面白草紙朝倉薫VS安達龍真

夢と現実のはざまで

ハードボイルドだなぁ

2008年09月20日 | Weblog
 部屋には足が伸ばせるソファーと大型冷蔵庫、パソコンが置けるテーブルと椅子。他には何もなければかなりハードボイルドな生活であるが、僕の部屋は稽古場から運び込まれたダンボールの要塞と化している。文字通り足の踏み場もない。テーブルにパソコンを置いて原稿を打っている。疲れたら椅子の背もたれに身体を預けてボーっとしている。勿論、電話にも玄関のチャイムにも応答しない。

 ガソリンと称して冷蔵庫にはバドワイザーが詰まっている。誰かが訪ねて来て飲まない限り、減ることはない。僕はこの数年、アルコールを口にしないからである。そういえば劇団の後藤亨が数年前に持ってきた梅酒のパックまで残っている。

 タバコも今は吸わないが、庭のテーブルに吸殻が山と置かれていた。劇団の連中が吸って片付けるのを忘れたのだろう。喫煙家が増えたような気がするが、僕の周りだけだろうか。ストイックでダンディに。今年はまあまあハードボイルドに生きているようだが、やせ我慢とも言う。

嵐の後

2008年09月20日 | Weblog
 台風一過、爽やかなイメージの言葉を連想してみる。
 澄み渡る青空、そよぐ清風、手を振る少年の笑顔にこぼれる白い歯、光のシャワー、雨上がりの虹、谷川のせせらぎ、コスモスの揺れる丘、スキップする少女の白いソックス、水晶の首飾り、火消しを終えた消防マンの額の汗、清水に浸けた出来立ての豆腐、ポンプでくみ上げる井戸水、と、ここで、蝉の屍骸に向かう蟻の行列が浮かんで思考を停止した。

 すべては概念である。表皮だけをみると見誤ることもある。外見だけで充分な場合もある。音楽、照明、装置、演者、そして、脚本。概念だけでは処理出来ないタマシイがそこにはある。こんな嵐の中にいて、僕は泣きながら、怒りながら、笑いながら脚本を書く。狂ってるんじゃあないだろうか?確かめる術がないので、書き続ける。

嵐の夜に会った男

2008年09月20日 | Weblog
 11月27日からの野方区民ホール公演の準備がようやく整いつつある。台風が接近中というのに新宿でH氏とキャステイングの話をしていたら、それではと、俳優を紹介してもらうことになった。H氏に電話で呼び出されてやってきたのは伊藤アルフさんだった。文句なしにその場で出演決定。これから脚本の改稿に入る予定だったので、そのタイミングの良さに驚いた。

 来週には主役級の出演者を全員紹介したいと思うので、今週中に脚本を仕上げる覚悟です。と、言っても、もう土曜日だ。あと2日しかない。W氏がプロデユーサーになってくれたおかげで、大変だが面白い舞台が出来そうだ。嵐の夜に出会った伊藤アルフさんの前向きでひたむきな姿勢に感動して、地獄の責め苦も何とか乗り切れそうである。台風は夜明け前が山場らしい。一緒に芝居を作りたいと思う俳優にめぐり合った幸運をH氏に感謝した。