路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【社説①】:平和統一の放棄 南北分断の固定を憂う

2024-02-28 07:18:50 | 【北朝鮮・朝鮮半島・拉致問題・独裁】

【社説①】:平和統一の放棄 南北分断の固定を憂う

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:平和統一の放棄 南北分断の固定を憂う 

 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党総書記が、韓国を「もはや同族関係ではない。敵対的な二つの国家」と宣言し、緊張が高まっている。

 祖父の金日成(キムイルソン)主席、父の金正日(キムジョンイル)総書記から引き継いだ平和統一路線を転換すれば、東アジアの不安定化は避けられず、日本人拉致問題の解決も遠のく。南北が再び交渉の席に戻ることを求めたい。

 正恩氏は1月、日本の国会に相当する最高人民会議で、海上の境界線である北方限界線(NLL)に言及し「(韓国が)0・001ミリメートルでも侵犯するなら、戦争挑発とみなす」と述べた。
 
 NLLに近い延坪島(ヨンピョンド)には2010年、北朝鮮から約170発の砲弾が撃ち込まれ、4人が死亡した。1月には周辺海域で砲撃の応酬もあり住民の不安は募る。
 さらに正恩氏は2月中旬、新型地対艦ミサイルの発射実験を指導し「国境線水域での軍事的態勢を強化する」と重ねて主張した。
 
 正恩氏が挑発を繰り返すのは、4月10日投開票の韓国総選挙を前にした尹錫悦(ユンソンニョル)政権への揺さぶりや、11月の米大統領選でトランプ氏が返り咲くことに備えるため、との指摘がある。
 
 また、経済的に豊かで自由な韓国への北朝鮮国民の憧れが、体制維持の最大リスクになると認識した正恩氏が、意図的に「敵対的な二つの国家」をつくり出そうとしているとの見方もできる。
 
 正恩氏が昨年9月、軍事協力を通じてロシアのプーチン大統領と急接近し、自らの核・ミサイル開発に自信を深めていることも背景にあるのだろう。
 
 米国務省元高官、ロバート・カーリン氏ら専門家は「正恩氏は戦争の決断をした」と分析。19年の米朝首脳会談の決裂後、北朝鮮は対米正常化を断念し、中国やロシアなど権威主義勢力に依存して体制維持を図る方針に転じたと指摘し、1950年の朝鮮戦争勃発と同様「最も危険」と警告した。
 
 東アジアには、権威勢力と民主主義陣営との対立とは異なる独自の歴史と交流がある。民族の悲願である平和統一の理想を捨て、分断が固定化されてはならない。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年02月27日  08:03:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【社説②】:仮放免者の住居 ... | トップ | 【筆洗】:ハチに頭を刺され... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

【北朝鮮・朝鮮半島・拉致問題・独裁】」カテゴリの最新記事