kouzi_2007~

発火村塾 established 2007

マルゴーのブログを見て思う

2016-12-17 18:09:14 | ウェブログ
十年前、俺が働いていた商店が潰れた時はなあ、ある日の夕方、店を閉めて全員で集合、と社長が言ったというので、あきる野の支店に店長ら社員全員で行ったら、シャッターが閉まっていて、裏から入ると売り場の真ん中に会議用長テーブルがあって社長、常務、本部長等が腕を組んで座っていて、他の社員が向き合ってパイプ椅子に座っておった。

実はもうずっと噂はあって、それで半年くらい前にも全員が集められたことがあった。そのときは、なんで今買ったのか中古のビルに本社のかんばんを掲げておったのだが、そこで、カリスマ社長(ハナ肇似)が、「会社は苦しいが、俺がなんとかする。お前ら俺を信じてついて来い。」とかのたまった。俺はまだ若かったので、これは潰れるな絶対。ある意味見逃したら損だと思って他人事のように面白がっていたのだが、今日ついにその時が来たのだ。でもなにも高揚するものが沸いてこない。

でまあ、ハナ肇があのうそのう、なんというか、と言い訳を始めた。社員はだれも何も言わずにうつむいていた。ほんとに全員黙って聞いていた。いま思えば組合も無かった。潰れるような会社の従業員なんてこんなものなんだなあ、とおもいました。

で今度はバカ常務が「問屋がトラックで来て男共がなんでも持って帰るかもしれないので、社員は各店舗を守るように。」とまた爆笑レベルのことを言い出したので、潰れる会社の幹部ってやっぱりバカなんだなあ、と思いちょっとだけクスッとしました。

次の日出勤する義理は無いのだが、もし万が一本当に問屋がトラックで来たら面白いのでお店に行った。バカの店員は来た。賢いと言われていた人は来なかった。俺は問屋がトラックで来て戦争になるのを見たかったのだが、問屋も来ない。ただバカの店員たちとお茶を飲んで昔話とか、つぎどんな仕事するの?とかおしゃべりしていました。
俺はそのときまで、副店長と仕事で対立していて口を利いていなかったのだが、この時は仲良くお茶を飲んでたのしくおしゃべりしました。俺は一週間くらいシャッターを閉めたお店に顔を出し続けました。店長と副店長はずっと店に泊まっていました。バカですね。