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路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【東京地検】:逮捕秘書、区長選陣営入り 柿沢議員主導し支援か 特捜部捜査

2023-12-30 15:48:30 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【東京地検】:逮捕秘書、区長選陣営入り 柿沢議員主導し支援か 特捜部捜査

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【東京地検】:逮捕秘書、区長選陣営入り 柿沢議員主導し支援か 特捜部捜査 

 東京都江東区長選を巡る公選法違反事件で、衆院議員柿沢未途容疑者(52)=自民党を離党=と共謀したとして買収容疑で逮捕された私設秘書2人が、区長選に合わせて休職扱いになり、木村弥生前区長(58)の陣営に入っていたことが30日、関係者への取材で分かった。東京地検特捜部は柿沢容疑者が主導し、木村氏を当選させるために秘書を使って選挙を支援したとみて捜査する。

 4月の区長選は、木村氏と自民党の推薦を得た元都議との保守分裂の争いになった。柿沢容疑者は2021年衆院選で、無所属として5回目の当選をした後、自民党に追加公認された。同区は柿沢容疑者の地盤。関係者によると、区長選では木村氏を支援しながらも、表だった動きはしなかったという。

 ただ、いずれも私設秘書の後藤周容疑者(38)、森川直樹容疑者(34)が柿沢容疑者の事務所を休職し、区長選で木村氏の陣営を手伝った。休職という形を取ったのは、柿沢容疑者との関わりがないようにするためだったとみられる。

 木村氏の陣営関係者によると、後藤容疑者は裏方として運動員のスケジュール管理などを担い、森川容疑者はビラ配りなどをしていたという。

 柿沢容疑者は、逮捕容疑に含まれる自民系区議らへの一律20万円の配布について、秘書らに自ら指示していた。現金配布を取りまとめていたのは政策担当秘書の伊藤正樹容疑者(51)=買収容疑で逮捕=で、公設第1秘書の柚留木成人容疑者(64)=同、後藤容疑者、森川容疑者らと手分けし、提供を持ちかけたとされる。その結果は伊藤容疑者を通じ柿沢容疑者に報告されていたという。(共同)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【事件・疑惑、東京地検・東京都江東区長選を巡る公選法違反事件】  2023年12月30日  15:48:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【話題】:来年の年末年始「確定9連休」が話題「奇跡」と声上がる一方「サービス業してる身からしたら…」

2023-12-30 15:47:30 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【話題】:来年の年末年始「確定9連休」が話題「奇跡」と声上がる一方「サービス業してる身からしたら…」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【話題】:来年の年末年始「確定9連休」が話題「奇跡」と声上がる一方「サービス業してる身からしたら…」 

 行政機関や多くの民間企業が仕事納めを終え、本格的な正月休みが始まっている。今年の年末年始は土日と正月三が日の据わりが悪く、連休が確保しにくい並びに。しかし、SNS上では、早くも来年24年と再来年25年のカレンダーの写真とともに「確定9連休」と喜びの声を上げる人が相次いでいる。

 24年12月末は28日が土曜日で平日となる30日31日と正月三が日に休みを取れば、土日を合わせて最大9連休が確保できる。

 X(旧ツイッター)では「みんな見てくれ。来年は9連休が確約された奇跡の年末年始になるんだぜ」「来年の年末年始9連休なの?!!!海外飛びたい勢いです」「今同僚に『来年の年末は9連休だよ』と聞いて飛んで跳ねて喜んでる」との声が上がり、「既に来年末の年末年始休暇が楽しみすぎてダメ 確定9連休は熱すぎる 更に3連休の追撃があるのも良い」と1月13日成人の日を含めた3連休に期待する人もいた。一方で「来年年末年始九連休か…サービス業してる身からしたら地獄だな…変な客増えるし…はぁ…。今から憂鬱…」との声もあった。

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今年の年末年始は土日と正月三が日の据わりが悪く、連休が確保しにくい並び】  2023年12月30日  15:47:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【真相追及】:海中から引き揚げた機体残骸が岩国基地到着 米オスプレイ墜落究明が本格化へ

2023-12-30 15:44:30 | 【米国・在日米軍・地位協定、犯罪・普天間移設・オスプレー・安保】

【真相追及】:海中から引き揚げた機体残骸が岩国基地到着 米オスプレイ墜落究明が本格化へ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【真相追及】:海中から引き揚げた機体残骸が岩国基地到着 米オスプレイ墜落究明が本格化へ

