金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【努力の天才】 正反対のタイプの二人 橋本大輝 対 大野将平!

2021-08-06 09:25:23 | オリンピック・パラリンピック

 オリンピックでチャンピオンになる人というのは、当然ながら「努力を継続できる才能を持った人」、すなわち「努力の天才」である訳です。当然ながら、世界のトップに長く君臨するためには、最高の努力を毎日毎日継続しなければなりませんので、例えば、オリンピックを連覇するような人は、そんな辛いことを6年も8年も続けなければならない訳ですから、何かの力で、自分を奮い立たせ続けることが必要です。

 今回のオリンピックを見ながら、「努力の天才」には、2つのタイプがいるなぁと気がつきました。

 

 第1のタイプは「ナルシストタイプ」自分の才能を信じ切っており、自分が頑張る限り、自分の未来は燦然と輝くと確信しているタイプで、今回で言えば、体操の橋本大輝選手が当たります。このタイプの努力の天才は、怪我でもしない限りは、「煮詰まる」とか、「燃え尽きる」という状況にはなりません。努力をしないことは、自分の才能に対する裏切りだと考えているので、努力は怠りませんし、例え、凄いライバルが現れたとしても、必ず、自分の方が強くなると確信しております。

 今回の橋本選手は、まだ演技する前から「オリンピック個人総合三連覇」を宣言していました。ほとんど、笑うしかない大言壮語なのですが、言ったとおりに、まず東京で勝ち切りました。フィギィアスケートの羽生弓弦選手も、このタイプの努力の天才だと思います。

 

 第2のタイプは「自己嫌悪タイプ」あるいは「劣等感タイプ」。このタイプは、「今のままでは自分は駄目になる」という強迫観念をエネルギーに、努力を続けるタイプでありますが、突然、燃え尽きたり、引退に走ったりするのもこちら。一方で、負けた要因・自分の弱点などの客観的な分析力に長けており、指導者として大成するのは、むしろこちらのタイプ。

 今回で言えば、柔道の大野将平選手。オリンピック二連覇を成し遂げた直後のインタビューでもネガティブな自己評価をするのは、このタイプである証拠です。パリは3年後ではありますが、すでに29歳ですので、ボロボロになって燃え尽きる前に、早めに引退させて指導者への道に向かう方が良いと思います。

 ちなみに、プロ野球の故 野村克也監督がこのタイプの典型と言えるでしょう。大野将平選手は、鈴木桂治 新監督の次に、日本柔道を支える指導者になっていく人物だと思います。

 

 どんな分野でも、努力を続ける力は大切な才能です。オリンピック選手の活躍を見ながら、そんな素晴らしい力の源泉がどこから来るのかが、何となく理解できた気がいたしました。もちろん、三日坊主タイプの私には、全く無縁な世界ではありますが‥。


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