Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

会社の人事

2005-12-28 11:47:36 | 読書
会社の人事 中桐雅夫詩集 晶文社 1979
詩集なのにこの散文的なタイトル! 古本屋でつい手が出て購入.初版本なので分からなかったが,ネットでみたら1980年 第18回 藤村記念歴程賞受賞.あとがきによれば,このタイトルは出版社が付けたとのこと.

ほとんど14行のソネット(という形式について初めて知りました).詩というのは持って回った言い方をするものかと思っていたら,ここでは直截な表現が多い.やはり内容は70年代という時代を反映している.タイトルから当然かもしれないが,花鳥風月を愛でるといった内容のものは皆無.

装丁・平野甲賀.

最近ボク的には新刊書は読み捨て,古書は保存の傾向.この詩集も永久保存組.
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今沢カゲロウ氏

2005-12-24 21:44:40 | 新音律
ヤマハ広島店の前を通りかかったら,ガラス越しに椅子が並べてあるのが見えた.ただで何かが見える・聴けるようなので,迷わず侵入.名前だけはどこかで聞いたことがある,今沢カゲロウ氏のライブであった.60センチ四方ほどの平面になにやら機材とフットペダルが並んでいて,そのうしろで飛び跳ねながら6弦のエレキベースを演奏する.もちろんときどき踊るようにかがみ込んでボリュームらしきものをひねったり.いろいろな音源を駆使するひとりオーケストラといった方があたっている.まず「かえるのうたが,きこえてくるよ」という曲を使って,奏法を説明してくれた.

ペダルによって録音・再生ができるらしく,まずパターンを作って,その上に音を重ねると言うことをライブでやる.弦をスラップして打楽器のような効果を加えることもできる.ペースといえば左手で弦を押さえ右手ではじくものだが,そしてその演奏がもちろん主体だが,むかしスタンリー・ジョーダンというジャズのギタリストがやっていた,弦を両手で押さえて弾くという奏法が加わる.シンセサイザーとして見ても,キーボードとちがってグリサンドとかハーモニクスとかが使えておもしろい.

ヴォイスにエフェクトをかけるペダルもある.このジャンルでは珍しくもないのかもしれないが,ぼくのライブ体験ではハービー・半コックのボコーダー以来.というわけで,どうも一人オーケストラのおもしろさに目がいってしまって,どんなオンガクだったかという記憶はあやふや.CDを買ってくればよかった.
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台北初体験

2005-12-18 11:51:59 | エトセト等
五日間台北で過ごした.といっても,大学とホテルの間を往復しただけに近い.

ぽかぽかと暖かいだろうという先入観で,コートを持って行かなかったのが失敗.震えて過ごすことに.しかしテレビで見たら日本は大雪.あちらが寒ければこちらも寒い.地球は小さい.

忘れたといえば時計も忘れた.いちもケータイで時間をみているのだが,ケータイ無用と置いてきたため.テレビ画面に時刻が出るのは日本の衛星放送チャネルだけで,時差がある.でも結局,時間が分からなくても何とかなってしまった.

たいてい横断歩道の青信号にはアト何秒という数値が出るのがとても良い.しかし青信号で渡るときにもつっこんでくるバイクがとても怖い.

こちらでは夕食時に一杯やる習慣がないらしい.仕方がないので便利商店すなわちコンビニで酒を買ってホテルで.このときつまみに買ったピーナツが美味だった.ちなみにピーナツはたいていの料理に入っている.大学の食堂で食べたビーフシチューにもピーナツ.

福華飯店Howard系の高級ホテル!で,プールにジャグジーがあるくせに,客室には浴槽がなくシャワーのみ.風呂にはいる習慣もないのかもしれない.日本独特のシャワートイレにお尻がスポイルされていたことを毎朝実感した.

日本語のアクセントは高低だが,中国語は四声プラス強弱でアクセントが強烈.そのせいか街がとてもやかましい.北京語の他に台湾語も流通していて,地下鉄では両方でアナウンスするらしいが,区別できなかった.

