あいりのCinema cafe

只今gooブログにお引っ越し(工事中)

ワニとジュナ Icon of Cool 

2005-12-11 07:45:33 | 韓国映画
waj1

監督 キム・ヨンギュン [第1作]
出演 キム・ヒソン(イ・ワニ)
 チュ・ジンモ(キム・ジュナ) 
 チェ・ガンヒ(ユン・ソヤン) 
 チョ・スンウ(ヨンミン ワニの異母弟)
2001年、韓国

『MUSA』のチュ・ジンモです!
レンタル店では見かけていたのに、何だか話題にならない映画だなと思っていたところ、某女性ブロガーさんにお勧め頂いて見ました。
それに、『ラブストーリー』『マラソン』のチョ・スンウが脇役ながら、と~っても重要な役どころで出演しています。

いいですこの映画!とても気に入りました!

「貴方、ディ・ジャヴを経験したことある?」

アニメーションから映画が始まったのは新鮮でした。
また、このアニメの中の少年が最後に意味を持って綺麗につながっていくのです。
これだけでも、監督のセンスの良さを感じました。

で、お話は韓国のドラマ等では割と取り上げられるテーマ、異母兄弟姉妹の恋心の絡んだお話なんですね。
血は繋がっているので、もちろん、この恋はタブーです。
一緒に育った二人の間に男女の愛が生まれるのかと私自身は思うわけですが、この映画では二人は出会った時に既に”何か”を感じてしまったのかもしれません。

少し切ないです。

ある悲劇的な事件が起きて、姉弟はともに決定的に心に傷を負ってしまうんですね。
姉のワニは弟の思い出も部屋も封印してしてしまいます。
でも、その弟が留学先から帰ってくるという。

アニメーターのワニ(姉)は自分の育った古い瀟洒な洋館で、無名のシナリオ作家、ジュナと同棲している。
けれど、まだ彼を母親に紹介する気にはなれない。

そして、弟、ヨンミンの帰国の知らせを聞いて心が揺れ始める。

結構、重いテーマを孕んだ物語なのだけど、淡々とお話はすすみ、夏の木々の緑やキラキラ輝く日差しが美しく、爽やかでもあります。
弟役のチョ・スンウは長髪でワニが書く漫画の主人公の美少年のようで、雰囲気がいつもとは違ってます。
チョ・スンウファンは必見でしょうね。

なんと言っても、体温の高そうな(暖かそうな)女性を包み込むタイプの男、ジュナを演じたチュ・ジンモが光ってます。
冒頭の、相手のことを思いやり、相手の好きなものを買って帰る場面もいいです。
「賢者の送り物」みたいではありませんか。

ジュナのワニへの真っ直ぐな想いが胸を打ちます。

シンプルだけど、美しい旋律の音楽がまたこの映画に品を添えているようです。

ここから、結末に触れています。
****************************************************

ワニはジュナがいなくなって改めて、彼の優しい愛に気づきます。
冷蔵庫のメモを見て泣き崩れるところが好きです。

あれは反則ですよね。
 帰ってくるとTVがついているといいかなと思って、驚くなよ。
ワニでなくとも泣き崩れるでしょう♪

そして、お話は冒頭のアニメに繋がるとは思ってもなかった。
こういう隠し味は見る者にとっては何とも幸せなものです♪

ワニがしっかりとジュナと、自分たちの未来を見詰めることができた、
二人がアニメの子供から実写の大人へと成長する場面は感動的ですらありました。

そう、あの夏の日、ジュナはワニと”運命的”な出会いをしていたのです!

ジュナが洗濯しながら練習してたのはワニに自分があの時の少年だと気づかせるために・・