・・・・・・あわぞうの覗き穴・・・・・・

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縛られた縄を振り解こう:27 発揮症

2019年10月20日 | つぶやきの壺焼

地方行政機構の頂点、都道府県で言えば知事の座を占めると、行政執行の権力が与えられます。

権力には、魔力が働きかけをします。
その一つは、持った権力を早く使わなければならないという、つまらない切迫感です。

権力執行の最も簡単なのは、プロジェクトの中止です。
大プロジェクトは実行は大変ですがやめるのは簡単、「中止しなさい」のひと言ですみ、ヤッター気分を味わうことができますます。

地方行政の要諦は安定と成長でしょう。
安定と成長には、世間の耳目を引くような権力発揮は必要ありません。
ところが、目立ちたがりの人が首長になると、発揮症を自分で抑えられなくなります。

発揮症と仲良しの権力魔は、持っていればよい権力を、発揮しなければならない権力に変質させます。
とにかく目立つことをしなければという発揮症は、地方が国の一部分であることさえ忘れさせます。
後にどういう影響があるか、そんなことは、継続を遮断し前例を否定する快感によって、配慮の領域から追い出されます。

苦く悲しい症例は既にあります。
大市場移転の遅延、基地移転事業の停滞、芸術祭の不適切展示など、経済損失と文化水準劣化の悪影響に気付かせず、それが地域のみの問題ではないことにも意識を向けさせないよう、神経系統を紊乱させる魔力が働いているのです。

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