Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

臨書 宮沢賢治

2015-11-27 07:12:18 | お絵かき

つけっぱなしの NHK テレビ.気がついたらカルチャーの時間.「趣味どきっ!石川九楊の臨書入門」であった.

臨書とはたいてい歴史的な名人の書をお手本にするもの,
でもここではお手本は,癖字で,はっきり言ってうまくない.宮沢賢治のノートを,横罫の手帳に鉛筆で縦に真似て書くのだ.
「書」の世界も半世紀以上前の学校書道から進歩したと感じた..

「雨ニモ」「風ニモ」の「モ」が小さいのは後から挿入したからと推測し,臨書に際しても,何時「モ」を書き入れるか考える.ちなみに番組では「雪ニモ夏ノ暑サニモ マケヌ」まで書いてから,二箇所の「ニ」と「マ」の間に「モ」を入れていた.
これを書いた時の賢治の気持ちに近づこうというのである.
「雨ニモマケズ,風ニモマケズ」と冒頭を7・7に整えたことがこの詩の後年の大ヒットにつながったという見解が示された.

中学時代の書道の時間は単純にイヤだったが,臨書は楽器で好きなジャズのソロをコピーするのと同じことだったんだな.

賢治の童話は好きだが,「雨にも負けず」は苦手である.しかしこの詩は作品として発表する意図はなかったそうだ.賢治は三十代,その妹トシは二十代で早逝している.「雨にも負けず」は健康になりたいという叫びだろう.

番組では賢治の妹の手跡も出てきた.賢治の字はマンガ字だが,妹の字は芸術だった.
コメント
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