【外交】:「金正恩総書記がゴキゲンないまこそ、この固い扉をこじ開ける…!」岸田文雄首相が全力を注ぐ22年ぶり電撃訪朝計画「驚愕の条件」
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【外交】:「金正恩総書記がゴキゲンないまこそ、この固い扉をこじ開ける…!」岸田文雄首相が全力を注ぐ22年ぶり電撃訪朝計画「驚愕の条件」
「条件は整った。あとはゴーサインを待つだけだ」―。支持率が下がる一方でも、岸田総理が不敵な笑みを浮かべているのは、一発逆転の秘策があるからだ。訪朝作戦の裏側を緊急リポートする。
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◆三代目という共通点
「総書記の考え方が、最近ようやくわかってきたんだ。言ってしまえば、彼も私と同じ世襲政治家だ。どこかで父や祖父を超えたい、認められたいという気持ちがあるんだろう。私にはよくわかるんだよ……」
岸田文雄総理は最近、近しい議員らに北の総書記・金正恩についてこう話しているという。
為政者は総じて孤独である。複雑な歴史を持つアジアの為政者であればなおさらだ。閉ざされた扉の隙間から、総理と同じく三代目の政治家である金正恩の声が聞こえてきたのだろう。「今こそ、二人でこの固い扉をこじ開ける時ではないか」と―。
「北朝鮮との諸問題を解決するためにも、金正恩委員長との首脳会談を実現すべく、私直轄のハイレベルでの協議を進めてまいります!」
1月30日の施政方針演説で高らかにこう宣言した岸田総理。例年同じような文言が繰り出されるだけに、多くの人は「今年もまた、実現できない目標を掲げるだけ掲げたんだろう」と適当に受け取ったに違いない。
ところが、今回ばかりは様子が違うという。
「岸田総理は小泉総理以来22年ぶりとなる訪朝を本気で見据えています」 と明かすのは官邸関係者だ。
◆官邸関係者が明かす総理の思惑とは
「というのも、金正恩総書記がいま、大変ゴキゲンなんです。海外からの訪問と支援を積極的に受け入れる態度を示しており、その中でも日本の優先度が高いというメッセージを送ってきているのです。
これを知った総理は『総書記の機嫌が良い今が訪朝の最大のチャンスだ。とにかく下手に出ていいから、実現させよう』と水面下で指示を飛ばしています」
なぜ正恩はご機嫌なのか。それを紐解く前に、この一年の日朝の動きを振り返りたい。
そもそも岸田政権はこの一年間、本気で訪朝の可能性を模索してきた。
「安倍政権下で長く外務大臣を務めた岸田さんは『外交の岸田』を自負している。総理在任時に大きな外交成果を成し遂げたいという意欲をもっていますが、今の日本に、わかりやすく成果を出せる外交課題は少ない。そこで、万に一つも実現すれば支持率が劇的に上がる『訪朝』に心血を注いできた。岸田総理は『訪朝できれば15%は支持率アップが期待できる。そうすれば、秋の総裁選でも勝てる』と発破をかけてきました」(同前)
実際、重い門戸は少しずつではあるが開いてきた。この官邸関係者が続ける。
「昨年3月と5月の2度にわたり、北朝鮮の労働党の幹部と日本政府の関係者が、東南アジアでハイレベル会談を行っています。秋にも平壌に政府高官を派遣することまで話が進んでいたのです。
その後、一度北からのメッセージは途絶えましたが、今年に入り『ラブコール』が届きました。能登半島地震が発生した直後に、金正恩総書記の名前で『新年から地震によって多くの人命被害と物質的な損失を受けたとの知らせに接し、遺族と被害者に深い同情と慰問の意を表する』という見舞いの電報が、岸田総理宛てに送られたのです」
◆正恩を見抜いたプーチン
北朝鮮が日本へ慰問電報を送ったのは、'95年の阪神大震災以来29年ぶりのこと。東日本大震災の時でさえ、電報はなかった。異例の事態に官邸は慌て、林芳正官房長官が1月6日の記者会見で金正恩に感謝の意を伝えた。これもまた、異例の対応だった。
「日本側はこの見舞いの電報を、昨年から送り続けてきた訪朝要請への北からのアンサーだととらえています。岸田総理にしても『苦しい災害の時に総書記からいただいた言葉に、日本国民も励まされた。直接感謝を述べたい』というのは、訪朝の名目になる」(同) こうしたメッセージのやり取りを通じて、日本政府の高官らはこう確信したという。
「すべての反応が迅速で誠実さを感じる。金正恩総書記はご機嫌で、訪朝受け入れにも前向きだというサインだ」
40歳になったばかりの北の総書記の機嫌がいい理由は意外なところにあった。
まもなく開戦から3年目を迎えるウクライナ戦争。当初はウクライナの踏ん張りがロシアを苦しめていたが、現在はロシア優勢に傾いている。
◆煽て倒される金正恩
そのロシアの窮地を救った重要なプレイヤーが、正恩なのだ。外務省関係者が解説する。 「プーチンからの武器支援の懇願を受けた正恩は、100万発を超えるウクライナ攻撃用の砲弾や、自爆型ドローンをロシアに贈りました。
老獪なプーチンは正恩の性格を見抜いていて、戦争前は『小僧扱い』をしていたのに、支援を仰ぐ時にはとにかく正恩を『素晴らしい指導者で、次世代のアジアの中心を担うリーダーだ』とおだて倒した。
昨年9月にはロシア極東の宇宙基地でプーチンと正恩の会談が行われましたが、この時プーチンはロシアの大統領専用車に正恩を乗せるなど、5時間にわたり接待したのです。
また昨年11月21日、北朝鮮が軍事偵察衛星の打ち上げに成功した際、正恩のもとにプーチンは即座にお祝いの電話をかけ、『素晴らしい進歩と指導力ですね! 』と褒めたたえた。
実はこの時、同時に習近平からも電話がかかってきていたのですが、正恩はプーチンの電話を優先したのです。北朝鮮の後見人である習近平を待たせるなど、従来なら考えられない。プーチンの褒め殺しがしっかり効いているのだと分析しています」
後編「WG02240302 岸田総理6月訪朝 (後)」では北朝鮮に対してのアメリカの姿勢や、朝鮮半島の状況、さらに今後のスケジュールについて述べる。
※「週刊現代」2024年2月24日・3月2日合併号より
■週刊現代(講談社)
元稿:現代ビジネス 主要ニュース 政治 【政策・外交・北朝鮮・担当:週刊現代(講談社)編集部】 2024年02月23日 07:03:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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