プレナスなでしこリーグカップ2010 予選Aグループ 第3節 2010年07月25日 14:00K.O
埼玉県・鴻巣市立陸上競技場(808人)晴 無風 芝良 主審 和田りつ子
アルビレックス新潟レディース 0-2(0-1、0-1) 浦和レッズレディース
19分 失点、78分 失点
[浦和レッズレディース]
-------小金丸------
-土橋--西田--矢野--森本-
----窪田----柳田----
-------庭田-------
--岩倉---荒川---北本--
SUB:GK山郷、DF櫻本、MF木原、MF加藤、FW松田
監督:村松浩
75分 荒川→加藤
84分 庭田→松田
[アルビレックス新潟レディース]
-----大石--口木-----
-落合---上尾野辺---阪口-
-------川村-------
-山本--笠井--東山--山崎-
-------大友-------
SUB:GK諏訪、DF波佐谷、MF中村早、MF法師人、FW佐伯
監督:奥山達之
55分 落合→中村早
72分 口木→佐伯
87分 大石→法師人
鴻巣免許センターの隣にある鴻巣市陸。
昨晩の雨で駐車場には水たまりがたくさんあった。
前座試合に「アルビレックス新潟レディースU-18 VS 浦和レッズJr.ユースレディース」の試合が組まれた。
両チーム共にU-15世代のチームみたいだ。
JFA女子U-14トレーニングキャンプでアルビレディースU-18の瀧澤莉央ら両チーム主力を欠き、また、レッズJr.ユースは関東リーグや県の大会のために中学1・2年生で編成されたチームのようで、かなり番号が大きい。
前半はレッズのボランチがこの22人の中では飛び抜けていて、そこからポンポン出されるパスにアルビレディースU-18が対処できず、次々に失点。
後半はGKがペナルティエリア外でハンド。間接FKで失点。
北信越にいては同世代で高いレベルの試合ができないので、こうやって関東で試合ができるのはアルビにとってはありがたい。
全日本女子ユース(U-15)選手権では同組になるが、お互いにベストメンバーでできるだけ質の高い試合ができたら良いなと思う。
競技場脇に売店が出ていた。
鴻巣市は浦和レッズのホームタウンではないが、こうやって盛り立ててくれる人がいるのは良いことだ。
川幅うどん。麺という感じではない。冷たくてするすると身体に入っていった。
鴻巣の免許センターと照明灯。
熊谷市に隣接する鴻巣市の正午。猛暑である。
対戦相手がアルビの選手なのでナイトゲームは問題無い(8時に終ってもその日のうちに新潟には帰れるし。)と思われるが、レッズ側に何か問題を抱えているのだろう。
この日は鴻巣市長選挙の投票日だったのでその影響かな。
それとも鴻巣市陸では夜にサッカーをしてはいけないのだろうか?
まあ、試合的にはナイトゲームの方が涼しくて良いのだが、運営的には大変なのかもしれない。
結果的にこの時間にやったおかげで、豪雨に見舞われることはなかったのだが。
サービスの一環として、気温と湿度が掲示されていた。
日陰で測ると37℃くらい。日向の芝生の上は40℃をはるかに超える暑さ。
風はなし。
両チーム選手・審判団入場。
メインスタンドは開放せずに関係者のみ。
まずは関係者に向かって一礼。
そのあとバックスタンド・ゴール裏の観客へ礼。
レッズ
アルビ
東山選手と山崎選手。
炎天下の鴻巣、定刻13:00キックオフ。
キックオフからレッズペース。
右のサイドに張った岩倉へのパスが面白いように通る。
アルビはそこを止められず背走。アルビの左サイドの奥に入られクロス。
荒川のタメだ効いて、そこからシュート、あるいはアルビの右サイドへ展開。
アルビ、防戦一方。
選手個々の能力もさることながら、これはたぶん采配によるもの。
村松監督の指示できっちりと動くレッズ。アルビの動きは完全に読まれ打つ手が無い。
結局CKからゴール前のボールを身体ごとGK大友選手にぶつけた土橋が先制点。
毎回のように、GKへのプッシュで失点しているレッズ戦。
そろそろ対処のし様があっても良さそうだが、打つべき手は無し。
この土橋のプレーはこれからのアルビのセットプレーで大変に参考になるものだ。
アルビの選手はCKからのボールに対してボールにしか身体を寄せていない。
