ものぐさ日記

ひとり遊びが好きな中年童女の日常

しぶちん京都

2006年09月28日 | 

 グレゴリ青山の新刊。グレゴリ青山には一度も会ったこともないし、もちろん知り合いでもないけれど、「グレゴリ青山さん」と、さんづけで呼びたくなるくらい、好きだし、親しく感じています。

 グレゴリさんは、京都生まれの漫画家で、その後、東京~和歌山の田舎と引っ越して、現在は、京都の田舎にお住まいだとか。

 バックパッカーとして旅行したアジアの国々のことを漫画にした「ひみつのグ印観光公司」をインド仲間から借りたのが、最初の出会いでした。そこにはインドだけでなく、いろいろなアジアの国のことや、旅行者のことが描かれていました。私もバックパックを担いでインドに行って、ドミトリー(安ホテルの相部屋)や駅で寝たり、土産物屋でだまされたり、リキシャーと戦ったことがあったので、(うんうん、そうそう…)と懐かしく読みました。

 「しぶちん京都」は、一見、アジア旅行とは関係ない、「ナマの京都」に続く、京都人による、京都文化解説書(?)第2弾。

 「ぶぶ漬けでもどうどす~」に代表される京都の『いけず』だけでなく、環境にもやさいしい『しぶちん』について紹介しています。

 あと書きにある、「京都人らしいしぶちん根性を一番発揮できたのは、アジアの国をバックパック担いで旅行していた頃」という文章を読んで、思い当たる節がありました。私がインド旅行を楽しめるのは、貧乏性のせいかも~!!

 最近はホスト・ファミリーの家に泊めてもらうので、一応それなりの着替えなどを詰め、スーツ・ケースを引きずって、ビジネスホテル・クラスに宿泊していますが、3回目くらいまでは、バックパック1個で出かけ、バスタブはもちろん、シーツも毛布もないホテルを泊まり歩いていました。(部屋に毛布がないので)寒くて眠れない時は、ホテルのカーテンを上掛けにして寝たこともありました。トイレとシャワーがくっついているようなところで、自分の体を洗いながら、少ない着替えを洗濯していました。

 そういう旅行が苦にならなかったのは、日本でもそんな生活をしていたから。

 風呂なしのアパートに何年も住んでいたので、銭湯が閉まったあとは、台所でお湯を沸かして何とかしていたし、洗濯機が壊れたときも、たいていものは手で洗っていました。カーテンも、インドが初めてだったのではなく、友達の引っ越しを手伝いに行って、泊まったときに、もう布団は送ってしまった後だったので、仕方なく上掛けにして寝た経験がありました。

 グレゴリさんが、「簡単に物が捨てられず、細工してまで使おうとする」ようなことを描いていますが、私もそうです。小学校の時には、靴下の先っちょに穴があいたとき、他のボロになった靴下の切って、指先と、かかとの部分を縫い合わせて、履いていました。うちがすごーく生活に困っていたのではなく、私としては、白い靴下の、指先とかかとだけオレンジなのは「オシャレ」だと思ってやっていたのですが、叔母に同情されました。不器用だったせいか?(笑)

 今もその貧乏性は健在で、ラクシャー・バンダンの時は、ここぞとばかりに、集めておいたリボンを使ったりしています。ジャガイモの面取りしたかけらも冷凍しておいて、ビシソワーズを作ったり、人参の皮やセロリの葉っぱ、ネギの青いところも、冷凍しておいて、スープ用に使い回します。

 そんなことしたところで、1回35,000円のストーンズ様のコンサートの前には、「焼けストーンズに水」の節約なんですけど、ただ捨てるのもねぇ~。

 グレゴリさんも書いているように、普段みみっちい生活をしているからこそ、贅沢(ストーンズのコンサート)が際だつのかも。

 ある程度のビンボー(臭さ)を楽しめる人には、熱烈おすすめの本です。


裏がただあいているのはもったいない…
といわんばかりに、カバーの裏に印刷されている京都観光地図


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