 鹿児島県・屋久島沖の米空軍輸送機CV22オスプレイ墜落事故で、海中から引き揚げた機体の残骸を載せた米軍のサルベージ船が30日、米軍岩国基地(山口県岩国市)に到着した。防衛省中国四国防衛局から連絡を受けた岩国市が明らかにした。

米軍の輸送機オスプレイ(共同)米軍の輸送機オスプレイ(共同)

 関係者によると、飛行状況が記録された「ブラックボックス」も既に回収されており、米軍による原因究明が本格化する見通しだ。

 事故は11月29日午後に発生。横田基地(東京都)配備のCV22が、岩国基地から米軍嘉手納基地(沖縄県)に向かう途中で墜落した。米軍は搭乗者8人全員の死亡を認定し、これまでに7人の遺体を収容した。

 米軍は機材の不具合により事故が起きた可能性があるとし、空軍以外も含めた全てのオスプレイの飛行を世界中で停止している。陸上自衛隊も木更津駐屯地(千葉県)に暫定配備しているV22オスプレイの飛行を見合わせている。(共同)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【事故・鹿児島県・屋久島沖の米空軍輸送機CV22オスプレイ墜落事故】  2023年12月30日  15:44:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【東京地検】:西村康稔前経産相を事情聴取 安倍派幹部6人目、特捜部 還流取りやめ撤回を捜査

2023-12-30 12:27:30 | 【政治とカネ・政党交付金・「企業・団体献金」・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会

【東京地検】:西村康稔前経産相を事情聴取 安倍派幹部6人目、特捜部 還流取りやめ撤回を捜査

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【東京地検】:西村康稔前経産相を事情聴取 安倍派幹部6人目、特捜部 還流取りやめ撤回を捜査 

 自民党安倍派(清和政策研究会)の政治資金パーティーを巡る事件で、東京地検特捜部が西村康稔前経済産業相を任意で事情聴取していたことが30日、関係者への取材で分かった。西村氏は安倍派の実力者「5人組」の一人。他のメンバーの松野博一前官房長官、高木毅前国対委員長、世耕弘成前参院幹事長、萩生田光一前政調会長に加え、安倍派座長の塩谷立元文部科学相も含めた中枢幹部計6人が聴取されたことになる。

西村康稔氏(2022年10月16日撮影) 西村康稔氏(2022年10月16日撮影) 

 特捜部は政治資金規正法違反(不記載など)の疑いで、派閥の会計責任者の立件を検討している。幹部らへの聴取内容を踏まえ、会計責任者との共謀の有無を判断する。

 西村氏は2021年10月~22年8月まで派閥の実務を取り仕切る事務総長を務めた。安倍派では22年、議員側への還流を取りやめる方針を示されたが後に撤回、特捜部は幹部らへの聴取でこの決定への関与を調べている。

 安倍派では、パーティー券の販売ノルマ超過分を派閥側の政治資金収支報告書の収入に記載せず議員側に還流。支出にも記載せず、受領議員側も収入として書いていなかった。西村氏側も派閥から還流を受けたとされ、特捜部は関連政治団体の不記載について認識を確認したもようだ。(共同)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【事件・疑惑、東京地検・自民党安倍派(清和政策研究会)の政治資金パーティーを巡る事件】  2023年12月30日  12:27:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【追及】:泉房穂氏と田崎史郎氏「元日朝生再戦」へ 安倍派裏金問題めぐり「あらためて聞いてみたい」

2023-12-30 11:38:50 | 【政治とカネ・政党交付金・「企業・団体献金」・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会

【追及】:泉房穂氏と田崎史郎氏「元日朝生再戦」へ 安倍派裏金問題めぐり「あらためて聞いてみたい」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【追及】:泉房穂氏と田崎史郎氏「元日朝生再戦」へ 安倍派裏金問題めぐり「あらためて聞いてみたい」 

 元明石市長で弁護士の泉房穂氏は30日、自身のX(旧ツイッター)を更新し、1月1日に出演予定のテレビ朝日系「朝まで生テレビ 激論!ド~する!?2024ニッポン」(1月1日午前2時)で共演する政治ジャーナリスト田崎史郎氏について言及した。

泉房穂氏(2021年6月撮影)泉房穂氏(2021年6月撮影)

 泉氏と田崎氏は29日の同局系「羽鳥慎一モーニングショー」で、自民党の派閥パーティーをめぐる政治資金問題について、激論をかわしたばかり。間を置かずしての「再戦」となる。

