誤解のモト

2016-03-06 16:50:50 | 学習塾・勉強の仕方

先日、とある店のチラシが我が家に投函されていました。

A4サイズにコンパクトにまとめられた綺麗で良い印象のチラシでしたが、一点気になったのは、その店の何たるかには触れず、それでいて「地域最安値を目指す」とのキャッチ。

「またか」という気持ちです。

「地域最安値」って、もしもこれが塾であったなら、そこがどんな塾なのか、どんな授業をどんな講師がどんな密度で行うのか、補習メインなのか受験塾なのか、あれやこれや必要な情報にあまり(というか、「ほとんど」)触れず、それでいて「最安値」、しかも「目指す」ということにどんな意味があるのかと考えてしまいます。

塾に限らず、一般的にモノの費用が安いということは、中身にそれなりの理由(よく言えば工夫ですが)があるはずで、あらゆる面で他と同じレベルの最上最高最強サービスを提供しながら同時に費用は最安値、というのは通常はあり得ません。

塾でいうなら、例えば個別をうたいながら、授業構成の何%か何10%かをPCやDVDを使った自学スタイルの授業を混在させて人件費を節約するとか。

「PCだろうが人間の講師だろうが個別には違いなかろうが!」という怒声を浴びそうですが(笑)、通常は人間の講師が目の前に座って指導するスタイルの方がビビッドな授業である分、質的には上ですよね(←勝手な思い込み)。

かくいう私もチラシの原案を考える際、よくこの「最安値」的な文言を使いたくなる誘惑にかられます。

でも、やはりその手は使いません。

最上のサービスを提供するに際しては、どうしたってコストがかかる場合が少なくなく、その部分はどんなに抑えても授業料に反映せざるを得ないことがあるからです。

とにかくまあ、そんなわけで、中身に触れず、端的に「最安値」(しかも「目指す」)ということにどんな意味があるのかという疑問はやはり感じます。

先日この欄で書いた、「授業料、いくらですか」とそれだけ聞いて「どんな内容の塾なのか」に一切関心を示そうとしない問い合わせと良い組み合わせかなと。



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