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たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

ミュージカル『落語心中』

2025年03月21日 21時24分12秒 | ミュージカル・舞台・映画
2025年3月12日(水)18時~、東急シアターオーブ

 激しい雨の日、渋谷駅は外国人、中国人だらけにぞっとし帰りのエスカレーターでは危険さえ感じましたがなんとか無事に観劇しました。開演に間に合いちょっとおやつを食べることもできました。三階席、転がり落ちそうなぐらいに急なので端にいた30代と思われる女性が杖使っているの危なっかしすぎたのか声かけてくれました。劇場の中はまだあたたかさがあり、おかしな外国人もいませんでした。客電が消えている時間だけは現実を忘れて楽しみました。傘があったのでオペラグラスは断念。すごくいい声で芝居もうまいなあと思った方が終演後に黒羽まりおさんだとわかり大納得でした。予備知識一切なし、舞台機構を駆使した場面転換の歯切れの良さ、ストレスのなさはさすが小池修一郎さんです。長い原作漫画をつめにつめながらうまくまとめられた感じでしょうか。上演時間長いですが早かったです。八雲、助六、みよ吉の関係がどうなっていくのだろうと人間関係を頭の中で整理しながら見入りました。女性よりも落語に魅せられ落語と心中した男の物語でした。主役は山崎育三郎さん。芝居も歌もうまくて安定の座長ぶり。ゆん(古川雄大さん)が老け役まで演じるのは初めてみました。育三郎さんもゆんも小噺、落語の場面は役者としての力量、間が問われる役所。舞台経験を積んで味が出てきた二人の男同士のぶつかり合い、友情、絆は見応え十分でした。ルドルフ役で帝国劇場デビューした時を思い出すと美しくも味のある役者さんになりました。みりおちゃん(明日海りおさん)が日本舞踊に三味線から露出度の高いドレスまで披露していて、もちろん男役ではない新しいみりおちゃん、すごくお稽古したのだろうと思いました。3人の子供時代を演じた子役が歌も小噺もうまくて、子役時代だからこその奇跡の瞬間。素晴らしかったです。中村梅雀さんと阿部裕さんもオペラグラスでわかり、ほんとにうまくて存在感たっぷり。

 日本の伝統を描いた、日本オリジナルのミュージカル。戦後のアメリカ教育で西欧諸国の方が精神性が高いかのように刷り込まれてきましたが、実は日本の方がずっと歴史が長く高い精神性が育まれきました。もっともっとこうしたミュージカルが創られてほしいと心から思いました。

 小池スタッフが集結し、生演奏で指揮は御崎恵さん。未知ながらも安心の布陣で心のぜいたくができるひととき。日本自体が絶望すぎて純粋な気持ちで観劇を楽しむことも難しくなってきましたが現実を横において集中することができました。

















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