夫婦で新しい人生にトライしてます~日本編

15年ぶりにカナダから帰国。終の棲家と選んだ北海道美瑛町から日々の生活を綴ります。

アメリカ横断引っ越しドライブ~題5話

2024-04-19 08:55:41 | 旅行

(2017年、7年前の今の時期にアメリカを引っ越しドライブしていた時の回顧録です。)

行き当たりばったりのこのドライブ旅行の中で目的を持って目指していた地の一つがルイジアナ州ニューオリンズです。ここには昔から是非行きたいと思っていて、このドライブが人生最初にして最後のチャンスだろうと思い先を急ぐ引っ越し旅行の中でも3日間の滞在を決めていました。

ニューオリンズダウンタウン

何が惹きつけたかと言えば、やはりジャズの発祥の地であることからストリートジャズに浸ってみたいと思う気持ちと、数あるニューオリンズを舞台にした映画の中で私が最も印象深かった1965年のスティーブ・マックイーン主演「シンシナティ・キッド」の世界に惹かれたからでした。その映画の冒頭でジャズを演奏しながら葬儀の行進が続く場面が今でも強く印象に残っています。哀愁に満ちたギャンブラーの話でスティーブ・マックイーンにぴったりはまっていた映画だったと思います。

ルイジアナ州ニューオリンズは、元々はアメリカ大陸の中でフランス領でありルイ14世に名前を取ったルイジアナと、ニューオリンズはヌーベル・オルレアンの英語名でジャンヌ・ダルク由来のオルレアンを名前にした街です。街中には彼女の像も建っていました。

私達が泊まったのは、フレンチクォーターと呼ばれるダウンタウンから少し離れた場所に建つ、その名も「Historic Streetcar Inn」という歴史ある風情の小さなホテルでした。この町にはストリートカーと呼ばれる電車が走っていて宿はその沿線にあったためそういう名前が付けられており、私達も毎日フレンチクォーターに出かける時に使っていました。有名な映画「欲望と言う名の電車」も「A Streetcar Named Desire」でした。

フレンチクォーターは映画そのままの雰囲気で2階にバルコニーがせり出した古い木造の建物が連なっていました。もちろんこれらは今では完全な観光地の一画としてレストランや様々なショップとして使われています。そこを歩いているとあちこちの店からジャズが流れていました。

フレンチクォーター

私達は毎日日課のようにジャクソンスクエアという中心部の広場に出かけ、そこで必ず行われているストリートミュージシャン達のジャズを聴いていました。チップに5ドルあげていましたが、今考えればもっとあげるべきだったと恥じ入っています。一方でミシシッピー川を下るジャズクルーズには夕食付とは言え確か80ドルくらい払っていたものでした。

お土産屋さんの並ぶフレンチマーケットでこの町出身のルイ・アームストロングのCDが格安(10ドルくらい)でゲット出来たので、その後しばらくはドライブ中も彼のだみ声で「この素晴らしき世界」などを聞いていました。妻に言わせると、このCDをホテルに置いていたのを見たハウスキーパーがそれ以降私達への見方が変わり部屋の掃除がすごく良くなった ということです。

フレンチマーケットで

アメリカ南部には独特のケイジャン料理というものがあり、ケイジャンという名前は私達が住んでいたカナダのノバスコシア州や隣のニューブランズウィック州に1600年代から移民したフランス人達をアカディアンと呼び、それがイギリスに放逐されてルイジアナに住みついたところでアカディアンがなまってケイジャンになったと聞いていたので試して見ました。スパイシーでちょっと苦手ではありました。一方で「ベニエ」という名の滅茶苦茶砂糖だらけのドーナッツが名物だったりもしてこちらはOKでした。

3日間ニューオリンズを満喫してこの後はルート66の世界へと進みました。

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