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●遺族の願いとはほど遠く、より悪くなる一方の沖縄の現実…《再び事件を起こさせない社会》にはほど遠い

2017年05月06日 00時00分35秒 | Weblog

三上智恵監督『標的の島 風かたか』公式ページ(http://hyotekinoshima.com)より↑]



沖縄タイムスの西江昭吾記者によるコラム【[大弦小弦]あれから、いったい何が変わっただろう…】(http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/95266)と、
記事【「悲しみは消えません」 沖縄・米軍属事件1年 娘を失った父の祈り】(http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/95237)。

 《再び事件を起こさせない社会に一歩でも近づけただろうか。元海兵隊員で米軍属による女性暴行殺害事件から1年。割り切れない思いが募る》。
 《事件から1年。父親は今も娘を思い、手を合わせ供養する毎日。娘には「痛く苦しい思いをさせてしまったね」「でも今は安らかに眠ってね」と伝えたいと記した。》。

 《いまだに米軍関係者による事件事故が相次ぐ現状に「沖縄に米軍基地があるがゆえに起こること」と一日も早い基地の撤去を望み、「それは、多くの県民の願いでもあるのですから」と強調》…遺族の願いとはほど遠く、より悪くなる一方の沖縄の現実…。事件から1年が経ち、お構いなしに、アベ様らは、辺野古破壊に着手しました。《再び事件を起こさせない社会》からは程遠い。
 目取真俊さんのブログ【海鳴りの島から 沖縄・ヤンバルより…目取真俊/元海兵隊員の米軍属に女性が殺害されて1年…にもかかわらず工事強行。】(http://blog.goo.ne.jp/awamori777/e/f250800de50e5013762f6fcf9c30e0ba)には、《今日は65年前の1952年にサンフランシスコ講和条約が発効し、日本が独立すると同時に沖縄が切り捨てられた日だ。また、1年前に元海兵隊員の米軍属に名護市出身の女性が暴行を受け、殺害された事件が起こった日でもある。政府・沖縄防衛局は今日くらいは作業を休み、喪に服すべきだった。しかし、いつもと変わらず、平然と作業を行っているどこまで愚劣なのだろうか。1年前、被害にあった女性がどれだけの恐怖と痛みを味わったか。沖縄に米軍基地を強要する者たち、それに手を貸すものたちは想像してみるがいい》…《再び事件を起こさせない社会》からは程遠いことを痛感させられる。

   『●「どうぞ米軍は撤退してください」:散々「思いやら」されて、
                   そしてまたしても「肝苦(ちむぐり)さ」…
   『●「落とした魂(マブイ)」を探しに、なんて悲し過ぎる
         …「選択肢は一つしかない。沖縄から去ることだ」
    「散々に、「思いやら」されて、その挙句、またしても「肝苦(ちむぐり)さ」…
     「どうぞ番犬様は撤退してください」
     「われわれはカネを出さない。どうぞ米軍は撤退してください」
      「落とした魂(マブイ)を探しに、なんて悲し過ぎる…
     「選択肢は一つしかない。沖縄から去ることだ」。それしかありません。
     《基地撤去こそが最も有効な再発防止策》」

   『●「捨て石」: 「安倍晋三さん。日本本土にお住まいのみなさん…
                      「第二の加害者」は、あなたたちです。」
    《翁長雄志知事は平和宣言で、米軍属が逮捕された女性暴行殺害事件に
     言及し、日米地位協定の抜本的な改定を要求した。恒久平和を誓う
     宣言で協定改定を求めるのは異例》。

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http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/95266

[大弦小弦]あれから、いったい何が変わっただろう…
2017年4月28日 07:20 米軍属暴行殺人事件

 あれから、いったい何が変わっただろう。再び事件を起こさせない社会に一歩でも近づけただろうか。元海兵隊員で米軍属による女性暴行殺害事件から1年。割り切れない思いが募る

▼事件後、政府が打ち出した再発防止策は、青色パトカーでの見回り、防犯カメラや防犯・街路灯の設置、県警の定員100人増。一定の効果はあるだろうが、いかにも官僚的発想という印象は否めない

