黄紙に注意! 鳶ブログ

サッカーに魅せられて全国行脚。
奥山監督率いるアルビレックス新潟レディースを応援しています。

なでしこリーグカップ 予選リーグ第2節 対千葉戦「灼熱の走力戦」

2010-07-19 23:17:21 | アルビレディース


プレナスなでしこリーグカップ2010 予選Aグループ 第2節 2010年07月19日 13:00K.O
千葉県・フクダ電子アリーナ(563人)晴 微風 芝良 主審 佐藤奈美

アルビレックス新潟レディース 2-0(0-0、2-0) ジェフユナイテッド市原・千葉レディース

69分 口木未来、77分 阪口夢穂



[ジェフ千葉レディース]

-------杉浦-------
-安田早-金野--細川--手塚-
---井上--島田--千野---
--北川--------石井--
-------安田有------

SUB:DF阿部、DF瀬川、MF河村真、MF大矢、FW河村乃
監督:上村嵩士

39分 安田早→河村真
HT後 千野→河村乃
HT後 手塚→阿部
66分 北川→大矢
72分 井上→瀬川

ドイツにMF山田とGK船田を派遣しているジェフは、控えGK無しのラインナップ。



[アルビレックス新潟レディース]

-----大石--口木-----
-落合---上尾野辺---阪口-
-------川村-------
-山本--笠井--東山--山崎-
-------大友-------

SUB:GK諏訪、DF波佐谷、MF中村早、MF法師人、FW佐伯
監督:奥山達之

56分 落合→中村早
74分 大石→佐伯




海の日。炎天下。フクアリへ上陸。


千葉市のマンホール。


隣の溶鉱炉は解体中。蘇我駅前はどんどん工場地帯から商業地へと移り変わっている。


本日は有料試合の為、チケット売り場がオープン。


チケット、ゲッド。


スタンドの通路には自動販売機が設置。150円。生ぬるいペットボトル入り飲料は生命の危機を救ってくれた。


メインスタンドのみ開放。応援団幕はゴール裏のみ。電光掲示板を使用していた。気前が良いな。


選手の足下だけにある影がものすごく濃い。上空は風が強いものの40℃近くはあろうピッチ上はほぼ無風状態。


アルビは常にもしもの時を考えGKをベンチ入りさせている。諏訪選手も準備を怠ることは無い。


大型電光掲示版を使った選手紹介。


ボールは年々変わるものの、このボール積みは変わらないアルビレディース。




両チーム選手・審判団の入場。げぇっ!、審判、黒ジャージ。暑そう。


記念撮影。


どんな時でもいつも元気な川村優理選手。


今季初先発の落合恵選手。ようやく訪れたチャンスを掴みきれるか?


華麗な足さばきのGK大友選手。DFの技術を兼ね備えたGK。


ジェフ


アルビ


上空は強風舞う千葉県はフクダ電子アリーナ。


連休最後となる海の日、梅雨も明け、雲一つない快晴の真夏日の千葉・フクダ電子アリーナ。
1分ほどの時間調整をした後、佐藤奈美主審の右手が上がって定刻13時ちょうどにキックオフ。

プレナスなでしこリーグカップ期間中はドイツ遠征の為にアルビレディースの攻撃の中心である菅澤優衣香選手と小原由梨愛選手を欠いた布陣を余儀なくされている。
前節は今では菅澤優衣香選手の定位置となった2トップの一角に阪口夢穂選手、不動の左SH小原由梨愛選手に代わって中村早樹選手、右SHにチーム最年長のベテラン法師人美佳選手を配したが、今回は2トップを口木未来選手、左SHに今季初出場の落合恵選手、右SHに阪口夢穂選手という布陣。
鍵はやはりCFWの口木選手と左SH落合恵選手の出来となる。

千葉は主将の清水は何らかの理由で欠場しているものの、U-15・U-17・U-20等の年代別代表候補を散りばめたある意味豪華なメンバー構成。
さすがは育成のジェフ。下からどんどん才能がある選手が上がってくる。どいつもこいつも犬みたいによく走る。ジェフのサッカーを幼い頃から叩き込まれた選手が上の選手とレギュラー争いをする好循環になっている。
アルビレディースもそうありたいが、まだまだそこまで至れない。
この炎天下、人間の体温よりも高いところで90分間走るなんて、正気の人だったら絶対にやらないだろう、そんな過酷な環境なわけだから、当然、若くてやる気がある選手でないと戦えないわけで、千葉の人選は至極妥当だと思う。
というより、名前だけで選手を選んでもらってもっとベテランを揃えてくれた方がアルビにとっては楽だった。

落合恵選手には小原由梨愛選手ほどの華麗な足技もなければ、上尾野辺めぐみ選手や阪口夢穂選手のような広い視野も無い。
聖和学園高校→日本体育大学と経歴的には申し分ないのだが、さりとて大学時代はGK大友選手や中村早樹選手のような際立ったものがない選手だった。
なでしこリーグ入りした後もベンチ入りぎりぎりでなかなか試合に出場するまでには至らず。ようやく活躍したのはチームではなく、新潟国体選抜という別の形の時だった。
ただ諦めない強い気持ちと頑丈な肉体はチームN0.1である。

キックオフからアルビの左サイドを落合恵選手が走り、そこを起点にボールと人が動いていく。
マッチアップしたジェフ 安田早希も負けじとピッチを上下動していく。
この我慢レースの結果、安田早希のスタミナが急激に奪われ、前半39分に河村真理子と交代。
この後も落合選手と河村真理子の局地戦が続く。だが、左サイドを突破してもなかなか良いクロスが入らないで、逆にジェフのカウンターを食らう。

