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日々の出来事から国際情勢まで一刀両断、鋭く斬っていきます。コメントは承認制です。但し、返事は致しませんのでご了承下さい。

救助隊を撤収?

2008-05-19 14:59:03 | Weblog
 発生から丸1週間を迎えた「四川大地震」の被災地では、地震による被害で危険なダムが約1500あり、洪水発生など2次災害の危険も続いている中、救助隊による懸命な捜索が行なわれている。

 日本の国際緊急援助隊は19日、震源地に近い北川県曲山鎮の中心街で捜索活動を行う予定だったが、崩れた土砂で川にできたダムに決壊の恐れがあるため、捜索を取りやめた。

 すると今日、町村信孝官房長官は会見で、国際緊急援助隊の撤収を含め検討する方針を明らかにした。

 人命救助のイロハも分かっていない発言だし、外交面にどのような影響をもたらすかも配慮しない愚かなやり口だ。

 町村氏は一体人命救助を何と考えているのだろうか。彼らが現地入りして何日経ったというのだ。救助隊員の一人ひとりがどうにかして生存者を救い出したいと懸命になっているときにこのような発言は、プロの彼らに失礼だし、活動に水を差すことになる。確かに、隊員たちは疲労困憊しているだろうし、二次被害も心配される。だが、そんなことは承知の上で行っている筈だ。彼らは最後の望みが消えるまで全力を尽くそうと日夜頑張っている。それが、日中友好推進になることも願いながらの救出作業だ。

 国を挙げて彼らを応援しようではないか。これまでの自然災害を見ても分かるように、確かに人命救出の鍵となるのは発災後72時間だが、一週間以上経過しても助かった例もある。

 ここまで書きかけたところで、先ほど、徳陽市と北川県で被災から160時間以上経過して、2人ががれきの中から救出されたとの情報が入ってきた。

 これから外務省に町村発言の背景にある事情を取材するつもりである。