ものぐさ日記

ひとり遊びが好きな中年童女の日常

10ルピーコイン登場

2009年06月01日 | インド
 インドで新10ルピーコインが発行されたそうです。新10ルピーと書いてあるのではっきりしませんが、たぶん10ルピー硬貨が発行されたのは初めて。今までの硬貨では、5ルピーが最高額だったはずです。10ルピーコインは2色使いで、高級な感じ。




 しかし10ルピーコインか~。

 初めてインドに行った頃(1986年)には、コインの最高金額は1ルピで、道ばたで売っているチャイも1杯50パイサから1ルピーでした。パイサというのは、インドの補助通貨で、100パイサ=1ルピー。その頃のお布施は、20パイサ、25パイサ、50パイサくらいで、たまたまパイサが手元にないとき、1ルピーコインを渡したら、ちょっと驚かれたことも覚えています。
 お札は1ルピー札からあって、結婚式には、1ルピー札で作ったレイで花婿の首を飾るからと、私が持っていた新券の1ルピー札を交換したこともありました。今は5ルピー札のレイになったか、そんな風習はなくなってしまったか。

 1991年以降、経済自由化路線に変わってから、インドの経済は大きく動き出して、物価も上がりました。1997年に旅行したときには、価格表示にはパイサも残っていたけど、実際にはあまり使われなくなってきていました。5.5ルピーのものを買うと、5ルピーに負けてくれるか、50パイサのおつりがもらえないかどちらか。でもパイサを含む、古いコインもたくさん流通してい、インド準備銀行のサイトに出ている、1950年代、60年代の四角いコインや花形のコインも財布にたまっていきました。

 最近、「インドでは10ルピー以下のおつりはもらえないかも」という書き込みを見て、隔世の感を禁じ得ませんでした。


 私のヒンディーの先生がインドに留学していた1950年代には、パイサの他にアンナという補助通貨もあったそうです。

  1ルピー=16アンナ     だったのが、
  1ルピー=(新)100パイサ  

 という新しいシステムに移行する時期だったらしく、両方使われていたとか。それまでのシステムでは、

  1ルピー=16アンナ=64(旧)パイサ  

 だったので、新旧パイサでは、1ルピーにつき30%も価値が異なります。「100%正しい」という意味で、「16アーナー合っている」という慣用句がインドにはあるのですが、新旧パイサ移行期にアンナをパイサに換算すると、まったく逆の意味になるような気がします…。この頃もきっと、1アンナ以下のおつりはもらえなかったに違いない。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
16? (akberlin)
2009-06-02 09:32:50
旧宗主国のイギリスの影響でしょうかね。

1ルピーが16アンナで64パイサという
十進法をおもいっきり無視した奇妙なお金。

ワタシが初めてイギリスに行ったのは1985年で
その頃にはもう現行の1ポンド=100ペンスで簡単でしたが、ウチの父が留学していた60年代にはまだシリングとかいうのが残っていたそうで・・・。このシリングが十進法じゃなかったみたいですね。

でもシリングコインはずいぶんあと、90年代までは少なくとも通用してたと思います。10ペンスだったかな、と同じに使えて。

ストーンズのおじいさんたち(笑)もシリングとかギニーとか懐かしいと思ってるのかな。
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ミックの主演映画に… (とーこ)
2009-06-02 16:24:51
akberlinさん

> 1ルピーが16アンナで64パイサという十進法をおもいっきり無視した

そうなんですね~。1アンナ=4パイサ。でも、10進法って、たぶん両手の指の数?一番基本的な複数は2(両)だと思うので、その倍数が単位というのは、なんとなく納得です(昔の50パイサコインには、1/2ルピーと書かれているものもあります)。

ストーンズのおじいさま達、シリング・バリバリ世代だと思いますよ。1968年製作のミック主演映画では、「お駄賃に2シリングをねだる女の子」が登場します。
http://britannia.cool.ne.jp/cinema/title/title-ha3.html
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インドのおつり (笹団子)
2009-06-18 01:04:33
私がインド旅行をした当時は1Rsコインがあるか?無いか?という時代でした。
今は10Rsとは大分事情が変ったみたいですね。

お釣りが無くて仕方なく余分に買い物をしたなんてこともありました。

今でもインドのお札はホッチキス止めしているのでしょうか?
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穴が空くと使えない (とーこ)
2009-06-18 23:40:11
笹団子さん

そうそう。インドの新券ってホチキス止めしてありましたね。3年前に行った時は、輪ゴムで止める方法が増えていたような気がします。

敗れたり穴が空いたお札は使えないので、硬貨が増えてきたのかもしれません。

ところでインドでは「ホチキス」という商品名は一般的ではないらしく、「ステープラのこと、日本ではホチキスって言うんだよ」と教えたら、「へぇぇぇぇえ~」と驚かれました。
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