この三峡ダムは中国の国家をあげ、多くの人の居住区を移動させて作ったほどの国家事業だったはずです・・・しかし・・・早くも中国国務院の三峡建設委員会はこのほど、三峡ダムの所在地・長江沿岸の自然環境の破壊問題を解決するため、7つのプロジェクトを新たに追加する事になったそうです。
この問題に対しては、環境問題の専門家は、政権関係者が自己利益を追求するため、建設を無謀に進めたことがこのような問題をより深刻なものにした発端であると論じてます
この三峡ダム建設により家屋を移転し、住民の生活用水の供給を保障する事も無く、また、長江沿岸の都市による汚染物の排出制限を本来は厳格に履行すべき所だと思いますが、何らその対策も採られずにいた事が今日の大問題になってます・・・まず、ダムの氾濫問題を解決する応急体制早急に取り汲む工事に取り掛からないと国家にとっても大変な事になると思います。また、このダムによって放出される汚水が最初の設計の段階から 三峡ダムの建設により、長江の水が遮断されたようですが・・・そのために大量の農業用化学物質の残留物や、工業汚染物を排出できず、沿岸で深刻な水質汚染をもたらしているとの事です。
また、ダム建設により広範囲の森林が破壊されため地質が脆くなった事が、2003年7月ダムでの貯水が始まってから、山崩れにより24人が死亡、1100人以上の家屋が破壊し、大勢の農民が再びく移転する羽目になったそうです。
環境問題の専門家は、三峡ダムの建設がもたらした一連の環境問題の規模と度合いは、予想以上に深刻であると指摘しているそうです。
そもそも、同ダム建設を主管した、中国当局の幹部は今年9月、ダム周辺地域での汚染と地崩れ問題を解決しないと、『環境災難』を招く、と発言していたそうです。この発言が中国当局の政府メディアに報道されてから、世論が大いに騒いたため、同幹部が態度を一転し、火消しに躍起になっているようです・・・
三峡ダムの建設企画に参加していた王維洛氏=ドイツ・ドルトムント大学国土計画学博士=は、中国当局はこの大型建設プロジェクトについて、支持する意見しか取り上げなかったと明らかにし、「中国の知識人は、政府の顔色を窺い、自分の見識より当局の言いなりになることを最重要視している。結局、彼らは、政府の主張を正当化する科学者にすぎない」と述べて、三峡ダムの建設を支持する科学者らは、中国当局の政治宣伝に同調するだけで、真の客観的な科学論証を示していないと指摘しております。
長い間、中国の環境保護問題に注目している米国在住の作家・鄭義氏は、三峡ダムの建設をめぐり、背後に膨大な利益集団が存在すると指摘しています・・・「中国の現状は、政権の権力者と民間業者が結託し、貪欲に自己利益を貪っている」と・・・・言ってます。
建設が始まってから、恐れていた事が長江沿岸では洪水や、大規模な地すべりが度重り、深刻な森林破壊が指摘されて殊に、水質汚染問題が益々深刻になる一方だとの事です。今回、中国当局が公表したこの声明文には、これらの問題のつけが回ってきた現状が物語っているのかもしれません・・・・