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八月の鯨 その2

2021-09-15 | 映画
この映画上手いですね。
最初に若い姉妹の無邪気な姿を見せる。
白いワンピースにリボンをつけて、鯨が来たわ~ お姉さん早く~と
幼なじみもいっしょに海まで駆けていく。
海に浮かぶ鐘がカンカンと鳴っている。

登場人物は5人のみ(不動産屋を除く)。全員老人です。
まるで舞台劇のようだ。
海辺の家の佇まいが何ともいいですね。
質素にきちんとした二人の暮らしぶりが窺われる。
妹は絵を書いたり、花の手入れをしたり。
ロッキングチェアーに揺られる姉。穏やかな日常。
時々幼なじみや大工がやって来る。お茶とたわいのないおしゃべり。
ロシア貴族の移民。紳士ですね。少し華やぎ。
姉妹ならではの本音の喧嘩。でも許せるのが血の繋がり。
この年齢になって身につまされます。

最後にまた鯨を見に行く。
あれから多くの時間が過ぎたのだ。夫と別れ子供が巣立ち・・・。
手を繋いだ二人が並んで海を見つめる。
海の鐘はずっと変わらずカンカンと鳴っている。
なんといっても主演の二人の演技に引き込まれます。
肝心の鯨は姿を見せません。
鯨は希望の象徴でしょうか。


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