なんだか分からないけれど入ってみたら喫茶店(茶藝館).「紫藤廬」という有名店だということは帰ってからわかった.このお茶は4-5回は出ると言われたが,腹がだぼだぼになってしまい,そんなに飲めるものではない.ちびちびお茶を飲みながら何時間も居座るところなのかもしれないが,せっかちには不向き.格調高い店だがそれなりに高かった.
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日本語のリズム

2005-12-11 15:39:03 | 新音律
別宮貞徳「日本語のリズム 四拍子文化論」ちくま学芸文庫(2005)
もともとは,講談社現代新書(1977).

「色は匂へど 散りぬるを」「夏草や つはものどもが 夢の跡」―日本語の韻文の基本は七五調とされている.しかし、声に出して心地よく耳にしっくりくるこの七五調の基盤には,ことばの切れ目と間から生まれる4拍子のリズムがある...というのが著者の主張.

たとえば「夏草や...」は,xを休拍とし,二字を一拍と数えると
 なつくさやxxx
 つはものどもがx
 ゆめのあとxxx
となり,4/4拍子3小節になる...というのだ.ぼく的には「つはものどもが」と「ゆめのあと」は切らずに一息で読んでしまう方が自然に思える,

20年くらい前に,山下洋輔氏が「俳句」という曲を盛んに演奏していた...と思ったらこのごろまた演っているらしい.
 ダダダダダx
 ダダダダダダダx
 ダダダダダx
というリズムをモチーフにしたもので,この場合は6-8-6拍子というのが適切だろう.

と言うような茶々は入れずに,素直に読めばおもしろい.でも,そう簡単に割り切れるものではないという思いは最後までついてまわった.

日本語は二拍子,英語は三拍子という例に,日本人の二拍子
「しん・ばし」,「しな・がわ」,「かわ・さき」
が英語圏の外人はむりやり真ん中をのばして
「しん・ばー・し」,「しな・がー・わ」,「かわ・さー・き」
と三拍子にするというのがあった.
ぼく自身は,英語のうたの歌詞と音符の割付けが日本語のうたとは全く違うことから,日本語というのはへんなコトバだと思うにいたったような気がする.

「さすが」と言おうか「やっぱり」と言おうか.本書のテーマに類したことには,寺田寅彦も関心があったそうだ.

安西徹雄の解説のタイトルは「挑発に満ちた刺激的な日本語論」だ.ぼくも刺激されてみようと思います.

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学会バンケットでジャズ

2005-12-04 20:28:07 | ジャズ
H大学で行われたNFMMFという国際学会のバンケットのエンタメに出演.前半で新音律のおはなしをして,後半でジャズという趣向.O方vib,Y田g,S吉p,K誓b,S藤ds,O川vo.

立食スタイルだとほとんど聴いてもらえないものだが(聴く立場だったときの経験から),ちゃんとテーブルにつくスタイルだったので一安心.ジャズもボーカルのおかげで?聴いてもらえたようだ.いつだったか外人さんに,なんで日本の曲をやらないの?といわれた経験から,英語の歌は一曲だけにした.

曲目は
1 Django (J.Lewis)

2曲目でボーカル登場.まずは「ぷかぷか」 (西岡恭蔵) 1970年代初頭のフォーク.MC嬢はプカプカはpuff puffであると説明したが,『あたいオトコをやめないわ』という歌詞は素通りでした.

3 A Tisket, A Tasket (nursery rhyme) はmother gooseのCDにも入っている.20歳のElla FitzgeraldがChick Webb楽団と録音したミリオンセラー・バージョンに従い,バンドのコーラスが入るはずだったが....

4 ひょっこりひょうたん島(井上ひさし・宇野誠一郎) 前田憲男さん編曲のラテン・バージョン.8小節ごとにキーが短3度ずつ上がる部分があり,最初はウヘッと思ったが,やってみたら快感だった.

5 Straight, No Chaser (T.Monk) スキャット入り.ユニゾンで歌うベースソロが初披露されました.

アンコール 写真は何をやろうかと相談しているところ.結局「お正月」.これは滝廉太郎作曲だったんですね.アドリブ部はブルースのコード進行で強行.
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