「前向きに考えます」という返事は、見込みがないか、やる気がないか、あまり前を向きたくなさそうなときに聞かれる。
自分がどちら向きなのか意識するのは、人間だけかというとそうではない。
牛も馬も犬も、危なそうな予感がするときは、引っ張って連れて行こうとしても頭とは逆の向きに踏ん張る。
行動の方向以外に、その場にいたとか、何かに触れたとかを証明する指紋の判定にも方向がある。
その指紋が本人であることを確かめる場合の「認証」と、その人が確かにそこを訪れたことを明らかにする場合の「証拠」とは、同じ指紋でも使われ方の方向がまったく逆のものになる。
認証も証拠も、人間の悪事にかかわりがありそうだが、認証の方は、通行、入室などの際、積極的に使われる。
積極的利用になると、別のことを付け加えてより完全を目指すことを考え出す。
指紋だけでは心もとない、指の静脈もあわせて確かめようということになる。
『指ハイブリッド認証』と名づけられた方式ができたという。
http://www.nec.co.jp/ml/?t=odcf2gkq_2&p=e387t91000000989252
確かめる技術も結構だが、もっと進んで、悪事を思いとどまらせる装置はできないものだろうか。