 泉氏は「【元旦の『朝まで生テレビ』のご案内】」とした上で「田崎史郎さんも出演なさるので、『モーニングショー』の続きとして、『安倍派議員90人がいなくなって、何が困るのか』をあらためて聞いてみたい。困るのは、今の政治を良しとしている方々であって、国民からすれば、別に何も困らない」と投稿した。

 29日の「モーニングショー」では、田崎氏が、安倍派への東京地検特捜部の捜査をめぐり「数十万円(のキックバックや政治資金収支報告書への不記載)で摘発していったら(99人いる)安倍派の議員は90人くらいいなくなる。大変だ」などと指摘。これに対し、泉氏は「大変でもない。きれいに一掃してもらって、新たな方が立候補して新しい政治が始まった方が、日本にとっては新しい夜明けが始まる」と反論していた。

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・元明石市長で弁護士の泉房穂氏・泉氏と田崎氏は29日の同局系「羽鳥慎一モーニングショー」で、自民党の派閥パーティーをめぐる政治資金問題について、激論をかわした】  2023年12月30日  11:38:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:年のおわりに考える 社会の未来を育む責任

2023-12-30 08:02:50 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【社説①】:年のおわりに考える 社会の未来を育む責任

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:年のおわりに考える 社会の未来を育む責任

 「終業時間だから帰ります」

 チャーターバスの運転手はそう言い残し、10人ほどの乗客を残したまま走り去りました。
 
 2018年のある日の夕刻、日本記者クラブ取材団の一員として社会保障政策の取材で訪れたスウェーデン・ストックホルムでの出来事です。遠ざかるバスを見送りながら、どんな状況でも残業しない働き方に驚くばかりでした。
 
 
 別の取材先でも同じような体験をしました。当地で会った労働政策の研究者=写真、中央奥=は開口一番、「この後、保育所へ子どもを迎えに行くので」と取材終了時間を告げました。この国では仕事と、子育てなど生活との両立が当然の権利なのです。
 
 スウェーデンは福祉国家として知られています。さまざまな子育て支援策が充実しています。移民流入も一因ですが、仕事と子育ての両立支援が奏功して人口は増加傾向にあります。

 ◆スウェーデンの危機感

 少子化による人口減社会が迫る日本が参考にできる政策はあるのでしょうか。国情が違い、そのまま導入できるものではありませんが、人口減で社会が縮み、生活が立ちゆかなくなることへの「危機意識」は共有できます。
 
 スウェーデンは1990年代初頭の経済危機や2008年のリーマン・ショックなどで深刻な社会危機に直面しました。人口約1千万人、日本の10分の1にも満たない国でもあり、多くの国民が働くことで社会を支えないと、国際競争の中で生き残れません。
 
 この危機を乗り切るために、子育てと仕事との両立を実現する働き方と子育て支援策を整えてきたのです。専業主婦率は今では2%程度ともいわれます。
 
 人口減は換言すれば「社会が貧しくなる」。人が減れば消費が落ち込み、経済が停滞します。スーパーには多種多様な商品が並びますが、売れなくなれば生産量も種類も減ります。物流が滞れば商品は届きません。業績が悪化すれば賃金が増えないばかりか、経営体力のない企業は倒産や廃業を迫られ、雇用を失う悪循環です。
 
 年金、医療、介護などの社会保障制度の財源は主に現役世代の保険料です。働き手が減り、賃金が伸びなければ社会保障の給付も縮小せざるを得なくなります。
 人材難は自治体の行政サービス低下も招きます。
 
 若い世代が結婚や出産・子育てに向かわない最大の要因は、自分や社会の将来に希望を持てないことや、生きづらい社会という現実に直面しているからです。
 
 安定した職に就くにも、大学卒業を目指さないと難しい状況で、親世代は子どもの教育費捻出に苦労しています。しかも大卒後に正社員となっても賃金は長らく上がっていません。
 
 一方、所得に占める税や社会保険料の負担割合を示す国民負担率は、70代が30代だった時代には約3割でしたが、今は5割に迫り、実質的に賃金の半分しか手にできないのが現状です。
 
 長時間労働が子育てを阻み、子育て中で就労に制約がある人は自らのキャリア形成や賃金の面で不利になっています。

 ◆「子育て罰」なくすには

 こうした子育てしにくい社会構造が、まるで罰を与えているようだとして「子育て罰」と表現する専門家もいます。
 
 年配世代には、子育ては自力でと考える人が多いかもしれませんが、若い世代を取り巻く環境は厳しく、個人の力だけでは限界があります。出産や子育ては社会全体で支えねばならないのです。
 
