夫婦で新しい人生にトライしてます~日本編

15年ぶりにカナダから帰国。終の棲家と選んだ北海道美瑛町から日々の生活を綴ります。

カナダでのビザの話(その2)

2023-03-16 08:19:09 | プリンスエドワード島(PEI)

私達が永住権を取得した際に使ったのはCEC(Canadian Experience Class)というプログラムでしたが、カナダには他にもたくさんの永住権プログラムがあります。率直に言ってCECプログラムはハードルが高いと思います。

PEIと本土を結ぶコンフェデレーションブリッジ

2年間のカレッジは授業料も4年制のユニバーシティよりも安いメリットがありますが、入学資格としての英語力は同じものが求められますし、学習時間が短い分1つでも単位を落とすと卒業できません。英語を学ぶではなく英語で学ぶですから英語の理解力も半端ではないものを求められ、2年間は文字通り泣きながら勉強した思い出があります。多分私のように拙い英語力ではなく、もっとレベルの高い方だったとしてもそれは同じだろうと思います。

ビクトリア村にある小さな灯台

また、卒業後に求められる条件のうち英語資格はそれなりにカレッジで鍛えられますからクリア出来るとして、1560時間のカナダ国内での仕事ですが、これはどんな職種でも良いわけではなくNOCというカナダ政府が定めた職種区分の中でマネージャーとか技術レベルの高い分野に勤めた経験しか認められないので、仕事を得ること自体が難しいものです。私の頃は日本食レストランで調理をしていれば良かったものが今はそれが認められていないそうです。

シャーロットタウン港の夏の風景

更に私の時にはなかった制度として、今はこのCECプログラムや技術者スキルでの申請の場合にはExpress Entryという2段階審査制度が出来てしまい、まず第一段階で英語力やカナダでの就業経験が大きく審査に影響することになってしまいましたので、外国からの申請では投資移民のような高額なお金がなければほとんど困難な気がします。まずはカナダ国内での就業経験を第一に考える必要があるようです。

ロッキーポイントに建つ灯台

ですので、今多くの方が永住権取得にチャレンジしようとする場合に使うのはカナダ各州が1次審査をする各州のノミニープログラムという制度だと思います。これは各州によって制度が違い、例えばプリンスエドワード州でもまたいくつかの制度に分かれますので一概には言えませんが、基本的にはCECプログラムが求めるよりはより容易な職種での就業経験なり雇用主からの雇用契約オファーがあれば良いようですし、英語のレベルもより低い設定になっているようです。

シャーロットタウン市庁舎

ただ、まずはどうしてもカナダでの就業経験が必要になり、それにはカナダでのワークビザが必要ですから、それを得る方法として卒業後に取得できる3年間のオープンワークビザは大いに役に立ちますので、カナダで企業から雇ってもらえるような何のツテもない方が永住権を取得しようとするにはカレッジ入学は良い方法かも知れません。入学してからの2年間、卒業してからの1年間程度の就業経験とその間の英語資格取得を頑張れば永住権取得は近づくのではないでしょうか。

シャーロットタウン市にあるハーネス競馬場

各州のノミニープログラム辺りからは私の経験外のことですし、移民制度は頻繁に変わるため、もしこれを真剣に考える場合はカナダ国内に日本人を対象にしたコンサル会社やコンサルタントがいますので、これを使うことも必須だと思います。私も使いました。私達の経験は以上ですが、永住権取得には皆さん本当に苦労されているようでそれぞれに物語があるようです。

セントダンスタンズバシリカ教会の尖塔

永住権は5年間の制度であり5年ごとに延長申請の必要があります。その時の大きな条件は過去5年間に2年以上カナダ国内に居住していたことです。実は私達は今年がその期限が切れる年で、過去に2年以上カナダに居住していましたから延長申請は可能です。しかし、これからまたカナダに移住する気はあるかと問われれば「ない」と言わざるを得ず、ただ権利としてだけ申請をするか、今ちょっと悩んでいるところです。

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