山頭火つれづれ-四方館日記

放浪の俳人山頭火をひとり語りで演じる林田鉄の日々徒然記

演技における<ニュートラル・ポイント>

2018-12-18 00:52:27 | 文化・芸術


人にはそれぞれ「心のニュートラル・ポイント」とでもいうべきものがある
謂わば心身のゼロ状態に近いもの、自然にある状態の如きもの

ならば、役を演ずるという表象においても
演技における<ニュートラル・ポイント>がなければなるまい
それはほんの瞬間、垣間見られるようなものであるとしてもだ

役としての、情感や思念を追うあまり
どこまでもドロドロと厚く塗り込められては、ただの凝り型
そこに立ち顕れるのは、硬ばった大仰なる虚妄の世界でしかない

<ニュートラル・ポイント>なしに、
役の、生命のダイナミズムなど、現前する筈はないのだ


―今月の購入本- 2014年10月
◇太宰 治「惜別」 Kindle版
◇イザベル・アジャーニ.他「カミーユ・クローデル」DVD
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◇長岡輝子「老いてなお、こころ愉しく美しく」草思社
◇鈴木美代子「長岡輝子の四姉妹―美しい年の重ね方」草思社
◇ガストン・バシュラール「瞬間と持続」紀伊国屋書店
◇W.ユージン・スミス.他「写真集 水俣」三一書房
◇会田雄次「アーロン収容所」 中公文庫
◇三好 徹「チェ・ゲバラ伝―増補版」文春文庫
◇佐藤幹夫「十七歳の自閉症裁判―寝屋川事件の遺したもの」 岩波現代文庫
◇近藤 誠「患者よ、がんと闘うな」 文春文庫
◇近藤 誠「がん放置療法のすすめ―患者150人の証言」 文春新書
◇近藤 誠「抗がん剤だけはやめなさい」 文春文庫