 子育て世代を社会が支える一例を紹介します。母親である同僚記者が1歳の娘を連れて家族で銭湯に行ったときの体験です。
 
 「1歳の娘を連れて、家族と銭湯へ行った。私1人で娘をみるのは大変だろうと、夫と小学生の息子2人は娘を引き受け男湯へ、私は1人女湯へと別れた」
 
 「『ギャーギャー』。浴室に入るや、壁を挟んだ男湯から大きな泣き声が飛び込んできた」
 
 「恐る恐る脱衣所を出ると、待っていたのは笑顔の4人。娘の体を洗ってあやし夫を手伝った息子2人は、様子を見ていた男性客に『えらかったな』と頭をなでられていた」
 
 「育児をしていると、子どもが他人に迷惑をかけないかと、気を張る場面は少なくない。快く受け入れられる体験に、どれほど励まされることか」
 
 子どもたちは社会の「未来」です。育む責任は、今を生きる私たち世代全体が負っているのです。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年12月30日  08:02:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【筆洗】:昭和初期の新興俳句運動を担った渡辺白泉にラグビーを詠んだ、…

2023-12-30 08:02:40 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【筆洗】:昭和初期の新興俳句運動を担った渡辺白泉にラグビーを詠んだ、…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【筆洗】:昭和初期の新興俳句運動を担った渡辺白泉にラグビーを詠んだ、…

 昭和初期の新興俳句運動を担った渡辺白泉にラグビーを詠んだ、こんな句がある。<ラガー等(ら)の胴体重なり合へば冬>

 ▼白泉が見たのはスクラムかそれとも相手の胴体をなぎ倒す強烈なタックルか。寒い中、選手の背中に立ち上る湯気まで浮かんでくるようだ。ラグビーはやはり厳冬が似合うと勝手なことを思う

 ▼<重なり合へば>の冬にファンはリーグワンに大学選手権にと忙しかろう。加えて高校の全国大会も始まった。試合の行方が気になり、年の瀬はどうも仕事に集中しにくい

 ▼全国高校ラグビーでの出来事が切なかった。1回戦、鳥取の倉吉東に勝った香川の高松北。見事な勝利にも2回戦出場を辞退した。不思議な話に聞こえるだろう。倉吉東戦で選手の1人が負傷し、必要な15人の選手をそろえられなくなった。頑張ったのに出られない。選手はどんなに悔しかったことか

 ▼「少子化」というやるせない3文字が浮かんでくる。子どもの減少によってもはや全国大会出場レベルでさえ15人の選手をそろえるのは難しいのだろう。複数校で合同チームを組み、出場することも珍しくない。ラグビーに限るまい。野球、サッカーの人気スポーツにしても競技人口を大きく減らしている。野球の大谷さんが小学校にグラブを贈った背景でもある

 ▼選手不足で胴体さえ重なり合わぬ<ラガー等>。そんな未来の冬を想像し凍える。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【筆洗】  2023年12月30日  07:16:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:柿沢議員逮捕 金権選挙のうみを出せ

2023-12-30 07:46:50 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【社説①】:柿沢議員逮捕 金権選挙のうみを出せ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:柿沢議員逮捕 金権選挙のうみを出せ

 東京都江東区長選で候補者を当選させる目的で現金を渡した公選法違反(買収など)の容疑で、前法務副大臣柿沢未途衆院議員=自民党を離党=と秘書4人が逮捕された。民主主義の基盤である選挙をカネで歪(ゆが)めようとしたのなら言語道断。全容を解明し徹底的にうみを出すよう求めたい。

 逮捕容疑では、4月の区長選に立候補した木村弥生・元自民衆院議員を当選させる目的で区議ら14人に金を提供もしくは提供を申し込み、違法な有料選挙広告もインターネットに掲載したとされる。
 
 提供した資金は申込分も含めて総額300万円を超える。事務所ぐるみの組織的買収ではないか。
 
 区長選は自民党が割れる保守分裂選挙だった。柿沢容疑者は区議らを木村氏支持へと寝返らせ、木村氏を当選させることで、自身の選挙地盤である区政への影響力を高める思惑があったのだろう。
 
 柿沢容疑者の罪状認否は不明だが、任意聴取の段階では買収の意図を否定し、カネは同時期に行われた区議選の「陣中見舞い」と説明した。これに対し、買収目的を認める区議もいるという。
 
 地方議員の買収は、2019年参院選広島選挙区の選挙違反事件でも明るみに出た。同年の統一地方選前後、100人もの議員らに陣中見舞いなどを名目にカネを提供した公選法違反(買収)で元法相の河井克行元衆院議員、案里元参院議員の有罪が確定した。
 
