昨年6月30日、東京宝塚劇場で『AnotherWorld』『キラー・ルージュ』を観劇したときのブログを読み返してみました。わりと当選しやすい土曜日の11時、友の会貸切公演。1年と2カ月前のことなのに、日比谷を遠く離れてしまったこともあってか、ものすごく時間が流れたような気がします。都心で暮らしていた日々はおとぎの国にいたような感覚。
月曜日から有給休暇をとった8月19日、宝塚大劇場千穐楽ライブビューイング。ほんとに楽しく、泣いたり笑ったりと忙しい時間でした。大阪と東京で行われた最後のディナーショーも本来は60分のはずが余裕で時間オーバー、歌って踊って紅柳紅子さんも登場し喋り倒した、楽しい時間だったようです。サヨナラショーで紅子が登場するって、前楽のネタバレで知っていたのですがそれでも「おろしておろして、高所恐怖症なのよ」っていいながらセリ上がりで登場したときは意表をつかれた感でした。1時間半の芝居と1時間のショーをやったあとでのサヨナラショーで、あの紅子さんのパワーはどっから出てくるのか、ほんとにすごいと思います。楽しんでほしいという想いがあのパワーを生み出すのでしょうか。短い時間で客席の空気を受けとめながらやりとりしつつ、アドリブで紅子キャラ全開。さわっとこっていいながら、壁や柱をペタペタ。ここがトップスターが立つゼロ番ね、さわっとことって舞台の床をペタペタ。曲目全部はわからずネットにあがっているものを参考に備忘録。
ひとかけらの勇気(紅)
オームシャンティーオーム(全員)
夢を売る男(紅・如月・麻央)
ガイズ&ドールズ(紅・礼)
あなたを見つめると(綺咲)
紅子さん
キラールージュ(如月・麻央・蓮月)
エストレージャス(礼・如月・麻央中心に)
あなたこそ我が家(紅・綺咲)
Seven Wonders(紅・綺咲)
Good Bye(紅)
ありがたやなんまいだ(全員)
「夢を売る男」は『オーシャンズ11』のベネディクト。手下が如月蓮さんと麻央侑希さん。歌う人によって雰囲気がずいぶん違うものだと思いました。紅さんベネディクトは地を這うように生きながらここまではいあがってきた、濃い感じでした。そこでかぶった帽子をとったタイミングで男役化粧のままドレスを着た琴さんアデレイドが登場した流れがすごく自然で入り込みやすく素敵でした。くしゃみつき、男役をやった直後にあの可愛い声はすごい。愛理さんの「あなたを見つめると」は『スカーレット・ピンパーネル』から。ライブビューイングでしたがお披露目を思い出すとほんとに成長したなと思いました。「Seven Wonders」は『キャッチミー・イフ・ユーキャン』からかな。世界中旅したけれどあなたの隣が自分の居場所だとわかったという内容の歌が心に響きました。琴さんが紅さんに渡した赤い薔薇の花束。40本あったそうな。白い衣装の紅王子が「Good Bye」って歌いながら客席に一本一本なげていくの、素敵でした。最後は「ありがたやなんまいだ」でチーンの音と共に終了。王道の去り行くトップスターが組子を見回す場面がなかったのが紅さんらしいなと思いました。柚組長、お披露目公演の千穐楽挨拶で「星組20代目トップスター」と誇らしげに紅さんを紹介しているの、メモリアル展でみて胸あつでしたが入団時のすみっこにいた時からずっと知っているのだから涙なりますよね。あったかい千穐楽でした。動画サイトにあがっている楽屋入りの様子、紅さんを迎える星組生たちの本気のキレッキレダンスも胸あつ、娘役さんたちヒールであのダンス。あったかい場面。
これから雪組ライブビューイング。その前後にひとかけらの勇気をもってローテーション表を確認しなければ。つらすぎるので今すぐ逃げ出したいですがクレジットカードの請求書をみると逃げ出せません。引っ越し代の分割がようやく終わります。また家を出るにはプリンスエドワード島を旅する以上のお金がかかる。デカイ家あるのに何苦労しているのだろうと思いますが自分の人生を生きるために、ひとかけらの勇気をもって歩いていくのみ、車にはねられて死なないようにね・・・。