Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

聾学校中学生 12 人によるウエストサイド・メドレー / エヴェリン・グレニー

2015-11-22 21:17:26 | 新音律

かなり偶然だったが,11/21 11:32 NHK総合「目撃!日本列島 届けたい・私たちの“ハーモニー”~鹿児島ろう学校・合奏に挑む~」を視聴した.鹿児島聾学校(鹿児島県鹿児島市)中学部の生徒たちが演奏会でのウエストサイド・ストーリー・メドレーの合奏に挑んだドキュメンタリー.

メンバーの聴覚障害の程度はさまざまで,バイオリン担当の女子は補聴器をつければなんとか聞こえるようだが,マリンバで低音を担当した男子はほとんど聞こえないようだった.彼には8分の6拍子のリズムが難しく,他から孤立がちになり,何度も投げ出しそうになる.しかし最後まで諦めず,ついには練習を率先するようになる.

お互いに励まし合った結果,本番ではテンポが加速するクライマックスも成功.
確かに,知らずに聞けば普通の中学生の合奏と思う出来栄えだった.

この子たちは音が出るタイミングはわかるが,音程はわからない.編成の中心はマリンバ,シロフォン,ビブラフォンというのも頷ける.
大きな達成感が得られたのは確かだが,彼らは音楽を楽しんだのだろうか.


この素朴な疑問へのポジティヴな解答として思い出すのがエヴェリン・グレニーのこと. このリンク先の動画は30分と,長いがおすすめ.彼女の話を聞いていると,我々は耳が聞こえるがために,空気の振動のほんの一部にしか神経が言っていないのではないかとさえ感じる.
Wikipedia によれば,スコットランド出身の彼女は8歳のとき聴覚障害を起こし,12歳でほとんど聴覚を失った.それでも王立音楽アカデミーに学び,現在は世界でも有数のソロ・パーカッショニストとして活躍している.

他の演奏家との合奏もこなす.これが彼女のピプラフォン演奏.
あの鹿児島の中学生からも音楽家が生まれる可能性はある!

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