 その4年後に同様の買収をしたなら、自民党は金権選挙を反省していないことになる。
 
 そもそも、陣中見舞い自体の不透明さを指摘せざるを得ない。選挙に近い時期のカネは正当な政治活動か選挙目的の買収か、曖昧だからだ。選挙がカネで歪まぬよう選挙前後の一定期間、寄付を制限するよう提言する識者もいる。
 
 自民党派閥の政治資金パーティーを巡る事件を受け、岸田文雄首相は政治改革を検討する新たな組織を年明けに党内に立ち上げるよう指示したが、陣中見舞いの是非も議論すべきではないか。
 
 買収されたとされる区議らの処分は未定で、検察は捜査を継続するという。区議も政治家として説明責任を果たすべきであり、買収を認めるなら早急に出処進退を明らかにせねばならない。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年12月29日  07:46:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【社説②】:NTT法廃止論 国民への還元が見えぬ

2023-12-30 07:46:40 | 【経済・産業・企業・起業・関税・IT・ベンチャー・クラウドファンティング

【社説②】:NTT法廃止論 国民への還元が見えぬ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②】:NTT法廃止論 国民への還元が見えぬ

 自民党がNTT法を2025年の通常国会をめどに廃止するよう岸田文雄首相に提言した。NTTを完全民営化して規制を撤廃し、国際競争力を高めるのが狙い。

 ただNTTは前身の日本電信電話公社(電電公社)時代から国民負担で経営基盤を整えてきた。国民への利益還元が明確化されない限り、廃止は受け入れがたい。
 
 同法は1985年の電電公社民営化に伴って制定された。対象は持ち株会社であるNTTと事業会社であるNTT東日本、西日本の3社で、国民負担などで整備された電話回線網や局舎などを引き継ぐ代わりに、通信・通話サービスを全国一律に提供する義務が課せられている。
 
 同法廃止論が浮上したのは、防衛力の抜本的強化の財源捻出のため、政府が保有するNTT株の売却案が自民党内で出たことがきっかけだが、株売却で外資が流入すれば、経済安全保障上の問題が生じるなどの懸念から財源論は後退。外資規制をした上で同法を廃止する案にすり替わった。
 
 しかし、同法が廃止されれば全国一律のサービス提供義務はなくなる。完全民営化で利益が最優先されれば、不採算地域でサービス低下の可能性は否定できない。
 
 同法廃止には、KDDIやソフトバンクなど同業他社が反対している。NTTは税金も使って敷設した光ファイバー網を保有。他社はNTT側に使用料を支払って携帯電話事業を展開しているが、同法が廃止されれば、NTTは使用料の値上げも可能だからだ。
 
 支配力を強めたNTTが携帯電話市場を独占すれば、公正な競争が阻害され、価格にも悪い影響を及ぼす可能性は否定できない。
 
 NTTは利用者が固定電話敷設の際に支払った電話加入権の返金に応じていない。旧電電時代に利用者が購入した電信電話債券の元利金受け取りも2027年7月5日までと期限を設けている。
 
 旧電電時代を含めてNTTは国民が育てた企業であり、加入権と債券で得た資金などで整備した通信設備は国民の共有財産にほかならない。
 
 完全民営化すれば企業の性格は根底から変わる。これまでの国民負担をどう還元するのか具体策が見えないまま経営の自由のみを手にすることは許されない。NTT法廃止は加入権や債券について国民の理解を得ることが大前提だ。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年12月29日  07:46:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【筆洗】:<押しくらまんぢゆう路地を塞(ふさ)ぎて貧などなし>は俳人…

2023-12-30 07:46:30 | 【医療・診療報酬・病気・地域・オンライン診療・マイナ保険証・薬価・医療過誤】

【筆洗】:<押しくらまんぢゆう路地を塞(ふさ)ぎて貧などなし>は俳人…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【筆洗】:<押しくらまんぢゆう路地を塞(ふさ)ぎて貧などなし>は俳人…

  <押しくらまんぢゆう路地を塞(ふさ)ぎて貧などなし>は俳人の大野林火。「押されてなくな」。冬の路地から伝わってくる子どもたちの歓声や熱に「貧」など感じなかったか

 ▼スマートフォンも電子ゲームもない時代。真冬の外遊びの「横綱」といえば、やはり、押しくらまんじゅうとなろうか。1963年生まれもひんぱんにとはいわぬまでも興じた経験はある。確かに温かくなるのだが、少々、体が痛くもなる。昨今はまず見かけないが、馬乗りや陣取りなど互いの体が触れるような遊びは敬遠される時代なのかもしれない

