Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

喜びも悲しみも幾歳月

2015-11-29 06:56:15 | エトセト等


高峰秀子「私のインタヴュー」の中に「灯台を守る人たち」があった.
相手は犬吠埼灯台の夫妻と観音埼灯台の若い女性-父親が灯台勤務らしい.この二つの灯台には東京から小学校で遠足した,

灯台を守る人たちが対象になったのは,映画「喜びも悲しみも幾歳月」が撮影中だったためだろう.インタビューの中で高峰さんはロケ予定の島について「ネズミが沢山いる」などと脅かされている,この女島の灯台(長崎県五島市)の2006年の自動化を最後に,今では全ての灯台が無人化されているそうだ.

やたらに長い映画で,1956年の木下啓介監督作品.「二十四の瞳」が文芸路線だったのに対して,こちらは大衆路線のように思えたが,カラー作品だったためかもしれない.

ときどき主題歌が挿入されるが「OK牧場の決斗」(1957年)もそうだった.このころの国際的な流行だろうか.
映画は全部Youtubeで見ることができる.最初の10分くらいを鑑賞したが,そこで歌っているのは若山彰ではなくコーラスだったのに気づいた.

高峰秀子と佐田啓二が夫婦.その子供が中村賀津雄でグレてしまうのは記憶していた.インタヴューによれば不良に刺されて死んでしまうのだが,そこは覚えていない.
骨を拾って帰る船中の父親の「この仕事さえ誠実に守っていればいいとやってきたけれど,初めて社会への目がひらいた.社会のどこかが間違っているんだな」は,高峰さんにとっては記憶してほしいセリフらしい.

1986年には木下監督自身によりリメイクされたが,その時はもう映画から心が離れていた.
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