昨日は、大雪山に登り自然を学ぶ「ひぐま大学」の9月講座で十勝岳(2077m)に登って来ました。天気は、下界は晴れて気温も日中は30度に達したようですが、山はスタート時点では頂上付近は雲に覆われどうなることやらの状況でした。
活火山ですから植物はまだ36年前の噴火以降あまり戻っておらず、この時期は所々にハイ松と白玉の木が見られる程度でした。十勝岳を登るのは高山植物を見る楽しみなどとは無縁で、もろに火山を感じながら砂礫の連続と地球内部の営みを目の当たりに見ることが出来る独特の地形を歩くことにあるようです。
ただ後ろを振り返ればそこには美瑛町や上富良野町を初め十勝岳以前の古代の火山活動が作った美しい丘の風景が視界いっぱいに広がり、絶景と言わずして何と言うかという景色を見ることが出来ます。これが十勝岳を登ることの醍醐味だと何度かリーダーに言われました。
山行の3分の1くらいの行程に当たる避難小屋までは比較的なだらかに登って行けますが、そこからは私が第一急登と呼んでいる岩だらけの長い登りが続きます。ここを過ぎると大正火口、グランド火口、62-2火口と名付けられている過去の噴火口が大きく口を開けているなだらかな地にたどり着きます。ここで少し休憩を取り、そこから1㎞近く「火星を歩いているみたい」と思わせるなだらかな坂を登って行くと、いよいよ私が第二急登と呼んでいる頂上までのきつい登りの入り口に着きます。
昨年登った時は「ここを登るの?」と信じられないような気持ちだったことを覚えていますが、意外なことに昨日は距離が第一急登よりはずっと短いのでラストスパートの気持ちで一気に登ってしまい、だいぶ昨年とは山の歩き方に違いが起きていることを感じました。
この頃には強い風で頂上付近を覆っていた厚い雲は吹き飛ばされはっきりと稜線が見えるようになっていました。天気は良し、しかし強風は半端ではなく、帽子を飛ばされないようにずっとウィンドブレーカーで頭を覆っていました。風の強さからだと思いますが9月初めの山行にしては寒さも感じ、シャツ1枚で登れた昨年の今頃よりは寒さ対策としてウィンドブレーカーがちょうど良い具合でした。
頂上で少し休憩した後下山を開始し、第二急登入口付近の風を避ける場所で昼食タイムでした。その後は延々と続く砂礫の下りを難儀しながら降りて来ました。
登山口の望岳台からは往復の距離9.9㎞、標高差1145mの登山でした。これで「ひぐま大学」の夏の山行は終わり、この後は紅葉の山を登って見たい気がしています。
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