何かの集まりの待ち合わせ場所の夢、小学校で同級にいた人を見つけた。
向こうから笑顔で近寄ってきて、「違う」と言う。
違うの意味がわからなかったが、何度か言葉を交わすうちに本人でないことに気付く。
息子さんだった。夢で生き写しと言うのも変だが、そっくりなのである。
親子でそっくりなのは、中学時代のKとI、それにこのIで3人目だ。
「Iではない」と首をわずかに振りながら言う。
級友は、はじめはKという姓だった。KからIだったか、IからKだったか、もう忘れている。
夢でもらった名刺を確かめることはできないが、KでもIでもなかった。野暮になるからいちいち事情を聞かなかったが、向こうからIではないと言ったからにはIの息子であることは間違いない。
知人でない人に会い、向こうが知っているというのが夢のいい加減なところだが、夢の楽しさは、こういういい加減なところにある。
今度はだれが出てくるか。JもLも、そう名乗る知人はいない。