だが、レッズはGKに体当たりしている。
この試合、アルビもCKのチャンスはあったのだけど、その差が出てしまってなかなか押し込むことができない。
GKにとっては相手選手がぶつかってくることは了解事項なので、FPが勇気を持ってぶつかりにいかないといけない。
日本のレフリーは昔でいうキーパーチャージは取らないのだから。
前半は、右サイド岩倉にチンチンにやられて時間を過ごす。
アルビにとって可能性があったしたらアルビの右サイド、レッズの左サイドバックの裏のスペースが弱冠空いていたこと。
GK大友選手は再三そこへキックを放つがCB矢野が適切なカバーをして自陣から攻撃へ転じる。
完全に自分達の動きが読まれたまま前半を終える。0-1だったことが不思議なくらいだ。
大量に消費される水の補給。
ハーフタイムあたりからみるみる発達してきた入道雲。
嵐の前の吹く生ぬるい風が吹き始める。
関東で連日降っている雷雨がきそうな気配だ。
後半最初からアルビがレッズ陣へ押し込む。
あれだけ前半、球際が弱かったのが、後半になるとしっかりボールに触れるようになる。
数は少ないが、シュートのチャンスが生まれるが、決めきれず。
1-0の良い感じの緊張感の中、試合は最悪の事態を迎える。
カウンターを食らったアルビのCB笠井選手が相手選手を倒して2枚目の黄紙で退場。
前半に貰った1枚目の黄紙がかなり以前のプレーに対するもので、その1枚目のカードを貰ったのが痛かった。
この試合を裁いた和田りつ子主審であるが、ご存知の通り、京都でレポーターをしている関係で、主に関西方面での試合が多い。
アナウンスされた時に両チームの観客席から????という感じの声が漏れたのも当然である。
残念ながらこの主審、流れが悪いというか、先の予想が選手と違いすぎるというか、選手と主審のリズムが微妙にずれる。
そのために、流すべきシーンで止められたり、無用に多くファールで止められたりと、選手のリズムになれない。
アルビとレッズは今年に入っても公式戦や練習試合で何回も対戦しているので、相手の動きや流れはある程度把握して動いているのだが、主審だけが蚊帳の外である。
そんな、状況で、やはりこの試合もレッドカードが出されてしまった。
今回はアルビの選手だったが、状況によってはレッズの選手の可能性もあった。
まあ、京都サンガのサッカーはそうなんですと言われればしょうがないことなのだが。
これでバランスを崩したアルビは失点することになる。それもU-17日本代表のユース所属の加藤に。
ただ、サッカーって面白いと思ったのは、一人欠けてために、川村選手をCBに下げ3バックに、東山選手をボランチに上げる、以前にも使ったスクランブル3バックに移行。(本来退場者を出さなければ川村選手が前に出て3バックの形になる。)
それは村松監督も想定外で、そのままアルビはレッズ陣内へ。相手のマークがずれることで、パスが見事に通るようになる。
相手に対応されるまでの数分ならこの陣形が有効だということが実証されたのがこの試合の唯一の収穫。
だがこの直後にアルビ側にアクシデント。大石選手が負傷退場。
無視する和田りつ子主審。レッズの柳田がプレーを切ってくれてた。元田崎真珠の阪口選手と柳田が心配そうに寄ってきた。
和田りつ子主審のゲームでは退場者と共に大怪我を負う選手が出やすいようで、今回も発生してしまった。偶然にしては多すぎると思う。
交代選手はベテラン法師人選手となるが、さすがにこれだとアルビは守備に対しては2欠になってしまうので攻められる。
ロスタイム4分、攻めることができず試合終了。
これで事実上、プレナスなでしこリーグカップの敗退が決定となった。
笠井選手の出場停止、大石選手の負傷退場。
この試合は敗戦以上にチームに大きなダメージの残る試合になった。
アルビは東山・(法師人)、レッズは柳田・荒川・窪田。ベレーザ出身の選手がキーになっていた。
ただ、レッズの加藤といい、アルビの山崎など若手を観ると、この先の5年はレッズJr.ユース出身者がなでしこリーグの中心になっていくのかなとも思った。
(中堅はレッズ庭田とアルビ阪口・山本と松下電器組もいたりするのだが。)
次もS級の大嶽直人監督。奥山監督にとっての試練は続く。
男子日本代表経験者で日本女子サッカーリーグの監督経験者って何人いるんだろう?