 ▼子どもたちの間でこんな「遊び」が決してはやらぬことを祈る。東京都目黒区の小学校で市販薬を過剰に摂取した女子児童2人が体調不良を訴え、救急搬送された。詳しい事情は分からないが、多幸感を得るため風邪薬やせき止め薬などの市販薬を過剰に服用する「オーバードーズ」と関係が疑われる

 ▼若者を中心に広がりをみせる「オーバードーズ」に対し、政府も市販薬の大量販売を規制する方向で検討しているそうだが、魔の手は既に小学生にまで伸びつつあるのか

 ▼多幸感と書いたが、過剰摂取の果てに待っているのは身体への恐ろしい害と依存症という不幸に他なるまい

 ▼スマートフォンなどでこの手の怪しげな情報が子どもにもあっという間に広まる時代なのか。北風がいっそう冷たく感じられる。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【筆洗】  2023年12月29日  07:04:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:違法捜査に賠償 「人質司法」も正さねば

2023-12-30 07:45:50 | 【警視庁・警察庁・都道府県警察本部・警察署・刑事・警察官・警部・監察官室・...

【社説①】:違法捜査に賠償 「人質司法」も正さねば

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:違法捜査に賠償 「人質司法」も正さねば

  噴霧乾燥機の不正輸出容疑で逮捕され、後に起訴が取り消された「大川原化工機」の社長らが損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁は東京都と国に賠償を命じた。捜査を明確に「違法」と断じたことは大いに評価する。否認すれば勾留が続く「人質司法」の問題も正さなければならない。

 2020年に警視庁公安部は生物兵器の製造に転用可能な機械を国の許可を得ずに輸出したとする外為法違反容疑で、同社社長ら3人を逮捕した。だが、この機械は粉末コーヒーなどの生産に使われる噴霧乾燥機で、海外に広く販路を広げているものだった。

 「輸出を規制される機械ではない」と社長らは否定したが、聞き入れられず、検察にも起訴された。ところが、初公判の4日前になって突然「起訴取り消し」となった。前代未聞である。
 
 国賠訴訟の裁判では、担当した警察官が「(事件は)捏造(ねつぞう)。逮捕も必要なかった」などと捜査を批判する異例の証言をしていた。
 
 東京地裁は「公安部の判断は合理的な根拠が欠如していることは明らか」と述べ、逮捕や取り調べについて「違法」とした。賠償額は約1億6千万円に上った。
 
 この装置が規制対象でないのは明白だった。思い込みが支配した強引な捜査が目に余る。丁寧な捜査を尽くし、公正な手続きを踏めば冤罪(えんざい)は防げたはずだ。警察も検察も大いに反省せねばならない。今後は事件捜査について精緻な検証もすべきである。
 
 容疑を否認し続けると身柄拘束が延々と続く「人質司法」も極めて問題である。「自白」を無理強いする働きをするからだ。
 
 3人のうち社長と役員は6回も保釈請求をしたが、検察が「罪証隠滅の恐れ」を主張し、裁判所に却下され続けた。2人の身柄拘束は実に約11カ月間にも及んだ。
 
 もう1人の元顧問は勾留中に体調に異変が起き、悪性腫瘍が見つかっても保釈は認められなかった。ようやく勾留執行停止になって、入院した時は既にがんの末期症状で、21年2月に死亡した。保釈請求は計8回にも達する。
 
 進行がんの診断を受けながら、保釈を認めないのは、まるで拷問に等しいではないか。保釈を認めなかった裁判所の責任も大きいと言わざるを得ない。
 
 「自白」を強いる「人質司法」とはもう決別すべきである。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年12月28日  07:52:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説②】:「裏金」強制捜査 選挙や政策歪めたのか

2023-12-30 07:45:40 | 【政治とカネ・政党交付金・「企業・団体献金」・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会

【社説②】:「裏金」強制捜査 選挙や政策歪めたのか

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②】:「裏金」強制捜査 選挙や政策歪めたのか

 自民党安倍派の政治資金パーティーを巡る事件で、東京地検特捜部が池田佳隆衆院議員の事務所などを政治資金規正法違反(不記載・虚偽記入)の疑いで家宅捜索した=写真、名古屋市で。

