モノと心の独り言

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「紅白歌合戦」のバラエティー化

2005-12-10 06:48:39 | コミュニケーション-メディア
師走、
仕事納め、大晦日までのスケジュールが重なりだすと共に、
話題にされるTV・番組・NHK・「紅白・歌・合戦」
この連なった言葉の一言・一言が分解・変質をしていることに気付く。

TV
すでに、TV番組というマス・メディア・チャネルは、
地上局・BS/CS,CATVなどへと多チャネル化し、
衛星中継・録画放送化から、デジタル化・WEBの普及が、
空間を越えてきた。
一つは、国の中の地方の消滅、
もう一方は、国境間の交流・国家の強調へ。

番組
放送という、時刻・日・週・月・季節・年と
時間軸に並べ、同期していた社会メディアが、
録画・パッケージ化で、崩れだし、
デジタル化・WEB化での、レコーディング・ダウンロード、
順番・組織化が少なくなった。
先行モデルは音楽で、
聞き手側の着メロ・カラオケなどのコミュニケーションへと転化さえする。

NHK
国民公共放送として、
”国民”を代表する”公共性”の基盤が崩れ、
関わっている人たちの、有料広報メディアとしての実態が表にでてきた。
受信料不払い行動から、払っている人たちの支払い拒否行動の拡大へ。

紅白
男女というジェンダーが変わりつつあり、
女性だって、白組に混じり、
男性だって、赤組からでて、
その共通化と性差の誇張とが共存している。


高度工業化を経た個人社会的感覚メディアは、
視覚による活字・写真・印刷物、
音声による録音・ラジオから、
視聴覚連携の、ビデオカメラ・映像・TVを個人が使い・発信する時代だ。
コトバから歌へ、人間の最古のメディア・コンテンツである歌も、
他のメディア・コンテンツの個人化により、相対化した。
そして、着メロ・カラオケなどで、メッセージ性を発揮している。

合戦
歌を比べあう合戦から、バラエティ番組の色を強くし、
多様な世代・趣向を取り込むべく、
多様な出演者/司会/進行役/審査員/中継地などを動員する。

では、視聴者は?
多様な趣向のなかで、戦い合う要素が分からなくなり、
得点・合戦の盛り上がりなどあるはずも無く、
他チャネルのザッピング、インターネットとの併用、
TVの前に止まらない、戻らない。

そして年明け、
もはや、「紅白を見た?」という会話が、成り立たない。
良い・悪いではなく、
そんな時代なのだ。


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