。

金メダルの人から見える風景、東大の人が手にする快感、営業成績1位の人が醸し出すオーラ。極みを知った人にしかわからない、その「感じ」をね。見栄とか、他者評価とか、快楽とか、それよりも、ホントのホントはここじゃないかって。

ゼロの、マイナスの自分が、プラスの極みを知る、というのは、その間にある全てを知るということだから。その全てになれるということだから。

1番に真摯に向き合うと、銀メダルの価値もわかるし、学歴が全てじゃないと言えることもあるだろうし、2番も、3番も、それぞれの価値が腑に落ちる。

アイドルのNo. 1のSMAPが、「No. 1にならなくてもいい」と歌うから、説得力が生まれるんですよね。

でも、1番って、ずっと1番ではいられない。2番に必ず落ちる。誰かに1番を譲る時がくる。その落差、一つ落ちたというレベルではなくて、実感としてはゼロを通り越して、一気にマイナスまでいきます。

でも、人間の無意識は、そっちの極み、マイナスの極地も知りたいんですね、きっと。両方を知って始めてバランスが取れるし、より広い世界を知ることになるから。

ここを拒絶して1番に固執すると、ホントの転落が待っているのだと思います。転落してる人は、マイナスに必死で抗っている人です。

もちろんマイナスの極みから始まる人生もあると思います。どん底を知っている人は、高みを知っても道を踏み外すことが少ないのは、もうマイナスを知っているから経験する必要がないんですね。

🔸🔸🔸

息子がかけっこで1番を取れずに悔しそうにしていた時、甥っ子が第一志望の高校に合格できなった時、「2番でもすごいんだよ~」と慰めで言った私ですが、多分彼らの心に響いてなかったろうな。

彼らは、1番を知りたかったのだから。1番を味わう自分を体験したかったのだから。2番じゃ、ダメなんだから。

でも、その不全感を捨てなければ、また違うステージがやってくる。必ず1番を体験させてくれるステージがある。何度も何度も自分の1番を追い求めればいいと思うのです。

ある分野で、「1番になりたい!」と自分の心が叫ぶなら、それは、そのポテンシャルが自分の中にあるのでしょう。

私も、自分の中に眠っている「1番になりたい!」という声をちゃんと受け取りたいです。自分が、そうなると、息子にも甥っ子にもまっすぐ言えそうな気がします。

1番をめざせ!

1番行きたいところに行きなさい!



ってね。

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