 
 池田氏は2021年の衆院選で愛知3区と比例代表東海ブロックとの重複立候補が例外的に認められ、復活当選した経緯がある。
 
 多額の「裏金」づくりを徹底的に解明することはもちろん、安倍派や議員個人の不正な資金が政策や選挙、人事を歪(ゆが)めることはなかったか、検証を求めたい。
 
 池田氏側は18年以降の5年間で安倍派パーティー券の販売ノルマを超えた計4千万円超の還流を受けながら、政治資金収支報告書に記載しなかったとされる。
 
 池田氏の事務所は8日、20~22年に安倍派から計3200万円余の寄付があったとして報告書を訂正した際、派閥からの政策活動費と認識して記載していなかったと釈明したが、言い逃れというほかない。政策活動費は党本部が議員個人に渡す資金で、政治団体である派閥には支出できない。
 
 池田氏は13日の臨時国会閉会後は公の場に姿を見せず、有権者に十分な説明もしていない。捜査を待つまでもなく、多額の裏金を何に使ったのか明らかにできないなら議員としての資格もない。
 
 自民党は21年衆院選に際し、小選挙区で連続2回以上敗れ、比例復活した議員の重複立候補は原則認めない方針だったが、14、17年の衆院選で比例復活した池田氏の重複立候補は認めた。多額のパーティー券販売と裏金の還流が選挙の公認に影響したと疑われても仕方あるまい。
 
 池田氏に限らず自民党は疑惑を自ら解明し、説明する姿勢に乏しい。松野博一前官房長官ら安倍派幹部5人は東京地検の任意聴取に還流分の不記載を知らなかったと主張したという。多額の裏金を知らぬ存ぜぬとは耳を疑う。
 
 党総裁の岸田文雄首相は政治改革に向けた新組織を年明けに設ける考えを表明したが、疑惑を自ら究明しようとせず、何を改革するというのか。「信頼回復」の言葉が空疎に響くばかりだ。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年12月28日  07:52:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【筆洗】:かくれんぼは夕方以降禁止。やっているとさらわれる。そう言わ…

2023-12-30 07:45:30 | 【政治とカネ・政党交付金・「企業・団体献金」・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会

【筆洗】:かくれんぼは夕方以降禁止。やっているとさらわれる。そう言わ…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【筆洗】:かくれんぼは夕方以降禁止。やっているとさらわれる。そう言わ…

 かくれんぼは夕方以降禁止。やっているとさらわれる。そう言われた子どもが昔はいたらしい。夜は照明も今ほど明るくなく危険。神隠しのごとく子どもが姿を消すことを大人は恐れた

 ▼この遊びは、世界各地の大人になるための「通過儀礼」の模倣との説がある。初潮を迎えた少女を家の中で1週間隔離する部族や、適齢期の子を男たちが森へ連れ去り隔離して秘儀を行う部族の例が伝えられる

 ▼かくれんぼはずっと見つけてもらえない恐怖とも闘うが、なるほど孤独への耐性は大人の必要条件か。小川清実氏の著書『子どもに伝えたい伝承あそび 起源・魅力とその遊び方』などに教わった

 ▼自民党安倍派の政治資金パーティーで販売ノルマ超過分計約4千万円の還流を受けたと伝えられる池田佳隆衆院議員が発覚後約1カ月、雲隠れしている。閉会前の国会も休んだ。本人の口からメディアに説明はない。事務所などを昨日、検察が捜索した

 ▼地盤の名古屋や東京で氏を追う同僚記者は困り顔。以前、政権に批判的だった元文部科学事務次官が名古屋市の中学校で行った授業に関し文科省が市教委に報告を求めた問題でも氏の関与が報じられたが、その際も何日か身を隠した。潜伏の手練(てだれ)らしい

 ▼先の本によると、子どもは遊びで隠れることで自身を見つめるという。池田氏も内省の日々を送るのだろう。そろそろ、お出ましを。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【筆洗】  2023年12月28日  07:04:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【社説①】:東電の原発管理 安全安心にはほど遠い

2023-12-30 07:44:50 | 【電力需要・供給、停電・エネルギー政策・原発再稼働・核ゴミの中間最終貯蔵施設他

【社説①】:東電の原発管理 安全安心にはほど遠い

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:東電の原発管理 安全安心にはほど遠い

 原子力規制委員会は、東京電力柏崎刈羽原発の事実上の「運転禁止命令」を解除する。「お墨付きを与えたわけではない」と規制委自身が言うように、安全上の不備が今も相次ぐ東電の「再生」は道半ば。東電に「安全文化」が定着したとは言い難い。このまま原発の運転を認めてもいいのだろうか。

