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なんとなく囲碁夜話

私は囲碁が好きだ。初めはなんとなく、ニアミスを繰り返し、深みに嵌ってしまった。

丑三つ時の対局

2008-12-06 16:36:57 | Weblog
 「草木も眠る丑三つ刻」とか「軒先三寸下がる丑三つ刻」という表現は今の生活の仕方から言ったら死語に近いでしょう。
 おそらく息子や娘に「午前2時前後」と言う説明をしても「それがどうした?」でしょうね。
 そういえば子供の頃など母から「夜口笛を吹くと魔物が寄ってくるので口笛を吹いてはいけない」と躾けられたのですから半世紀の時の流れに押し流されていたことに気がつきます。
  当時新しい下駄(これも懐かしい)を買ってもらっても、夜に履き下ろす時は裏側に炭で少し汚す・・・今こんな事をやらないですよね。
 ともかく今は夜中でも自分の部屋は明るいまま・・・それは明るくないと落ち着かないみたいな習慣で、これは「魔物が寄ってくる」のか「避けてくれる」のか、どちらでしょうね?。
  どちらかと言うと寄って来るような。

 ともあれここ数日はこの丑三つ刻に当たる午前2時頃に間が覚めることが続いている。
 眠れないのではないのでその点は安心です(尤も”不眠症”で悩んだことはありません)。
 どうも仕事で体と神経が疲れているようで、夕食後はTVを見ているはずが転寝とか、入浴後にはすぐ眠ってしまうとかが続いいます。
 睡眠時間で言えば目が覚めた時点で5,6時間は眠っていますから、これで明け方に少し眠るとか、昼休みにちょっと仮眠すれば大丈夫ではあるのですが、ともかく夜中に暇なわけです。
 結局本を読んだり、ネットで観戦したり・・・いつも宵のうちにやっているようなことをやっているだけで、単なる手順前後かも知れないのですが、ネットで打つ人の数が違います・・・みな寝ているのでしょうね。
  
 金曜日の午前2時頃目が覚めて、ネット碁でKさんのオファーが出ていました。
  想像ではこの人も私と同じか少し上の世代ではなかろうか?
 こういう時間に打つ気になると言うことと、打っても仕事に影響が出ないだろうと言うこと、それにたくさん打つ特徴。
 Kさんとはこれまでに20から30局ぐらいは打っているはずです。
  Kさんが打つ碁の観戦も同じくらいしています。
 ネット碁に入会してから5年は経っていますから、平均すれば月1局以下にはなるのですが、でもお馴染みさんみたいな感じです。
 私は久し振りの対局になりますが、対局希望を出しました。

 Kさんの碁は捨て石を使って相手を小さく固めて、自分は中を厚く打とうとする碁のようです。
 具体的に言うと立ち上がり2連星から辺の星(あるいは星下)に打って3連星に構えることが多い。
 そして白が星のくろに小ケイマ出かかると、[上つけ][ハネ][切りチガイ]と打ち
 数子取らせて絞っていくのが得意パターン。
  実際にはそれがどの程度良い作戦なのか、有効な手段なのかはわからないのですが、少なくともKさんにとっては常套手段と言うことは、その形に自信があるはず。
 Kさんには打ちやすいパターンではあるだろう。
  私たちレベルではこれは重要なことかも知れませんね。
 どういう形になったとしてもその場で最善・最強の手を考えるのはプロの話で、私たちレベルとしては経験・知識のある戦場で戦うこと=自分の土俵で戦うみたいなところがあるわけで、安心感・心理的優位性も多少はある。
 従って、このパターンは避けなければいけない。
  
 私はKさんの星に小ケイマではなくて1間高ガカリとした・・・Kさん[下ツケ][オサエ][ヒキ][ツギ」[1間][3間開き]・・・なんて言うことはないゴクゴク見慣れた形ではあるがKさんの得意パターンではないはず・・・
 さてさて持ち時間が各45分あるし、それを使い切っても1手30秒使えるので安心です。
 中盤の勝負ところでKさんが1手緩んでくれたようです。
  そこで最強に私の石を追及していたら非常に難しい局面だったと思われるのですが、緩んでくれたおかげで余裕を持って数える碁になったような感じです。
 そこの局面を局後かなり並べ直してみましたが冷や汗ものです。
  実戦の最中ですとどういう手を選ぶのか難しかったかも知れませんが、印象としてはKさんは割合早く打ったと思う・・・
  もしかして形勢は必ずしも悪くないと見て自重したのかも知れない・・・そのあたりは本人に聞いてみないと分からない。

 丑三つ刻に起き出して魔物に出会うとう心配より、囲碁の魅力に操られた魔性のジイサマ同士の戦いかも知れません・・・周囲が寝静まった頃に火花を散らして戦っている・・・ひっそりと激しく。
 ともあれ12月も6日になりますが、初戦を飾り?ました。
 そして早起きの人が起き出す頃に二度目の就寝。