筒井康隆著「夢の検閲官」は、ブラッドベリやラブクラフトに優るとも劣らない傑作短編小説である。発想、構成、結末、そして読後感、いずれも文句のつけ様のない作品だ。あれだけの小説が書ければ、なるほど俳優業に転職された気持ちも理解できないでもない。ひとつのことを天職として続ける事の出来ない才人は世に沢山存在するだろう。筒井康隆にとって「小説」が人生の何なのかわからないが、小説家としては群を抜いている才能を僕はシャワーのように浴びてきた。’89年発表の「都市盗掘団」を読み返すと、感慨深いものがある。
例えば、独楽まわしの天才少年が子供たちにせがまれて、毎日色んな技を見せているうちに「お前等、いい加減自分でもやってみろよ」という気持ちになったのかも知れない。
俳優へ転職された後の作品を僕は読んでいない。何故か、書店の書棚から抜き出すことが出来ない。なのに、僕は、少しも独楽が上手く廻せないで、年月ばかりが過ぎて行く。
例えば、独楽まわしの天才少年が子供たちにせがまれて、毎日色んな技を見せているうちに「お前等、いい加減自分でもやってみろよ」という気持ちになったのかも知れない。
俳優へ転職された後の作品を僕は読んでいない。何故か、書店の書棚から抜き出すことが出来ない。なのに、僕は、少しも独楽が上手く廻せないで、年月ばかりが過ぎて行く。