金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【JC特集】 コントレイルにとってのJC 覚醒か? 崩落か?

2020-11-27 07:15:43 | 競馬

 日本競馬史上の最強馬ディープインパクトその最高傑作にして後継者と評されるコントレイルこの稀代の名馬にとっても、今回のジャパンカップは大きなハードルとなります。

 もちろん、参加メンバーの中に、史上最強牝馬アーモンドアイと無敗の牝馬三冠デアリングタクトがいるから‥ということもありますが、それ以上に、激しい闘いであった菊花賞から中四週で、更なる激戦が予想されるこのレースに参戦すること、そのこと自体が大きなハードルになるということ。

 コントレイルは、2歳時の新馬、東スポ杯2歳S、ホープフルSと、本気で走るところはなく、4戦目の皐月賞で、サリオスを相手に、ようやく外をぶん回して遠回りした分、初めて本気になったあと、5戦目のダービーでは、直線半ばで一瞬スパートしただけ。秋初戦の神戸新聞杯は、1回も追うことがなく勝利

 しかし、前回の菊花賞では、前半からルメールのアリストテレスにプレッシャーを懸け続けられて、早め先頭に立ったところで、あとからスパートしてきた相手と最後まで叩き合いの接戦を演じて、京都3000mを3分5秒5のタイムランクAで、全力を振り絞るという試練を受けています。

 今までの三冠馬であれば、ここはゆっくり放牧へ出して、来春のドバイあたりを目指すローテを組むところ。しかし、矢作芳人調教師は、敢えてこの馬に、さらなる試練を与えました

 このチャレンジが、コントレイルを真に覚醒させることになるのか? それとも、そもそも繊細な生き物であるサラブレッド、コントレイルの未来を崩落させることになるのか? ここは何とも言えません。

 ちなみに、過去の三冠馬のうち、シンボリルドルフは、中一週でJCに臨んで3着に敗れましたが、ここで覚醒して、次の有馬記念では圧倒的な勝利により晴れて日本一に輝きました一方、ナリタブライアンの場合は、無理なローテで、3200mの天皇賞春のあと、1200mのGⅠ高松宮記念に挑んで、これをきっかけに、競走馬生命が絶たれることになりました。

 コントレイルには、何とか「男の意地」を見せて欲しいと思う一方で、とにかく無事に走り終えて欲しいと、強く祈る気持ちがまず先に立ってしまいます。あとは、この馬の強い運命を信じるだけかもしれません。

 


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