▼日米地位協定の対象となる軍属の範囲も明確化したが、どう抑止に結び付くのかいまひとつ釈然としない。「できることは何でもやると言ってきた政府の対策は結局、官僚組織にとってやりやすいこと」に変わってはいまいか

▼「なぜ娘なのか、なぜ殺されなければならなかったのか」。被害者の父は昨年6月の県民大会にメッセージを寄せた。重く、突き刺さるような問い掛けだ

▼家の近所をただ散歩していただけなのに突如降りかかった悲劇。被害者は私だったかもしれない-。米軍基地が多く存在する沖縄では「人ごと」ではなく「わがごと」として受け止められてきた

▼父はメッセージで、次の被害者を出さないためにも辺野古新基地建設に反対すると訴えた。なぜ常に県民の6割超が辺野古を拒むのか。単なる事件防止にとどまらない根本的な「対策」を求める父の言葉に投影されている。(西江昭吾
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http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/95237

「悲しみは消えません」 沖縄・米軍属事件1年 娘を失った父の祈り
2017年4月28日 05:00 米軍属暴行殺人事件 米軍事件 事件・事故

 沖縄県うるま市内で女性会社員が元米海兵隊員の軍属の男に暴行され、殺害された事件の発生から28日で1年になった。「娘を失った悲しみは消えません」。被害者の父親は27日、1年間の思いを手記につづり、公表した。

     (女性の遺体が遺棄された雑木林。献花台には多くの花が
      手向けられている=26日午後、恩納村安富祖)

 事件から1年。父親は今も娘を思い、手を合わせ供養する毎日。娘には「痛く苦しい思いをさせてしまったね」「でも今は安らかに眠ってね」と伝えたいと記した。

 軍属の男は殺人や強姦(ごうかん)致死などの罪で起訴され、裁判員裁判で審理される。男は米軍の準機関紙に、殺意を否定する声明を寄せるなどしており「被告人を許すことはできません。いかなる言い訳も通用しないし、信用しません。被告人は人ではないのですから、私たち遺族は極刑を望みます」と厳罰を願う。

 いまだに米軍関係者による事件事故が相次ぐ現状に「沖縄に米軍基地があるがゆえに起こること」と一日も早い基地の撤去を望み、「それは、多くの県民の願いでもあるのですから」と強調した。

 女性の遺体は、恩納村安富祖の雑木林で見つかった。

 現場を訪れ、献花する人々に謝意を示し「私たち遺族は、皆様のあたたかさに救われています。娘を失った悲しみは消えませんが、これから先も娘を思い、供養していきます」と締めくくった。


 ■遺族の手記

 元海兵隊員で米軍属の男による女性暴行殺人事件から1年。遺族が寄せた手記の全文は次の通り。(ただし、被害者の名前は伏せました)


 娘を失ってから1年になりました。今でも、恩納村に献花に来てくださる県民、他県民の皆様、また遺族を支援してくださる皆様に、心より感謝申し上げます。

 今も、娘を思いながら、手を合わせ供養する毎日です。1年になるのですが、娘への思いは何も変わることはありません。

 今、私たちが娘に伝えたいことは、痛く苦しい思いをさせてしまったね、でも今は安らかに眠ってね、ということです。

 これから裁判があるのですが、私から被告人に言うことは何もありません。被告人が、弁護人を通して、新聞、ラジオ等で身勝手な発言をして、報道されているのは知っています。

 私たち遺族は、被告人を許すことはできません。いかなる言い訳も通用しないし、信用しません。被告人は人ではないのですから、私たち遺族は極刑を望みます。

 今なお、米兵や軍属による事件事故が相次いでいます。それは、沖縄に米軍基地があるがゆえに起こることです。1日でも早い基地の撤去を望みます。それは、多くの県民の願いでもあるのですから。

 1年間いろいろなことがありました。私たち遺族は、皆様のあたたかさに救われています。娘を失った悲しみは消えませんが、これから先も娘を思い、供養していきます。

 2017年4月27日 娘の父より
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