高校生の石井千晴はこの試合でも実に良いポジショニングをしていて、さすがはジェフの育成システムと関心してしまった。
ギリギリのところで東山選手が上手くコースを切ってくれたのでゴールマウスからは外れていったが、シュートシーンを演出していった。
この高校生、きっと近い将来、ジェフを背負って立つ選手になるに違いない。

アルビがポゼッションしジェフがカウンターという構図ではあるが、お互いにボールを繋いでスペースに走りこむサッカーを志向して、なかなかゴールを割らせない展開が続いて前半を終える。


ハーフタイム。


選手の顔が全員真っ赤。拭っても拭っても汗が吹き出てくる。


観客席は屋根で覆われているので救われているが、風が無い分、かなり暑い。


後半開始。
HT終了後、ジェフ上村監督は千野→河村乃、手塚→阿部の2枚を代えてくる。
この暑さ、走り負けたら勝機は無いことを十分に理解した上での采配だ。

ジェフのDF細川はアルビサポからはシジクレー細川と称されほどバニーズ京都時代からアルビの前に立ちはだかる高い壁であるが、この日も自慢のロングレンジのキックを武器にアルビ陣内へシュート性のキックを放ってくる。

GK杉浦は一時期アルビレディースへの練習参加していた選手であるし、細川同様武蔵丘短大OGであるので選手同士は良く見知った選手ではあるが、ジェフでは久々の試合出場だったようだ。
アルビのGK諏訪選手と同様に出場機会が恵まれないのは非常にもったいないことではあるが、そういう部分も含めて、それが日本のトップリーグのレベルである。
その杉浦であるが、ポジショニングが前目過ぎて、大石選手や口木選手から放たれたハイボールのシュートがゴールになりそうなシーンが何回かあった。

後半は上空の風の関係で言うと風上になったアルビがやや押し気味に試合を進めるが、如何せん暑さで次第に両チームの選手の運動量を奪っていく。

前半最初から飛ばしていた落合選手もさすがにペースダウン。後半11分に俊足中村早樹選手と交代する。
これが当たる。
消耗しきったジェフの右サイドの選手達がリーグでもトップクラスのスプリント能力を有するフレッシュな中村早樹選手と駆けっこをして勝てるわけもなく、アルビは相手DFの裏を取れるようになる。

上村監督もたまらず、右MFの北川に代わり大矢を投入。

しかし、アルビ阪口夢穂選手から相手右サイドバックの裏へ出されたボールに相手選手をごぼう抜きにしてあっという間に追いついた中村早樹選手はそのまま前進して高速クロス。
ゴール前で相手CBをかわして前に出た口木未来選手がものの見事にヘッドで叩き込んで先制ゴール。
アルビサポーターの目の前で今季一番綺麗な形で相手の守備を崩して流れの中からゴールを奪った。

ジェフは右サイド井上→瀬川という10代選手の交代で運動量を上げて、中村早樹選手のスピードに対応しようとする。

そこでアルビ奥山監督はCFW大石選手に代わって佐伯選手を投入。
ピッチ上に突如大型ブルドーザーが出現する。
体力が疲弊したジェフ守備陣は佐伯選手のパワーに押されて後退。
肉弾戦になったら佐伯選手、無敵である。

佐伯選手がゴール前に押し込んでいったボールを最後は阪口夢穂選手がヒョイッとゴールに入れて追加点。持ってるなぁ、阪口。
これで勝負有り。

5枚の交代カードを出し切ったジェフは試合終了間際までボールを縦へ繋ぐ姿勢を見せるが、アルビも中盤の川村優理選手を中心に東山・笠井選手がフォローして守り試合終了。
プレナスなでしこカップ予選リーグ初勝利を上げた。


試合終了。

上村嵩士監督 試合後のコメント


リーグ戦の順位では中位を争う形となるジェフだが、繋いで縦にボールを仕掛けるながら走りこんでくるサッカーで、やはり難敵だった。
正直、リーグ戦で戦う前に一度こういう形で対戦できて良かったと思う。
あれだけ走力があるのだから単純な縦ポンサッカーも可能ではあるのだろうが、そこをきっちり繋いで仕掛けるサッカーを志向するジェフ。
できれば、もうちょっと涼しくなる時間帯で試合をしてもらいたかったなと思う。


今年のカップ戦、初めての万歳。


公式戦4試合連続ゴール中の阪口夢穂選手。足の方も徐々に全快に向かっているようだ。

試合中、阪口夢穂選手のシューズがプレー中に脱げ、ソックスで走るという珍しいシーンがあった。怪我しなくて良かった。
脱げたシューズを履いている最中、選手・レフリー全員が給水に向かったが、もし、あの時、水を口に入れられなかったらひっくり返っていた選手がいたんじゃないかと思うくらい暑いピッチ上だった。


試合を終えるとすぐさまダウン。かなり心臓に負荷のかかる試合だったのでこれは大事。







次節は暑さ日本一を誇る内陸の熊谷の隣、鴻巣での試合。
屋根の無い施設で太陽の光を容赦なく選手・サポーターを照らすだろう。
厳しい試合になるのは必定。
体調を整えて、90分間、走り抜けるサッカーをしてほしいな。

たいこ、叩けないんで、アカペラ応援なんで、どこまで声援が届くか、わからんけどね。