この標題を何とお思いになるだろうか。
AKB48のモジリであることはすぐわかるが、GKBとは何か。
たまには内閣の提灯を持ってみることにしよう。
GKBとは、ゲートキーパー・ベーシック:自殺総合対策大綱~誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指して~(平成24年8月28日閣議決定) というもの。
対策強化月間で、「あなたもGKB47宣言!」という調子に乗りすぎたキャッチフレーズをつくってしまい、自殺対策に取り組む民間団体から「不謹慎」と批判されて撤回。
印刷済みだったポスター25万枚を回収・廃棄して別の標語に差し替えるため、約300万円の無駄が出たという。
ポスター1枚12円の勘定だから、印刷屋さんも泣かされたのではないかと思うが、この話は本題ではない。
大綱の説明記事を見て、相変わらずだなと感心させられたことが主題なの。
こんな項目がある。
「地域レベルの実践的な取組を中心とする自殺対策への転換を図る必要性」
地域、レベル、実践的、取組、中心、対策、転換、図る、必要性と、自殺以外の言葉はすべてどこかで常用されるキーワードである。
あるものごとについて短文を作るには、そのことプラス9個のキーワードを組み合わせていろいろ並べ替えてみると、それらしい文章ができあがるという、機械作文の見本のような文言である。
書かれている文字から読み取りにくいのは、「自殺対策への転換」で、自殺対策の前は何対策だったのかなどと、ごく自然に考えるから、そうなるとこの文は理解できない。
何度も読んでいると、転換を図る必要性とは、国全体の問題から地域の問題へ、対策の中心をするっと移動させたいということか、とも読み取れてくる。
そうではないという説明がいくらでもできるところに作文の巧みさがある。
こんなことも書いてある。
「児童生徒が命の大切さを実感できる教育だけでなく、生活上の困難・ストレスに直面したときの対処方法を身に付けさせるための教育を推進する。」
生活上の困難はともかく、ストレスに直面したときの対処方法とはどういうものなのだろうか。
ストレスへの直面が認識できれば、ほとんどがストレスにはならないではないか。
これも、そうではないという説明はいくらでもできる。
いちばん驚いたのは「自殺対策の数値目標」だった。
説明文はこうだ。
「目標を達成するためには自殺者数は2万4428人以下となる必要がある。」
ゲートキーパーというドアマンのような仕事は、2万4429人めの自殺願望者に「今年の分は受付が終わりました。来年までに考え直してください」と看板を立てて追い返すことなのだろうか。
せっかく手に持った提灯も、ローソクが燃えきらないうちに消えてしまった。
足元と前方に注意しよう。
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キャッチフレーズが不謹慎との理由で、ポシャッたとの事。
掛かった費用、300万は、どうしてくれるといいたい。
この不景気に、こんなムダ遣いは、許しがたい。
法を作るのが仕事と思っている人たちは、法の目的よりも作った数に関心が強いようです。
はい、一丁アガリ!
そんな感覚でしょう。