東日本大震災から12周年の今日ですので少し自分達のことで振り返ってみました。私達はその時カナダのプリンスエドワード島(PEI)に住んでいて、親戚家族の安全は確認したものの後はただニュースを見て心配を募らせるだけでした。
前年の10月にPEIの州都シャーロットタウン市で家を購入し住み始めて半年という時でしたが、私達が日本人であることから両隣のご夫婦から花束やクッキーを持ってお見舞いをいただいたことが懐かしく思い出されます。
その時私達は、購入した家を改築して小さなB&B(ベッドアンドブレックファスト、朝食だけ提供の西洋風民宿)をオープンしようと大工のジョーや配管工のウェスリーと協働していたり、行政の手続きに奔走していた時でした。私(夫)は地元ホーランドカレッジの2年生でまもなく卒業という時でしたので、家の改築はもっぱら妻にまかせて家を空けていた日々でした。
カレッジの先生方を招いてプレオープン
「がんばろう日本」、「がんばろう東北」と確かに皆さん復興に頑張っていたわけですが、一方で震災以降日本は海外に住んでいた私達のような日本人も含めて元気を無くしがちだったことも事実だったと思います。
そのような時期に全く取るに足らないような小さな規模のものとは言え、海外で日本人が日本人向けのB&Bを始めるということは元気を与えることにつながると一部の人達から言われ、オタワの日本大使館でも話題にされたそうで後に職員の方が泊まりに来ていただくようなこともありました。私達が全く意図したことではありませんでしたが、「そういうこともあるのか」と逆に自分達が元気をもらったことが思い出としてあります。
小さなB&Bブライトンハウス
オープンしたのはその年の7月で、どうせならカナダの誕生日であるカナダデーにしようと7月4日に一人の客もいないままオープンと称したことも思い出されます。その年の後半には被災した気仙沼市の方をゲストに迎えたり、2016年の熊本地震で被災した方が宿泊されたこともありました。B&Bをやっていなければ決して経験できなかったことでした。
日本の親戚家族から届いたオープン記念
それから12年が経ちましたか。まだ通過点で課題は山積みな気がします。
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