年金ふわふわ

年金についての執筆やセミナー講師を生業とするFP・社労士が
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記録問題で数千万円!!

2010年12月09日 | 年金相談あれこれ
ひさびさのフィクションです。

①ある男性がいました。60歳で老齢厚生年金の受給権が発生していたにもかかわらず、請求したのは80歳のとき。5年遡及して75歳以降の分をもらい、60歳から75歳になるまでの15年分は、時効でもらえませんでした。

②この人に記録漏れの厚生年金加入期間が見つかりました。見つかった期間に基づく年金額は、時効特例によって受給権発生の60歳以後の分がぜんぶもらえます。遅延加算金もつけてね。

ところでこの場合、①でもらえなかった60歳から75歳になるまでの15年分ももらえないか?という質問を受けました。あ、フィクション、フィクション。

私は、そりゃ無理でしょうと思いました。時効特例は、あくまでも見つかった②の期間に基づく部分だけでしょうとね。

ところが!もらえたんですって、①でもらえなかった60歳から75歳になるまでの15年分も!! その額、なんと数千万円。ちなみにご本人さんは死んじゃってて、もらったのは奥さんですが。あ、フィクション、フィクション。

①の60歳から75歳になるまでの15年分も記録問題にかかわるから…ということかなあ。