今週末のジャパンカップで1番人気になるのは恐らくアーモンドアイだと思います。殆ど僅差の2番人気がコントレイルでしょう。その理由は、何と言っても、このアーモンドアイ、日本中の働く女性から圧倒的な人気を集めているからです。しかも、今、ネットを見ると「アーモンドアイを引退させるな!」の論調が、日本の働く女性を中心に沸き起こっているのです。その背景は?
彼女たちの主張は、
そもそも、今の日本社会は、政界も経済界も、マスコミ界も、あの将棋界ですら、働く女性の立場を全く理解しておらず、マイノリティの辛さを理解する人が少ない状況で、その証拠に、女性首相も、大銀行の女性頭取も、全国新聞の女性社主も、将棋の女性名人・竜王も、まだまだ実現には遠い世界。
しかし、アーモンドアイだけが『男の壁』をぶっ壊して、男女の区別がない世界でトップに君臨している。男性陣のトップ級の馬たち、すなわちフィエールマンだろうが、ダノンプレミアムだろうが、ワグネリアンだろうが、キセキ、サートゥルナーリアだろうが、全く関係なく勝利を重ねている。これが、日本の働く女性をどれだけ勇気づけていることか!
それなのに、あのアーモンドアイが、あろうことか、『繁殖入り』のため、ジャパンカップを最後に引退させられてしまうとは。今どき『女性は、産めよ、増やせよ』とは何たる時代錯誤! 戦前の悪しき風潮を、令和の時代に再度復活させるとは忌々しい‼
とまぁ、こんな具合の剣幕。独身を貫いて、日本社会で働き続け、女性地位向上に貢献している方々から見れば、アーモンドアイは自分の理想の姿と重なり合うのでありましょう。「えっ? あのアーモンドアイがお嫁に行くの⁉ 私は?ワタシは? 私は、いまさらどうなるのよぉ‼」と叫びたくなるのも判る気は致します。(涙‥)
しかし、アーモンドアイは、次なる日本競馬の『希望』を生み出す始祖母神になるために引退するのであって、そこのところは、是非ご理解を頂きたいと思います。
ジャパンカップの結果に関わらず、レースが終了したあと、多くの働く女性が、アーモンドアイを見送りながら号泣する姿が、日本国中で見られると思います。もう、これだけ女性のハートを鷲掴みにする馬は出てこないだろうなぁ。