kouzi_2007~

発火村塾 established 2007

九四式自動拳銃を外観から考察してみる

2010-10-21 10:54:20 | トイガン

ガバメントと。九四式、写真では大柄に見えるが、やはり小さい。コルトでいうと32オートと同じくらいだろうか。小型化にこだわった為か銃把が切り詰められている。日本人の手になじむと言われるが握ると小指は余る。十四年式の銃把はいささか長かったが、格好良く見えた。九四式は短足で頭でっかちに見える。


後座位置。弾倉止は親指で押す型になのに、弾倉が円筒(ボルト)を停止させているうえ、きついので引っ張らないと取り出せない。
外観はいい線いってると思う。頑張るところを間違えただけだ。銃把が長ければいいのに、と想像してみる。


弾倉の挿入口付近が膨らんでドムの足みたいになっている。手になじむように感じるのはこの膨らみが効いているからだと思う。
銃床の一部厚みが増しているのは強度を確保する為か?現在のベレッタの強化スライドみたいだ。と、無理やり解釈してみる。

  
よくいわれる逆鉤(シアーバー)の動き。手で横から押すと、webや本で見る印象よりもっと簡単に撃鉄が落ちる。引き金の上の蓋を延長すれば解決するのになぜ放置したのだろうか?
安全栓は非常に使いやすい。カチリ、カチリと作動して気持ちよい。逆鉤の動きを制するだけなので撃鉄が落ちていても「安」にできる。
日本国民が名機と信じてう違わないゼロ戦も、その成功は徹底して割り切った設計と運用が功を奏した結果である。防弾性能は皆無で、弾があたれば落ちるしかない。戦闘機として採点すれば点数は低いだろう。九四式の失敗は拘った思想が全て裏目に出てしまったからである。その独自性というか逆の道を行ってみる変な開拓者精神。模倣から始まってもそのまんまでは納得いかないへそ曲がりな根性。日本製品はケータイで言われるガラパゴス進化を突き進み世界仕様から逸脱する場合がまま見受けられる。トヨタGX-71系、NECのPC9800シリーズ、テレビではISDB、固形燃料のロケットや探査機ハヤブサはNASAから「outstanding job!」だとあきれられた話もある。言いたいことがぼやけてしまったが、この九四式、良くも悪くも日本人がつくったものなのだなあ、と。もし後継が作り続けられていたらもっと興味のある製品になっていたかもしれないなあと感慨もひとしおの今日の筆者なのでありましたまる