今日もしゃくねつじごくの中、朝から宝塚では紅飯店が無事に開店したようでよかったです。15日と16日、台風で退団公演が中止になったりしないといいですが心配。それてくれるといいな。わたしは昨日無事に行けましたがこれからまだ観劇予定のみなさんが無事に観劇できますように。星組のみなさんが無事に千穐楽を迎えられますように・・・。
断片的に思い出すままに備忘録。
『エクレールブリアン』、ボレロの場面、少しずつ色合いの違う緑色の衣装が素敵でした。生地の光沢が美しくてお高いものなんだろうなと素人目に思いました。さざなみのように波打つ衣装をまとった星組生たちの、床をうつ靴の音と手拍子の音が広い大劇場に沁みわたるように響く静逸な時間。最初は組子と同じ緑色の衣装で登場した紅さん、暗転の時からひときわ光っていましたが、最後は、階段の上にスペインのフラメンコのような衣装で登場。階段が回るなかで踊る姿がこれまた輝きをはなっていました。舞台上の全員が紅さんに集中していくラストまでの流れが圧巻で息をのむ美しさでした。一つ狂ってしまうと全てが狂ってしまう緊張感が張り詰めるなかで組子たちの息使いが観客にきこえてきそうな、静逸な時間でした。四週間前は長い場面だと感じたのですが昨日はあっという間でした。この素晴らしさを伝える言葉が自分の中になさすぎ。燕尾服の場面、琴さん率いる男役さん5人のダンスが終わろうとしているところで暗転となり、紅さんが一人大階段を降りてくる。そして照明があたるまでのほんの数秒間、襟を正して燕尾服に魂を込めるおごそかな時間、男役18年の誇りが広い大劇場を包み込んでいました。紅さんの男役魂、宝塚を愛する想いに劇場中が満たされた一瞬の時間、照明があたると三味線演奏にのって、ダンスが上手いとは言えないかもしれない紅さんがひとり踊る姿から気迫が伝わってきました。そして、ピンク色のドレスに身を包んだ娘役さんたちが登場し、ひらひらと美しいドレスさばきで紅さんを包み込むように踊るのは、桜の季節ではないけれど桜の花びらたちが卒業していく紅さんを送り出す演出のようにみえるという書き込みをツィッターでみかけてなるほどと思いました。紅さんが愛おしそうに花びらを拾うようなしぐさをする場面もあったかな。極楽鳥の場面で使われている楽曲わたしにはわかりませんが、小学生の時宝塚にときめき憧れ続けた少女の儚い夢への想いを歌っているようにきこえて、極楽鳥から燕尾服への流れは涙でした。紅さんが一歩一歩嚙みしめるように銀橋を渡り終えると琴さん率いる燕尾服の男役さんたちが大階段に登場し、一番上にいる男役さんから順繰りに白から黒だったかな、回転していくのが一縷の乱れもなく見事にそろっていて、みなさん気迫がこもっていました。その頂点に立ち踊る紅さんに18年間の想いが滲み出ていました。感じたことを十分に表現できる言葉を持ち合わせないのが残念です。燕尾服ではなかったですが一路さんの退団公演で大階段を登っていく一路さんを高嶺さん率いる男役群舞が順繰りに膝を折って一路さんを送る場面があったことをふと思い出しました。たーたんの退団公演のプログラムを見返すと、紅さんラインダンスには出ていなかったですね、フィナーレ群舞の男役の一番下にお名前があります。少し上に柚希さん、万里柚美組長は上級生の娘役、美希副組長は男役中堅ぐらいかな。18年という歳月の重さをあらためて感じます。たーたんは紅さんのこと、印象に残っているかな、気になります。
クンバンチェロのあとに登場した愛里さん、ツィッターの書き込みにあるように黒髪ショートで前髪ぱっつんだったと思います。常に鬘を工夫して変えてくるのですね。どれもお似合い、そして歌が上手い。声量ゆたかに歌い上げていました。可愛らしく、同時にトップ娘役としての貫禄十分。ライブビューイングでみた『スカーレットピンパーネル』を思い出すとものすごい成長ぶりだと思います。今が円熟の極み。退団もったいないと思ってしまいますが一番いい時に辞めたいと瀬奈じゅんさんがどこかで話していましたね。
『食聖』のラスト大団円、厳しいご意見もあるかもしれませんが、「ハッピーでなければエンドではない」、ハッピーなエンドは幸せな気持ちにさせてもらえます。退団公演の芝居のラストが子宝父さんと母さんのトップコンビ、ホンがおぶっている赤ちゃん、もちろん小道具ですがふくらはぎがリアルな子ども感にあふれているようにみえてすごく可愛かったし、なぜか夫婦の顔がすごく似ているようにみえました。アイリーンママのたれ目が逞しくも幸せにあふれていて、ラストの台詞が「パパのつくる料理は世界一」。パパの台詞は「子どもがどんどん生まれるからまだまだ稼ぐぜ、仕事だ、仕事だ」。バックのお店の名前が紅&愛麗飯店になっていることをオペラグラスで確認しました。ホンとリーがラップで対決する場面、ツィッターでみかけたアイリーンが牛魔王の鎮座していた椅子の上で魚を持って踊りながら?ホンを応援する姿もオペラグラスで確認しました。ホンが現われるまでアイリーンがポスター画像になっているミニのエプロンドレス姿で登場して場を持たせようとするのもよかったです。
ホンがベンチに座ってアイリーンの手作りクッキーを受け取る場面の二人は、カールとマルギットにしかみえなくって何気に胸あつなりました。この場面の紅さん、より端正ですごく美しいと思いました。アドリブ冴えわたっていましたね。アイリーンがピンクのジャージ姿でホンのところへ抗議にくるとホンはアイリーンの声が聞こえない、聞こえないといった感じで人差し指で耳を何度もふさぐ仕草、自己破産して行き倒れている所を発見された時のわなわながパワーアップ、白目のむきかたも最高、ホンとアイリーンが言い合いをするところはなかなか終わらず、ニコラスだったかな?がまあまあと仲裁に入ってようやく終わりました。ホンが坐ったまま歩くところはアイリーンも同じように歩いたり、息ぴったり。アドリブ盛りだくさんでしたが美しさと品格を損なうことなく、やり過ぎずにやっているバランスがうまい。笑わずにはいられない場面はいっぱいあって、細かいところは観切れておらず認識できていないキャラクターもまだまだいて二回の観劇では目が足りなさ過ぎ。今回は地上に降りてきた牛魔王と鉄扇公主がタピオカミルクティー?を飲みながら歩いている姿も発見。次回はアイドルグループをもう少し認識したいです。
「オレ端正」って脚本にちゃんと書かれているんですね。行き倒れたところを助けられたあとはサングラスに長い足を椅子に掛けてお箸をもって登場、お茶目な紅さんもかっこいい紅さんも堪能できます。ホンがリーに包丁を投げて包丁がリーのちょうど目の前で壁にささる場面、どうなっているんでしょうね、気になります。
次は19日の千穐楽ライブビューイング、その前に今日の深夜エルベとエストレージャスの舞台中継があるのですが明日出勤なのでみることはできません。明日も最高気温38度の予報。死なないようにしなければ。段捨離は少し進みましたが持ち返ってきた資料は結局全く手つかず。現実に戻るのつらいなあ。今月もお給料もらわないわけにはいかないのでやるしかありません。次の観劇を目指してふんばる、そのためにふんばる。
笑うとなんだか幸せな気持ちになりますね、笑いは心のお薬、ありがたい。