面白草紙朝倉薫VS安達龍真

夢と現実のはざまで

嵐の後

2008年09月20日 | Weblog
 台風一過、爽やかなイメージの言葉を連想してみる。
 澄み渡る青空、そよぐ清風、手を振る少年の笑顔にこぼれる白い歯、光のシャワー、雨上がりの虹、谷川のせせらぎ、コスモスの揺れる丘、スキップする少女の白いソックス、水晶の首飾り、火消しを終えた消防マンの額の汗、清水に浸けた出来立ての豆腐、ポンプでくみ上げる井戸水、と、ここで、蝉の屍骸に向かう蟻の行列が浮かんで思考を停止した。

 すべては概念である。表皮だけをみると見誤ることもある。外見だけで充分な場合もある。音楽、照明、装置、演者、そして、脚本。概念だけでは処理出来ないタマシイがそこにはある。こんな嵐の中にいて、僕は泣きながら、怒りながら、笑いながら脚本を書く。狂ってるんじゃあないだろうか?確かめる術がないので、書き続ける。

最新の画像もっと見る