・・・・・・あわぞうの覗き穴・・・・・・

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トリカセ はもう古い

2015年02月27日 | つぶやきの壺焼

ラジカセが古いのはわかるが、トリカセとはなんだ、とお思いでしょう。

トリカセは、モノではありません。
トリアエズ カセゲレバ という経営態度です。

モノを創る会社は、モノづくりの好きな人が創業します。

創業者の眼の黒いうちは、モノづくりのこころが受け継がれます。
モノづくりのこころの芯は、つくってうれしい、使ってもらえればなおうれしい、たくさんの人に使ってもらえればなおなおうれしいというところにあると思います。

ところが、何十年か経って、創業者がこの世にいなくなり、経営だけが、モノづくりの心をまったく持たない人に受け継がれてしまうこともあります。
引きうけた人が、経営業という仕事人の場合、契約期間内に、数字にあらわれる業績を上げること、つまりとりあえず稼ぐことに専念します。
つくることより、使ってもらうことより、買わせればよいということになります。

とりあえず稼ぐために、モノを売るだけでなく、作り方を知らないがカネだけは用意できるという会社があれば、そのモノの肝心な部分だけを売り始めます。
そのうちに、モノの部分を作ることさえやめてしまって、作り方まで売り始めます。
技術提携などという、カッコよさそうな名目も用意されています。

たくさんの人にモノが行き渡って喜んでもらえればよいではないかと、トリカセさんは思っていますから、それが失敗のもととは気づきません。
気付かないのではなく、自分には、どこかに呼んでくれる次の会社があるので、あとのことはどうでもよいのかもしれません。

しかし、モノを創ることは、研究室だけではできません。
実際に仕事としてモノをつくり続けていなければ、創る人も、アタマも、途絶え ます。

世渡り経営を仕事にする、古びた頭のトリカセさんが増え、創る人が減っていったとき、その国の政治家は、カジノなどという衰退途上の興行を、今頃から始めてみようかと、古くたびれたような頭の働きしかしなくなってしまうのです。

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