 柏崎刈羽原発では2021年の1月から3月にかけて、運転員が同僚のIDカードを使って中央制御室に入る規則違反や、外部からの侵入者を検知する機器の不具合が長期間にわたって放置されていたことが発覚した。
 
 このため規制委は同年4月、柏崎刈羽原発での核燃料の移動を禁止した。燃料の装塡(そうてん)ができなくなれば、原発は動かせない。すでに新規制基準への適合審査を終えていた6、7号機を含め、事実上の運転禁止命令だった。
 
 規制委は東電に是正を求め、原子力規制庁が追加検査を実施。その結果、「自律的な改善ができる状態にある」として、命令の解除を決めた。ところが、禁止命令が出た後も、柏崎刈羽では、東電のずさんさが浮き彫りになるようなトラブルが続いている。
 
 今年6月、不審者の侵入を感知する照明の電源が、半年以上も入っていなかったことが明るみに出た。10月には、違法薬物の陽性反応が出た職員が核燃料を扱う「防護区域」に入るのを見逃した。係員が陰性と見誤ったためという。
 
 未曽有の事故を起こした東電福島第1原発内でも同じ10月、放射能汚染水を処理する多核種除去設備(ALPS)の配管を洗浄中の作業員が、誤って高濃度の汚染廃液を浴び、病院へ運ばれるという事故が起きている。
 
 「評定は『優』や『良』ではなく『可』だ」と規制委の伴信彦委員。山中伸介委員長も「どのような判断になろうとも、規制委が東電にお墨付きを与えたわけではない」という。こうした逃げ口上ともとれる発言と運転禁止解除の判断に整合性があるとは思えない。改善の余地は多く残り、安心にはほど遠い。規制委は厳正な監視役としての責任を果たすべきだ。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年12月27日  07:45:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【社説②】:欧州で右派台頭 人権・多文化、守らねば

2023-12-30 07:44:40 | 【人権・生存権・同性婚・人種差別・アイヌ民族・被差別部落・ハンセン病患者】
【社説②】:欧州で右派台頭 人権・多文化、守らねば
 
 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②】:欧州で右派台頭 人権・多文化、守らねば
 
 オランダ下院総選挙で極右「自由党」が第1党になり、連立協議に入った。欧州では同党をはじめ欧州連合(EU)の基本理念や政策、移民に反対する右派勢力の台頭が相次いでいる。
 
 右派の台頭は、ロシアのウクライナ侵攻やイスラエルによるパレスチナ自治区ガザ攻撃を巡る欧州の対応にも影を落とす。国際協調に向けて揺らぎ始めた欧州の結束を再び固めなければなるまい。
 
 欧州では政情不安定の中東などからの移民難民が増え続け、EUに不正入域した人は今年約35万5千人と2016年以降で最多。ウクライナからの避難民流入も相次ぐ。各国とも負担を強いられ、市民らの不満も増大している。
 
 オランダではルッテ前首相が12年以上にわたって在任し、EU内でも調整役を務めていたが、難民流入抑制案で連立政権の合意ができず、7月に退陣していた。
 
 こうした状況に、自由党のウィルダース党首は「移民難民の『津波』を終わらせる」などと訴え、勢力を伸ばした。さらにEUからの離脱も主張し、ウクライナへの軍事支援にも否定的だ。
 
 自由党の獲得議席は半数に届かず、連立協議は難航が予想されるが、自由党中心の連立政権が本格稼働すれば、EUの結束に影響することは避けられないだろう。
 
 強硬保守政権が続いていたポーランドでは10月の総選挙でリベラル派勢力が勝利し、政権交代したが、オランダでの自由党伸長は、右派勢力が依然、欧州で勢いを失っていないことを示す。ドイツでは極右政党「ドイツのための選択肢」の支持率が、ショルツ首相の与党社会民主党を大きく上回る。
 
 ウクライナのEU加盟の可否が議題となった今月のEU首脳会議では、反対する強権政権のハンガリーを棄権させ、加盟交渉の開始を決定した。EUの結束が揺らいだ象徴的な出来事でもあった。
 
 EUの基本理念である人権重視や多文化協調を守り、欧州の結束を維持するためにも、ポピュリズム(大衆迎合主義)政権の乱立を許してはなるまい。
 
 EUは今月、入国を厳格化し、加盟国の受け入れ負担を公平にする制度作りで合意し、フランス国民議会(下院)が不法移民規制強化法案を可決するなど各国も対応に乗り出している。移民難民の人権を守りつつ、市民の不満も抑える対策に知恵を絞りたい。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年12月27日  07:44:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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